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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られていたいんです〜  作者: 黒砂 無糖
隣国へ

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女誑しの観察眼

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

 櫓で小休止を取った後、時間短縮のせいで体力に余裕があったので、夜の間に、このままさらに先に進むことにした。到着は明け方になるだろう。


 私が走って運ぶのは、ソージュの一存で中止となった。馬車には、軽量化の陣が刻まれているので問題ないし、そもそもそんなに急がなくてもいいと言うことだ。


 残念に思っていたが、ソージュの疲弊した姿を見て仕方がないかと思った。


 私は今、御者の隣に座っている。中は暇でする事が無いからだ。隣にはオリガンが座った


「やっとチャコちゃんとゆっくり出来るね?ソージュ隊長が邪魔しまくるから、全然近寄れなかったんだよ。男の嫉妬は良く無いよねぇ?」


 オリガンはご機嫌だった。邪魔をするソージュは今、荷馬車でぐっすりだ。疲れが出たのだろう。


「嫉妬というか、単純に私のことを守っただけだと思いますよ?オリガンさん、かなり軽いし?」

 初っ端から警戒されてましたよね?


「ひどいなぁ。でもそうやって言っている本人が、1番盛ってるじゃないか。まぁいいや、ソージュ隊長の珍しい姿がたくさん見れたしね?チャコちゃん凄いよね、あの隊長を振り回すなんてさ」

 

 ……そんなに珍しいのか?


「オリガンさん、振り回してなんか無いですよ?寧ろこちらの理性を掻き乱してくれてますし」

 

 あの人は、やっぱり天性の魔物だと思う


「あはは、そうなんだ。あとさ、気になるから敬称は付けなくて良いよ?オリガンで!多分、歳は多分同じくらいだろ?」


 確かに同じ歳くらいかな?


「オリガンね?了解。でも良く分かりましたね。ソージュさんは着替えるまで、ずっと私を子供だと思ってましたよ?」


 胸の谷間を2度見してたし。


「そりゃ分かるよ。少女か女性かの違いなんてさ。俺は少女趣味じゃ無いのよ、可愛いとは思うけど、俺の声掛けは大人の女性オンリー」


 オリガンは得意げに親指をぐっと立てている。女誑しの観察眼はすごい様だ。


「ペリルも気づいていたぜ?あの場で気づかなかったのは隊長だけだよ。てっきり少女趣味に目覚めたのかと思った位に過保護だったし、多分あれは本能的だな?まあ、隊長が少女趣味じゃなくて良かったよ」

 

 部下に少女趣味を疑われるのは、如何なものかと思わなくも無いが。


「ソージュさんが、2人とも女性を見ると直ぐに声を掛けていると言っていたけど、いつもなの?」

 

 イケメンなのに努力するんだ?


「女性に声を掛けるのは礼儀だろ?俺はペリルからそう教わったぞ?」


 オリガンをチャラ男にした犯人は……ペリルだった。


「ペリルさんて、さらっとスマートに声掛けて来ますよね?引き際もちゃんとしてるし」


 誘われてるのかどうかも、考えないとわからない位だ


「ペリルはナトゥーア出身だからだろうな。あの国は本当に誰彼構わず褒めて口説いてくるからな」


 お国柄なのかしら?あちらの世界でも、女性を見たら声を掛ける国があったような?


「褒めてくれるのは素敵な習慣ですね?きっとその国は心が豊かなんでしょうね」


 人を褒める事はとても難しい。それをさらっとできるだなんて、感性が豊かな証拠だ。


「確かに、そうだよなぁ。隊長やベリルみたいになかなかスマートには行かないからな」


 あれ?隊長?という事は


「ソージュさんも、ナトゥーア出身なのですか?こちらではなく?」


 あんなに立派なお屋敷があるのに……


「まぁそうだな。詳しくは俺が言うことじゃないし、本人に聞いてくれ。っと、そろそろ御者は交代だ」


 前方に馬を休ませることができる、整えられた水場がある。そこに馬車を寄せる。


 馬車が止まると、馬車の中からエストラゴンとぺリルが降りてきた。


「チャコ、隊長はまだ寝てるから周りに魔物がいないか見てもらっていいかい?」


 ペリルは、荷馬車の魔方陣を点検するようだ。


 エストラゴンとオリガンは馬をつなぎ直している   


「分りました。見つけたら殺っていいですか?」


 武器は何を使おう?


「チャコ、いくら勇者でも殺るは怖いからやめようね?」


 ペリルに言葉遣いを注意された。気をつけよう。


「はーい。じゃあ今から調べます」


 千里眼を発動し、周りを確認する。小さな魔物も見逃さないようによくよく見ていく。


「どのぐらいの距離が離れていれば消していいですか?目についたもの、全て消したほうがいいですか?それだとかなりの距離になるのですが」


 私の目は見ようと思えば、どこまでも見える


「……そうだったな。1.2キロっていうところじゃないかな?」

 なんだ、そんな近距離なのね


「了解です。やってみます」

 もう一度5キロの範囲内の魔物を探知する。ちょっと範囲を広くしたのはご愛嬌だ。


 その場にかがんで、小石をいくつか手に持ち、比較的小さな魔物がいる方へ、小石を投げる

 ぐるっと1周見つけ次第、小石を次々投げていく


 スバーン ドーン パーン ズーン 


 景気よく小石を投げていたら、ある一点に目が行った。


「あ、誰かが襲われています!魔物ではなく、馬車が人によって襲われています」


 どうしよう?私の力じゃ強すぎる


「何人でどっちの方角だ?」

 ソージュがいつの間にか起きた来た。


「ソージュ、チャコちゃん連れて先に行け。盗賊はわしがやる」

 エストラゴンが馬を持って来た。 


「行くぞ、乗れ!」


 私はソージュさんに乗せられて、盗賊たちがいる方角にエストラゴンを案内した。


ソージュとペリルはナトゥーア出身。

ナトゥーアは愛の国で巨大ハーレムがあります。

詳しくは「ハーレムの王子様」を時間があったら見てください。


ブックマークと反応ありがとうございます!

お気軽にコメントしてくれたら喜びます。

これからも頑張ります!



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