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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られていたいんです〜  作者: 黒砂 無糖
勇者見参

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24/201

ハーレム出身だから……

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

客間から自室に戻ると、足を投げ出してソファに乱暴に横たわった。


「レヒテハントを呼べ」


 待機している従僕に、無駄に有能なあの男を探してくる様に伝える。

 

 背もたれに深く身体を埋め、俺は虚な目でぼんやりと天井を見た。


「まいったな……」


 まさか自分が、あの様な行動に出るとは思わなかったので、かなりショックだ。


 初めて見た時、幼い少女のように思っていたのに


 しかし、屋敷に連れてきた後、服を着替えた彼女を見たら……子供でないことはすぐにわかった。


 ——成熟した女性だった。


 正直、かなりびっくりした。


 だってそうだろう?小さな身体で、麦わら帽子に、薄汚れた上下の服とズボン、土のついた長靴。


 まさか年頃の女性が、あんな格好をするなんて思ってもみなかったんだ。


 着替えた姿を見ると、派手ではないが、控えめで、可愛らしい顔立ちだった。

 小柄なので、幼く見えないこともないが……なんというか、それなりに"メリハリ"がついた体だった。


 その後も、勇者だと聞いたけど、信じられなかった

 

 今でもチャコが勇者とは信じられない。 


 どこからどう見たって、男が守ってあげなければならないような、か弱い存在だ。


 砦で、少ない時間ながら一緒に過ごしていたが、思った以上に、居心地が良くて……気がつけばいたずら心が湧いて、ついからかってしまった。


 帰りの道中では、ずっと目で追っていた。


 今は、彼女が少女じゃなくてよかったと思う。


 俺は、幼女、少女は趣味では無いからだ。


 俺は本来女性が苦手だ、だから少女であれば、連れ帰っても間違いなど起こるはずもなく


 何の問題もないと思っていた。


 年頃の女性であったとしたら、尚更、間違いなどが起こるはずもない。


 なのに、部屋に入ってみれば、彼女が夜着として着ていたのは、華奢な肩に引っかかった、引き下げてくださいと言わんばかりの……少しの力で全てさらけ出してしまうような、脆い作りだった。


思い出しただけで……いや、ダメだ忘れろ。


 部屋にいる時、いくらなんでも見てはいけないと思い、目をそらし続けたが……


 寄りによって本人が煽ってくるとは思わなかった。 

 話を聞いた限りだと、本人はそんなつもりはなかったのだろう。


 そもそも、俺に襲われるとは思ってもいなかっただろうな。


 それが俺にとっては逆効果だった。


 俺に興味がないからこそ、俺は油断していた。


 自分の男としての衝動など……大したことないと、たかを括っていたんだ。


 彼女は俺に、存在が美の暴力と拒絶した上に、緊張するから、近寄るなと言った。

 たとえ慣れてきても、他の令嬢の様に、媚び、欲情して擦り寄ってくるわけでもなく、あくまで自然に普通に、ただ優しいお兄さんと認識して接してきた。


 そんな彼女に気がつけば気を許していた。


 警戒心の無くなった俺は、いとも簡単に躊躇なく理性が吹き飛んだ。

 俺も若い男だ。欲情することだってあるが、理性で抑える事は簡単な筈だった……


 気を許した相手に対しては、俺は飼っていた獣を解放してしまうらしい。

 でも、見境なく、そのような衝動に駆られる事は無いはずなんだが……


 ずっと昔から、欲求に振り回されるなど、愚かな者がする事だと思っていた。


 俺の生まれは[ナトゥーア王国のハーレム]出身だ。


 物心ついた時から、いつだって周りにはかなり容姿の優れた女性に囲まれて生活していた。


 ナトゥーアは、美の女神の恩恵で美男美女しかいないらしい。


 俺もその恩恵を受けている。


 俺の父親は美の国1番の美貌の持ち主だった。俺はその血をかなり濃く引いている。


 美男美女はひと時も途切れることなく、毎日毎日俺の世話に明け暮れていた。

 

 それは、行き過ぎた過干渉だった。


 ハーレムに嫌気がさしていた俺は、10歳で家を出て、ゴルドファブレン王国にある学園に留学した。


 エストラゴンは父の友人で、俺の育ての親のようなものだ。ゴルドファブレンには彼も一緒に向かった。


 学園では、望んでいないのに、常に女性が侍っていた。男もいた様に思う。


 王の寵愛を得ようとする、ハーレムの女性となんら変わらない。


 波風立てない様、丁寧に接していた事が仇となり、男女見境なしに勝手に俺を取り合った。


 このままでは学園の秩序が乱れると、私は教室には向かわず、基本的に教員の部屋で学んでいた。


 11歳を過ぎた頃から、急に身長が伸びて


 12歳の頃には175㎝迄成長した。


 その頃から、自制の効かない男性教師や、女性教師達が妙な距離感の詰め方をして来たり、意味もなく触れてきたりすることが多くなってきた。


 エストラゴンはこの頃、隊長としてだけで無く、学園で見習い達も鍛えていた。


 エストラゴンには常々相談していたが、ある時、個人授業中に飲み物に薬を混ぜられ、気がつけば、服を脱がされていた。


 生家の方針で、毒や薬に対して耐性をつけていたので服を剥かれた以上の事はされなかったが……


 その時、すぐエストラゴンが来ていなければ……


 俺は辱められていただろう。


 学園は寮で生活していたが、寮も決して安全ではなかった。油断すると顔も知らない女、もしくは男が、帰宅すると、ベッドに裸で潜り込んでいたりした。


 恐怖でしかなかった。


 丁寧に接するのにも限界を感じていたら。エストラゴンの自宅から通えと言ってくれた。

 個人授業を受ける時は、必ず顔見知りの騎士が護衛として付き合ってくれる様になり


 何とか無事に卒業出来た。


 騎士科を卒業した後は、学園からの斡旋とエストラゴンの推薦で隊員となり、ここヴァルド王国に来た。


 その時には、既に人嫌いになっていたんだ。


ソージュの出身国ナトゥーアは「ハーレムの王子様」で、詳しく書いています。

ソージュのパパとエストラゴンがメインで出ていますハーレムの王子様は誰でしょう?

良かったら見てくださいね?

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