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魔王、お宝を頂戴する

ならず者達に襲われていた兵士達の治療をしている間、マーガレットに許可をもらいイヴリスは生かしておいた頭目を連れて一旦離れることに



「ルイン、私が用事を済ませてくるまでの間ここにいる者達を守ってやれ」


「えぇ~ルーもあるじの方に行く~」


「ダメだ、護衛をするという約束なのに2人共離れてしまったら金が貰えなくなってしまうだろう」


「むぅ・・・分かったよ~。早く帰って来てね」



ルインは渋々護衛としてマーガレット達の方に留まった。そしてイヴリスの方は脚の腱を切って歩けない頭目を人目のつかない場所まで連れて行った後に尋問を開始した



「おい、お前らの使っている拠点に案内しろ」


「はっ?」


「これだけジャラジャラと下品に身に着けている位なんだからお前の拠点に行けばもっと蓄えてあるんだろ?私が有効活用してやる」


「な、なんのことだ?俺達はその日暮らしで拠点なんか存在しねぇ。金目の物が欲しいなら今着けてるやつ全部やるからこれで許してくれ」



拠点はないと言い張る頭目に対してムッとするイヴリス、何故なら彼女にはこの男が嘘をついているのが分かっているから。イヴリスは"魔眼(イーヴィルアイ)"という限られた人物にしか与えられない特殊な眼を持っている

その魔眼も五種類の能力に分かれており"予見の魔眼""看破の魔眼""魅惑の魔眼""幻惑の魔眼""簒奪の魔眼"がある。予見は相手の数手先の未来を見ることができ看破は虚偽を見抜く。魅惑や幻惑は相手を惑わし簒奪はあらゆる支配権を奪う

そして魔眼を扱える人間でも通常はこの中のどれか一つだけしか使うことができないが、イヴリスは五つ全ての魔眼を扱うことが出来る。今使っていたのは看破の魔眼、男はイヴリスが嘘を見抜けるとは知らずに虚言を吐いた



「そんな嘘は時間の無駄だから早く教えろ。こっちは次の予定が控えてるんだからさっさとしろっ・・・と」


「いぎゃあああああ!!!」



拠点の場所を吐かない男に痺れを切らしたイヴリスは男の腕を枝を折るかのような感覚でへし折っていく。男は痛みに耐えられず叫び声を上げるが、既に周囲に"遮音(サイレンス・)領域(テリトリー)"を張り巡らしているので男の悲鳴が馬車が停めてある方に聞こえることはない

男はただ悲鳴を上げるだけで拠点の場所を中々教えないので次の骨を折ろうとすると男は慌ててイヴリスを止めようとしてくる



「ま、待ってくれ!本当にないんだ!信じてくれ」


「この後に及んでまだ嘘をつくとは私も随分と舐められたものだな。お前が嘘をついているかどうかなんて私の眼で見れば一発で分かるんだ・・・よっ」


「ぎいああああああ!!!」



本当の事を言わない男に対してもう片方の腕をポキポキと折っていく。それでも男は悲鳴ばかりで一向に口を割る気配がなかったのでイヴリスはやり方を変えることにした



「せっかく生きて帰れるチャンスを与えてやろうと思ったのに。もう面倒だから手っ取り早くいくぞ」


「な、何をする気だ!やめっ・・・」



抵抗しようとする男を今度は魅惑の魔眼で魅了し自分の言いなりにしていく。先程まで叫ぶことしかしなかった男は大人しくなりイヴリスの言うことに従順になった。拠点の場所やそこに隠している宝の在り処まで洗いざらい吐き、更にはその拠点に残っているならず者の数まで教えてくれた

ある程度の情報を得ることが出来たらこの男はもう用済み、手を下すのも面倒だったので男が腰に差していた短刀で自害させた



「さて、さっさと行って終わらせてくるか」



あまり時間をかけるわけにもいかないので駆け足で男に教えてもらった場所へと向かう。ここから然程離れておらず拠点に到着するのにそう時間はかからなかった

ならず者達が拠点として利用していたのは崖となっている場所にある洞穴、拠点の入口付近には見張り役の男2人が立っているのが確認できた

死ぬ前に男から聞いていた通り拠点に残っている人間の数は20人ちょっと、馬車を襲撃してきた時より人数は多いがこの程度物の数にも入らない。が、自分で手を下すのが面倒になってきたイヴリスは別の手を打つことにした



召喚(サモンズ)上位悪魔(グレーターデーモン)



イヴリスが指を鳴らすと地面に黒い魔法陣が三箇所同時に発生する。するとそこから現れたのはイヴリス達とは別の世界で生きていてこちらでは悪魔と呼ばれている禍々しい気を放つ異形の者

悪魔の召喚した際には贄が必要となる。贄の代わりとして魔力を与えるという方法もあるが悪魔の好物は基本動物の魂や血肉、その贄の対象はこの洞穴の中にいる者達になってもらうことで十分事足りるだろうと踏んでいるイヴリスは悪魔達に命令を下した



「この中にいる人間共を全員始末しろ。それをお前達の贄とする。行け」


「仰せのままに」



イヴリスが指示を送ると悪魔はならず者達を屠りにいった。最初は見張り役を務めていた者達、悲鳴を上げる暇もなく悪魔によって胴体が切り刻まれ臓物を飛び散らす。中にいた者の何人かが異変を感じ取ったようで迎撃を試みようとするも、悪魔相手に抵抗すらできずにやられていく

この入口の他に洞穴の奥に抜け道がある事も知っているので、悪魔一体をその出口に配置させて退路を断つ

洞穴の中で響く無数の叫び声を余所にイヴリスは死体を避けつつ男から得た情報を頼りに宝の隠し場所へと向かう

入り組んだ道を進んでいくと無造作に置かれている無数の木箱を見つけた。その内の一つを開けてみると中にはお金や宝飾類がギッチリと詰められていた



「おぉ!予想より随分と蓄えていたんだな、これだけあればママさんにクリムシューを大量に作ってもらえるし他の事にも使えそうだな」



しかし大量の木箱をそのまま持って行ってはマーガレット達に見つかってしまう。そこでイヴリスは収納魔法を使って木箱を異空間へしまうことにした

木箱を異空間に放り込んでいる途中でならず者達の悲鳴が聞こえなくなる。少しして悪魔達が戻ってきたので約束通り殺した者達の魂と血肉を与えた

役目を終えると悪魔は人間の死体と共に消えていったので、目的を果たしたイヴリスもマーガレット達の元へと帰還することにした




読んでいただきありがとうございました!

「よかった」「続きが気になる」など少しでも気に入ってくれていただけたら幸いです

次回は日曜日20時に投稿予定です。よろしくお願いします!

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