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【旧版】うちのモフモフこそが最強!  作者: あきさけ
第8章 シズクちゃん進化です!
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77.新しい設備を使ってみましょう!

「おぉ、これが新しい調合設備ですか!」


 家の作業部屋に戻り、早速今日買った設備を設置してみます。

 新しい調合設備は、でっかいすり鉢にこれまたでっかいお鍋、それから四本の大きなガラス製の柱が並んでいます。

 使い方は……、作りたいものを選択したら、すり鉢に薬草類を投入してすりつぶす細かさを設定、すりつぶし終わったら自動で鍋の中に移動するため、今度は煮込む時間を設定、煮込み終わったらガラスの柱の中に移動して、今度は濃度を設定ですね。

 ボクがしなくちゃいけない作業は、各タイミングでの設定だけですか。

 あと、設定は事前にやっておくことができるみたいなので、実際には装置が動き始めたら全自動でやってくれるんですね。

 最後の濃度調整機能が、ガイルさんにお勧めされて買った追加機能です。

 これがあると濃縮されたポーションができるらしいのですが……なにに使うのでしょうね?


「なにはともあれ、まずは実際に使用してみましょう!」


 アイテムボックスから薬草を取り出して、すり鉢に投入。

 細かさは……十段階設定ですか。

 よくわからないので五段階目にしておきましょう。

 次はお鍋の設定ですね。

 こちらも十段階なので、五段階目に設定。

 最後は濃度の設定ですが、これは濃縮なしにしておけば大丈夫でしょう。

 最後になってしまいましたが、作りたいものは初心者HPポーションで。


「設定はこんなところですかね。それではレッツスタート!」


 スタートボタンを押したら、すり鉢の蓋が閉まって、ゴリゴリと音がし始めました。

 どうやらちゃんと動いているようでなによりです。


「……それにしても、全自動というのは楽でいいですね。いままで手作業で潰していたのが嘘みたいですよ」


 ボクがそんな感想を考えている間も処理は続き、やがてすり鉢が静かになります。

 すると今度は、お鍋のほうがぐつぐつと音を立て始めました。

 薬草を煮込んでいるようですね。

 そのまましばらく眺めていると、鍋の音も聞こえなくなり、代わりにガラス製の柱の中に赤色の液体が満たされたんだよ。


「こうして見るとポーションも綺麗ですね。って、段々液体の量が減っていってますよ?」


 少しずつですが柱を満たしていた液体が減っていき、代わりに柱の横にある収納ボックスからカチャンカチャンと音が聞こえます。

 収納ボックスを覗いてみると、どうやらポーションが瓶詰めされて出てきているようですね。

 やがて、柱の中身が空になると、ポーションの作製も終わりました。

 これで全部終了みたいです。

 かかった時間は……十五分ほどでしょうか。

 手作業でやった場合とほとんど同じ時間ですが、作成量は八倍ですよ。


「うーん、これはいいものを買ったかもしれませんね。……ただ、ポーションの回復量が少し落ちているような?」


 これはあれでしょうか。

 すりつぶす細かさや、煮込む時間で品質が変わるというあれですかね。

 そうなると、自動で作ってくれるのは楽でも、最適な方法を見つけないといけないめんどくささが出てしまいますね。


「……ですが、そんなときの味方、攻略サイトの出番ですよ!」


 ちょっと調べてみましたが、初心者ポーションや初級ポーションの最適解は記載されていましたよ。

 ただ、中級ポーション以上は書かれておらず、自力で見つけろということなのでしょう。

 ……中級ポーションとかまだまだ先ですし、今後の課題でいいでしょうね。

 ボクは、調薬士を目指しているわけでもないですし。


 せっかく最適解がわかったので、今度は初級HPポーションを作ります。

 さっきの初心者ポーションは、ギルド倉庫にしまって、今度作るポーションは自分用ですね。

 調べた情報通りに各設定項目をセット、あとは完成を待つだけです。


「……待ってるだけも時間がもったいないので、オーブンとレンジを設置に行きますか」


 ボクは作業部屋からキッチンへ移動、開いているスペースにオーブンとレンジを設置です。

 作業用の設備が増えたことで、スキルのレシピにオーブンとレンジでできる料理が追加されました。

 ……おお、ピザなんていうのも作れるのですね。

 これは、早速作ってみましょう!


 幸い、材料はすべて揃っていたので、まずは小麦粉をこねて生地を作ります。

 生地ができたら、麺棒で薄くのばします。

 最後にお好みの食材を生地に載せて、上からチーズを載せたらオーブンに投入。

 焼き上がるまで十分と表示されましたので、シズクちゃんと遊んで待つことに。

 そして、十分後、遂にピザの完成です!

 適当に切り分けて、ひとつ食べてみますよ。


「あっつい! でも、美味しいですよ!」


 焼きたてピザなので、すごく熱いです。

 でも、とっても美味しいのですよ!


 シズクちゃんを見てみると、こちらを期待した目で見ているので、シズクちゃんにも一切れ食べさせてみることに。

 こういった料理を食べさせることができるのも、ゲームならではですね!

 シズクちゃんも熱々ピザに苦労しながらも、一切れ食べきりました。

 残りは、インベントリに保管しておいて、お腹が空いたときに食べましょう。


 さて、料理で時間を潰したことですし、ポーションもできていることでしょう。

 シズクちゃんを連れて作業部屋に戻ると、調合設備に備え付けられているアイテムボックス内に、ポーションができていました。

 ひとつ取り出して確認してみると、確かに初級HPポーションです。

 ……ですが、これ、ボクが手作業で作っていたポーションよりも回復力が高いですよ。

 苦労せずに最適解を知ってしまったせいか、とても敗北感を感じます。

 ……まあ、高品質なポーションが使い放題になったと考えれば、非常にお得なわけですが。


 さて、思わずして高品質なポーションの供給体制が整ってしまいましたが、これで還らずの森攻略もはかどることでしょう。

 今度こそ、カースドジャガーに勝利するのですよ!

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