魔法と才能の無駄遣い
見つけてくれてありがとうございます。
更新は不定期になります。出来る時に頑張ります
「ペリルさん、生の栗には特別何かあるんですか?」
私は満足気に栗を渡す2人を無視してぺリルさんに声をかけた。
「まあ、ちょっと気になる事があってね、チャコの作業は終わるかな?」
ペリルさんの言葉で、鍋の中を見るが……未だ半分残っている。
暖かい間に剥いてしまいたい。
「まだ時間がかかりそうです。今直ぐじゃなきゃダメでしょうか?」
まだやる工程が沢山あるのに…
「その皮を剥いた後は何するの?加工?」
ペリルは鍋の中を見ている。
「とりあえず、皮剥いた後は、茹でて潰す組と、砂糖で煮る組に分かれます」
だから、まだまだ時間がかかる。
ペリルはふーんと栗を1つ手にして、コッホの手元を覗く
「皮が二重で中は薄くて張り付いているいんだね?なら、これで行けるかなっと」
ペリルの手の中で、栗の実と鬼皮と渋皮が綺麗に分離した。
「え?何それ?凄い!魔法の無駄遣い!」
ペリルが笑いながら
「無駄遣いって何さ、ハイどうぞ」
って剥かれた栗を渡して来たので、マジマジ剥かれたくりをみていた。
「チャコちゃん、終わったから後はコッホに任せて?紙にレシピ書ける?」
魔法に感動していたので、一瞬え?レシピ?と混乱した。
「かけますけど……え?あれ?全部剥かれてる?一瞬で……え!みたかった!」
手元の栗に見とれていた瞬間に、ペリルさんがすべての栗を魔法で剥いていた。
魔法使い凄い!でも魔法と才能の無駄遣い
「チャコちゃん、これにレシピ書いてくれたらその通りにやるから、何か大切な話みたいだ。後は俺がやっておくよ」
コッホがノートとペンを渡して来たのでお任せする事にした。
きんとんはラップ無いし、この世界の布巾が綺麗とも思えないから、深皿にでもギュッっと押し付けて、包丁で切って貰う事にした。
バットがあれば良いけど……わからないから。
「お待たせしてしまいました。これ、レシピです。お願いします」
ノートとペンをコッホに渡すとコッホはそれを見て、
「大丈夫そうだな、この最後の皿の工程は型でもいいのか?」
と、質問してきた。
「お任せします。圧をかけないと崩れてしまうので、後、ノートにも書いたけど、乾燥させすぎない様に気をつけてください」
後は、コッホさんに任せよう
「チャコさん、皆さんお待ちです。応接室までお越しください」
レヒテハントが待っていてくれた。皆のいる部屋に案内してくれる様だ。
「立派なお屋敷ですね。まだ結構新しいのですよね。建てたばかりですか?」
建物に時代特有の経年劣化は見られない。
「おや?よくお分かりですね。この屋敷は建てられてから10年ほどになります。旦那様が学生の頃に建築されました」
そうなんだ。通りで綺麗なわけだ
「チャコさんをお連れしました」
レティヒハントさんが、カチャリと扉を開けた先には、ソージュさん、エストラゴンさん、ペリルさんがそれぞれ座って待っていた。
「チャコ、ここに座って?」
と示されたのは、ソージュさんの隣で……
や、良いんだけどね?
イケメンいい匂いなんだよ。
あれから時間を置いて冷静にはなったけど、
距離が近いのはドキドキするのよ!!
イケメン=いい匂いって本当なんだよなぁ
さらっとこなすイケメンもいい
どちらが好みですか?




