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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られていたいんです〜  作者: 黒砂 無糖
勇者見参

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22/201

旅の荷物は少なくていい

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

 明日の予定が定まり、解散した後私は部屋に戻り、従者から夜着を借りて着替えたのだけど……


「なんかスースするな」


 与えられた夜着は何というか、首周りにヒラヒラのあるノースリーブのネグリジェだ。


——ひらひらだ。


 普段Tシャツとハーフパンツで眠っているから、ひらひらしたワンピースのネグリジェは落ち着かない。


 こちらの世界では、これが当たり前なのだろうか?


 しかも合うサイズがなかったのか、首周りが大きく開いているせいで、ヒラヒラがオフショルダーの様になっている。動くと肩がずり落ちる。


 これはオフショルダーのワンピースだと、自分を誤魔化して考えることをやめた。


 部屋ですることも無く、色々な事が重なったし、疲れているから寝てもいいけど、寝るにはまだ早いのか頭が冴えている。


 どうしようと部屋をウロウロしていたら、

 

 コンコン


「チャコ入っていいか?」


 ソージュさんの声がした。


「どうぞ」


 チャリと音がしてソージュが部屋に入ってきた。


 手に持った資料を見たまま歩いてきて、ソファーの私の隣に腰を下ろす。


「明日の件なんだが、女性に必要な荷物をレヒテハントにまとめさせた一覧なんだが、他に何か必要なものがあるか確認してもらえるか?」


 ソージュさんから資料を受け取り確認する。


 数々の品目が書かれているので、私は自分が旅行に行くときのカバンを思い浮かべながら、書かれている荷物をひとつずつ見ていくが


「この一覧は、貴族令嬢の観光用のお荷物ですか?」


 凄まじい量の荷物だ。ボストンバックどころか、馬車1台、私の荷物で埋まってしまいそうだ。


「……あ、えっと?女性の長期外泊はそのようなものではないのか?」


 ソージュさんは、落ち着きがなくそわそわとしている。間違いを気にしているのかな?


「私は令嬢ではないですし、着替えのドレスも沢山の靴も化粧品も装飾品も、必要ありません。騎士の皆さんは普段何を持参されるのか教えて頂けますか?」

 ソージュに資料を返した。


「俺の場合は、小さ目な空間魔法のカバンがあるから、そこに予備の服や靴と、数日分の水と保存食、簡単な調理器具。防寒用のマント、後は嗜好品を少し入れてるな。野外だと風呂の代わりに浄化魔法を使うから、遠征の時は着替えもしないな。替えの服と靴は破れたり壊れたりした時用だ。後は人によって酒を持ってきたり、楽器を持ってきたり、タバコや菓子など嗜好品はそれぞれだな」


 ソージュさんはさっきから部屋の入り口の方を見ている。外に何かあるのかな?


「私も兵士の皆さんと同じで大丈夫です。欲を言えば、嗜好品にお菓子がちょっと欲しいのと、お茶が好きなので、お茶を入れる道具があると嬉しいです。空間魔法のカバンに余りはありますか?あるようでしたら貸していただきたいです」


 おいしいお菓子があるといいなぁ


「それだけでいいのか?カバンは先程の荷物を入れるように準備してあるが。女性と言うものは、もっと荷物が多くなるんじゃないのか?」


 ソージュさんは、驚いて目を丸くして私を見たが、じっと見た後は机の上にある花瓶を見つめている。


「私の世界では、旅行に行く時、必要日数の服は持っていく場合もありますが、旅先で洗濯の環境が整っているのなら、長期日程の場合はお洗濯して使います。人によるかとは思いますが、私はお化粧はしてもしなくてもどちらでもいいし、服も動きやすければ良いので、そんな沢山持っていきませんよ」

 部活の試合の遠征など、余計なものは持っていけなかったしね。


 常にジャージよジャージ


「……では、基本は我々と同じものを準備しよう。明日チャコの服や嗜好品等を、新しく買おう。それでいいか?」

 さっきから全くこっち見ない。ソージュさんの様子がなんか変だ。


「荷物の件は大丈夫です。ただ、今ちょっと不安です」

 何を考えてるのか、全くわからない


「どうした?何が不安なんだ?不安になるなと言うのは難しいかもしれないが、俺にできることがあれば何でも言ってくれ」

 ソージュさんは慌ててこちらを見て、手を握りながら不安を何とかしようとしてくれている


「ソージュさんやっとこっちを見ましたね?さっきからずっと部屋の扉や机の上の花瓶を見ていましたが、何か私に隠し事でもありますか?それとも悪事にでも利用するおつもりですか?」

 悪事に加担だなんて全く思ってないけど


 利用される事はあるかも知れない。


「そんな事は無い、ただこんな時間に部屋に訪れてしまったことが、気まずいだけだ。薄手の夜着は目のやり場に困る」


 そう言って、また遠くをを見ていた。


「逆に全く見ないのも怪しすぎますよ?見たところで、減るもんでもないし?」

 首をコテンと倒してソージュさんのお顔を伺った


「ぐっ、君はわざとやってるのか?煽ってるのか?それとも馬鹿なのか?」


 ソージュさんの目の色と纏う空気が変わったような気がした。


イケメンに燃料投下です!

チャコどうする?


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