表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られていたいんです〜  作者: 黒砂 無糖
勇者見参

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/201

イケメンは滅べ!

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

 俺はなぜ自分が助けた少女に、邪険にされているのだろうか?


 幽霊や魔物より、扱いが酷い様な気がする……


 とりあえず、魔物討伐の後処理部隊が戻って来たので、皆で街に戻ることにしたのだが、


「気に入らないな?何だあれは」

 俺の斜め後ろ、視界に入るのは、この隊の副隊長を務めるエストラゴン。


 彼と一緒の馬に、チャコが乗っている。


 エストラゴンは隊の中でも、1番声も身体も大きく、一般令嬢ならば怖がって近寄らない。


 年齢的にチャコの父親世代だろう。



 俺は、櫓から出発する時のやり取りを思い出した。


「ソージュ隊長!只今戻りましたぞ!いやぁあの大きさのボアが吹っ飛ぶとか、何があったんですかねぇ?ま、こちらは助かりましたがね!ハッハッハッ!」


 バシバシ人を叩きながら喋るのは、副隊長のエストラゴンだ


「隊長また、何だって頭の装備付けてるんですかい?未だ、何かあったのか?」


 身長230センチを超えるエストラゴンは、こちらを見下ろして不思議そうな顔をしている。


 普段、街に入る前までは頭の装備は外して帰門する。装備の締め付けは結構キツイからだ。


 必要時と市民の目に触れる所以外は、皆揃って外しているが、今は"私だけ"付けている。


「エッさん!それ、ソージュ隊長に言っちゃ駄目!可哀想だから、見なかった事にしてあげて」


 ……オリガン、余計な事を


「隊長、何なんです?」


 エストラゴンには意味がわからないだろう


「ソージュ隊長がカッコ良すぎるのが駄目なんだってさ、ふふ可愛いよね」


 ペリル、お前達も一緒だったじゃないか……


「隊長がかっこいいのはいつもですが、なんかあったんですか?」


 エストラゴン、褒めるな、虚しくなる。


「あ、あの!私のせいなんです!」


 チャコ?ああ、俺の後ろにいたのか


 チャコは、慌ててエストラゴンと対峙している。


「ん?お嬢ちゃんこんな所でどうした」


 エストラゴンには、チャコは小さ過ぎて見えなかった様だ。


「彼女は、街に商品を売りに行く際に馬が襲われて、ここに迷い込んだんだ。一旦家で保護してから送って行こうと思っている」


 それまで装備は外せないが……


「お嬢ちゃん大変だったなぁ、怖かっただろ?頑張ったな!」

 エストラゴンは軽々チャコを持ち上げ、片腕に座らせた。要は抱っこだ。


「きゃぁ!」


 チャコは驚いて、小さな悲鳴をあげたが


「思った以上に高いです!凄い!」


 チャコは随分と嬉しそうだ……


「チャコ、馬に乗るよ。おいで」


 エストラゴンから受け取ろうとすると、一瞬こちらに手を伸ばしかけ、目が合って3秒


「ムリ イケメン ホロべ」


 と又カタコトになり、よりによってエストラゴンにしがみついた。


 しかも今さらっと滅べと言った。悪化してないか?


「ハハハハ!ソージュ隊長が振られるとか、明日は槍でも降りますかね?チャコちゃんやワシと一緒に馬に乗るかい?」


 エストラゴンは愉快そうに、豪快に笑いながら、チャコに提案した。


「お願いします!」


 素早い食いつきだ。


 装備被ったのに、何故俺じゃ駄目なんだ!


「エッさん、チャコちゃんはソージュ隊長がカッコ良すぎて、顔が見れないって。目が合うだけで真っ赤になって、カタコトになっちゃうんだ」


 ペリルが、笑いをこらえながら伝える。


「オレとペリルでも、近過ぎるとカタコトにはなるけど、ソージュ隊長は別格みたい。顔見せるなって事で装備付いてんだ!とりあえず街まではチャコちゃん頼むわ!」


 オリガンありがとう。自分では意味がわからなくて説明し難かったから助かった。


「エストラゴン、とりあえず頼む。小さいから無理をさせるなよ」


 とりあえず……エストラゴンに頼もう。


「分かりましたぜ?色男も大変ですなぁ!ハハハハ!チャコちゃん行こうか!」


 エストラゴンはいい笑顔で引き受けた。


「よろしくお願いします」


 チャコ、エストラゴンには普通に笑顔なんだな?


 実は、俺の顔が"嫌い"なのではないか?


 その後の移動も、チャコはエストラゴンと楽しそうに、ケラケラ笑いながら馬に乗っている。


 ——気に入らないし、腑に落ちない。


「ソージュ隊長、視線で人が死にますよー!犠牲者はチャコちゃんだけど!ハハン!ぎゃっ!!」


 オリガンがニヤニヤしながら煽って来たから、取り敢えず馬上から蹴りをお見舞いした。


「ソージュ隊長、普段皆から異常なくらいモテモテなんだから、許してやってよ。カッコ良過ぎて無理とか、中々ないですよ?」 


 ペリルは引き続き笑いをこらえている。


「なぁ、ペリル、それって褒めてないよな?さっき、滅べって言われたぞ?」


 どうすれば良いんだ?


「ま、なれるまで見つめ合えば良いんじゃない?でも、ソージュ隊長、チャコちゃんに好かれちゃっても困るでしょ?その気が無いならほっときなよ。僕は遊ぶけどね?」


 ペリル……ちょっと待て!

 チャコはオモチャではないぞ!


チャコ、イケメンから逃走開始!


いつも読んでくれてありがとうございます。

評価、反応、ブクマ、感想、すっっっごく気にしてます。ワクワクしてます。励みになります!


この話は、今後他の作品と世界がリンクしてます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ