3回確認したよね?
見つけてくれてありがとうございます。
更新は不定期になります。出来る時に頑張ります
待って!違うの!
ソージュさんの表情が消えて、哀しそうな瞳を逸らし立ち去ろうとしたので、咄嗟に手首を掴んでしまった。
……でも、どうしたらいいかわからない。
「……」
無言で掴んだままいると、頭上から「はあー」と、大きなため息が聞こえて来た。
そろりと視線を上げると、呆れた顔のソージュさんがこちらを見ている。
「怒ってますか?」
いや、当たり前だろう。恥ずかしかったにしろ、いい大人なんだ。指先にキスなんて、こちらでは挨拶程度だろう。
挨拶程度の事に騒ぐなんて失礼過ぎだ。
「ごめんなさい。何か色々な事があり過ぎて過剰に反応していた様に思います。ソージュさんが優しいからってちょっと甘えすぎでした。
今更ですが、助けてくれて、街に連れてきて下さりありがとうございました」
手を離し、深々と頭を下げる。
「……頭を上げてくれないか?下げたままじゃ話が出来ない。後、隣、座ってもいいか?」
頷くとソージュさんは恐る恐る隣に座る。
ソファが、ギシリと軋んだ
「本当に申し訳ありませんでした。私のソージュさんへの対応は幾らパニックになっていたとはいえ、相手を傷付ける行為でした。
親切にして頂いた相手に、行う態度ではありません。人として深くお詫び申し上げます」
私はソージュさんに目を見て、しっかりと謝ってはいるのですが……
「ソージュさん、私のせいだとは承知しておりますが視線だけでなく、お顔をこちらに向いて頂けませんか?」
顔を背けて視線だけこちらを見ている。
「分かった。もう避けたりしないか?間違っても滅べとか言わないよな?」
あー滅べはダメだよな……失礼な事言っちゃった
ソージュさんが念押しするのも無理はない
「冷静な時なら大丈夫です。スイッチが入ったら分かりませんが。その時は気にせず放置して下さい」
まあ、多分大丈夫だと思う。
「それは……大丈夫なのか?スイッチは何だ?」
ソージュさんはやっとこちらを向いてくれた。
——おお、眼鏡男子姿もイケメンですね
「臆病だから多分、刺激や衝撃に弱いんです。
こちらではソージュさんの初見の顔や、屋敷や風呂のお手伝いとか……自分の許容範囲を超えるとらパニックになる事が分かりました。
今はそれが認識出来たので、多分これからはパニックになっても自分で収める事が出来ると思います。
……色々な意味で覚悟が出来たというか」
異世界に飛ばされてすぐだった。現状把握出来てなくて現実味は無かったの。
だから平気で、あんなみっともない行動したんだろうな。
「言われてみれば、こちらこそだな。1人で迷い大変で不安な時なのに……
こちらにまで気を使わせてしまい、混乱を受け止めきれず申し訳なかったな」
ソージュさんは申し訳無さそうな、切なそうな顔をして頭を撫でて、その手がゆっくりになり、止まった
「……」
ソージュさんが、固まった
「ソージュさん?どうかしましたか?」
ソージュさんの視線が少しづつ下がった。そして胸元まで下がり、1度目を逸らし、もう1度しっかり見た。
その後、私の顔を見て、もう1度胸を確認して……
ババッっと手を離し後ろに下がった。
「お、おま、胸、え?子供じゃない?」




