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【旧版】うちのモフモフこそが最強!  作者: あきさけ
第9章 次なる街へ出発です!
99/115

91.サイクロプスにリベンジです!

「くくく……。遂にやってやったのです!」


 前回の敗戦から、【羽音の森林】に通うこと数日。

 ボクは遂にパーティ全員を進化させることに成功したのです!


 まずは、メインの黒号。

 黒号は『ガーディアンドッグ』に進化です!

 見た目は一回り大きくなった程度ですが、中身は完全に別物です!

 ひとつ目は、HPが100以上増えました!

 進化しただけでここまで強くなれるとは、驚きです。

 ふたつ目は、スキル【不動】を覚えたことです。

 【不動】の効果は、移動しないでいる間、周囲の敵のヘイトが少しずつ上昇、物理・魔法防御力が上昇、ノックバックなどの強制移動攻撃に耐性、被クリティカル率減少、被クリティカルダメージ軽減、という内容です。

 強制移動攻撃はあくまで『耐性』であって無効にはできず、受けると【不動】の効果が解除されてしまいますが、それでも十分に強いです。

 移動できなくなるため、攻撃もままならなくなりますが、それを差し引いても十分に強いですよ!

 進化先には、前回の進化でネームドだけが進化できた『ナイトドッグ』の名前もありましたが、こちらが正解でしょう!

 なお、ナイトドッグを選んだ場合、攻撃系スキルが増えた模様ですね。


 次、アクア。

 アクアは『アクアグリフォン』に進化です。

 全体的にステータスが上がった感じで、物理、魔法ともに使える万能タイプのパートナーですね。

 新しいスキル等はありませんが、スキルカスタマイズ枠が増えたりと強化はされています。


 三番目は、豆太郎。

 一番最近仲間になった子ですが、この子も早速進化しました。

 進化先は『ホーリー豆柴』を選択です。

 スキルカスタマイズとして、【神聖魔法強化】を覚え、さらに【月魔法】も取得ですよ。

 ある意味、一番地味な進化でしたが、こちらもステータスは上昇しているので強くなっています。


 最後は、シズクちゃん。

 シズクちゃんもしっかり進化したのです。

 進化先は『ルナブレスシーズー』でした。

 事前情報通り、【祝福魔法】を覚え、できることの幅がさらに広がりましたよ。


 あと、ボクも転職可能になったのですが、次の転職にはドライフラウに行く必要があるために転職できていません。

 あ、転職石はカブトムシとクワガタムシからたくさんドロップしているので、足りないことはないでしょう。

 ……ボクも、あとから気がついたのですが、あれらもダンジョンボスですからね。

 転職石を持っていたようなのですよ。

 サーシャはそこまで計算して、あのダンジョンを勧めてくれたのでしょうかね?


 さて、準備は整いました。

 ポーションも大量に準備完了です。

 さあ、サイクロプスにリベンジマッチですよ!



―――――――――――――――――――――――――――――――



「リーンお帰り。サイクロプスはどうだった?」

「ただいまなんだよ、サーシャ。……サイクロプスは、なんというかこう、微妙な結果に終わったんだよね」

「あら、負けたの?」

「いえ、勝ったのです。なんというか、こう、圧倒的優位に」


 そう、気合いを入れて臨んだリベンジマッチ。

 最初に黒号がターゲットを取り【不動】で防御力を上昇。

 シズクちゃんが【祝福魔法】でガッチガチに強化。

 ボクと豆太郎で適宜回復。

 その間に、アクア・ブレス・ダークでサイクロプスのHPを削り取る。

 時々、黒号の【不動】が切れますが、すぐに使い直して問題なし。

 シズクちゃんは、【祝福魔法】を維持しながら、サイクロプスに魔法攻撃でダメージを与えていく。

 そして、前回負けてしまった強化モードに突入しましたが、黒号の防御は揺るがず。

 結果、ボクの圧勝となりました。


「なんというべきか、もっとギリギリの勝負になると思っていたんだよ。それなのに圧倒的優位に勝ってしまったという……なんだろうね、この気持ちは。ガッカリ感?」

「まあ、全員進化してから挑んだらそうなるんじゃないかしら? 二回目の進化は方向性を決める上で重要だから、この進化後はがっつりステータスが上がるらしいし」

「そうなんだけどね。黒号とか、めちゃくちゃ頑丈になったよ」

「うちのファインもそんな感じね。……それで、ドライフラウには行ってきたの?」

「いや、まだ行ってないよ。サイクロプスを倒したら疲れたので、帰ってきたんだよ」


 はい、三番目の街、ドライフラウにはまだ行ってません。

 サイクロプス戦で燃え尽きたというか、やりきったというか……ともかく、それ以上進む気になれなかったので帰ってきました。


「そう。それなら、明日にでも案内してあげようか?」

「いえ、大丈夫だよ。適当に見て回るのです」

「わかったわ。……まあ、リーンならドライフラウは気に入ると思うけど」

「だといいのだけど。……そういえば、サーシャはいまなにをしてるんだよ?」


 最近、サーシャとも別行動が多いので、なにをしているのか把握してないのです。

 知らなくても問題はないのですが、せっかくなので聞いてみましょう。


「私は四番目の街にたどり着いていて、そろそろ次を目指そうか、というところかしら」

「……大分離されたね」

「平日はモフモフしかしてない、あなたが悪いのよ」


 くっ、それは否定できませんね。

 平日はあまり時間がないので、たいていはモフモフに囲まれていたら寝る時間となっていたのですよ。


「そういうわけだから、私でもリーンの手伝いはできるわ。必要なら声をかけてね」

「わかったのですよ。それでは、ボクはモフモフに癒やされてきます」

「ええ、それじゃ、またね」


 サーシャと分かれてマイホームに帰還、頑張ってくれたモフモフたちをねぎらいながらゆっくり休むのです。

 途中、ガイルさんから、またポーション作製の依頼が飛んできましたので、そちらも対応です。

 ……さて、今日はもうこれでいいでしょう。

 明日は、いよいよドライフラウですよ。

いつもお読みいただきありがとうございます。

毎回の誤字報告本当に助かっています。

感想もありましたらよろしくお願いします。



~あとがきのあとがき~



話の構成が前話に似ているのはわざとです。

あえて同じ構成にしてみるのも悪くはないかなと。

そして、リーンよ。

遊びすぎだ。

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