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【旧版】うちのモフモフこそが最強!  作者: あきさけ
第6章 合流、進化、そしてボスです!
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59.初めてのボス戦です!

 ボス戦に挑む当日、事前にパートナー達の食事なども済ませて準備万端です!

 昼間のうちに薬草や魔力草からHPポーションとMPポーションも作っておいたので、回復アイテムも抜かりないのです。

 後は皆と合流してボス退治に向かうだけですよ。


「あ、リーン。こっちよ」

「あれ、皆、早いんだね?」


 約束の時間の30分前だというのに、待ち合わせ場所のギルドハウス内休憩室には3人とも揃ってたんだよ。


「こんばんは、リーンちゃん。待ち合わせ時間には早いことがわかってたんだけど、落ち着かなくて」

「私は装備の受け取りで早く来てたのよね。そしたら、2人も早く来てて」

「私はもう少し早めにログインしてて、少し狩りをしてきた帰りよ。ブレンのレベルがもう少しで上がりそうだったから、待ち合わせ時間までにあげておこうと思ってね」

「むう。先に休憩室で待ってようと思ったんだけど、皆意外と早いんだよ」

「結局、皆、初めてのボス戦で緊張してるって事よ。負けても軽くデスペナをもらうだけだから、あまり気にしなくていいんだけどね」

「そう言えば、レベル20からは死んだらデスペナルティがあったね。1時間の間、ステータスが減少だっけ」

「そうらしいわね。……まあ、この前ブレンのレベル上げ中にしくじって一回デスペナもらってるから効果は知ってるけど」

「サーシャらしくないね? 一体何に挑んできたの?」

「うん? ネームドのフォレストキャットよ。魔法障壁があるからドラゴンと相性があまりよくないのは知ってたけど、ドロップのアクセサリーがほしくてね。たまたま見つけたから挑んだんだけど、返り討ちにあったわ」

「アクセサリーってこれ?」


 ボクは虎猫のブレスレットを指さしながら聞いてみる。

 すると、サーシャは頷きながら答えてくれたよ。


「そうそれ。フォレストキャットとナイトオウルのアクセサリーって魔術士向けに便利なのよね。だから、上手く倒すかコントラクトできれば手に入るかなと思って」

「アクセサリーってネームドモンスターを倒しても手に入るんですか?」

「手に入るみたいよ。ただ、100%ドロップじゃなくて、他にもいくつかのドロップ候補の中から抽選されるらしいけどね」

「それは知らなかったんだよ。……でも、テイムと同じでコントラクトでも100%ドロップなんだよね? それなら、コントラクトを狙った方がよかったんじゃない?」

「まあ、どちらでもよかったんだけどね。コントラクト条件を満たせるなら、倒してしまうこともできるわけだし。まあ、負けちゃったけどね」

「確かに、負けたら意味がないんだよ」

「まったくその通りね。クエストでお金を貯めて買ったけど、初めからそっちで手に入れてた方が早かったわ」


 サーシャはそう言いながら、ブレスレットを見せてくれたよ。

 何でも序盤のネームドドロップ系アクセサリーは、割と簡単に買えるんだって。

 進化させるために序盤のネームドモンスターを捕まえた熟練さんや、上位互換の装備が手に入って使わなくなったプレイヤーがマーケットに売りに出してるから簡単に購入できるらしい。

 ただ値段はピンキリらしく、『三日月兎のチャーム』のような上位互換がなかなかない装備はそれなりにするらしいよ。

 ボクは自力で手に入れたから値段はよくわからないけど。


「……お、もう全員揃ってるのか。やる気があって結構結構」

「あ、ガイルさん。こんばんはだよ」

「こんばんは、ガイルさん。私の装備できました?」

「おう、しっかりできてるから持っていけ。……よし、トレード完了だ」

「はい、ありがとうございます。装備も出来たし、これで私も準備完了ね」

「よし、それじゃあパーティを組んでボス戦に向かいましょう」

「そうですね。行きましょう」

「そうね。……ああでも、途中で何戦かさせてね。装備が変わったばかりだから、少し慣れておかないと」

「わかったんだよ。パーティを組んだら、いざ出発だよ!」


 ボク達はしっかりパーティを組んでハウンドドッグが待つ、北の街道へと進んでいったよ。

 ハウンドドッグ戦前に何回か戦ってみて、セルシアの装備の具合を確認しながら進んでいった。

 おおよそ、一時間くらい北に進んだあたりでボスエリアを示すラインのそばまで辿り着いたよ。


「さて、この先がボスエリアね。皆、準備は大丈夫?」

「私は大丈夫です。いつでもいけます」

「私もOKよ。ブレンも問題ないわ」

「ボクも問題ないんだよ。……ああ、でも、ボス戦に挑む前にポーションを配るよ」

「……一応、私達も自分で用意してあるけど。そうね、念のため少し借りておこうかしら」

「ありがとうございます、リーンちゃん」

「助かるわ、リーン。HPポーションは少し手持ちが少なかったのよね」


 ボクは皆にポーションを配ったんだよ。

 自分で使う分には多すぎるくらい作ってきたからね。


「さて、リーンのポーションも受け取ったことだし、今度こそ準備は大丈夫ね」

「うん、大丈夫なんだよ」

「いつでもいけます」

「任せておいて」

「よし、それじゃあ、ボス戦、始めるわよ」


 セルシアがボスエリアのラインの中に足を踏み入れると、パーティ全員がボスエリア内に移動させられた。

 そして目の前には、4つ足で立っているのに背の高さがボクと同じくらいある、でっかい犬がいたんだよ!

 これがボスのハウンドドッグ……。


「うーん、モフみが足りないんだよ……」

「リーンにとって、大事なのはそこなのね……」

「リーンちゃんらしいですね」

「テイムかコントラクトすれば、見た目も変わるらしいわよ。余裕があったら試してみる?」

「うーん、余裕があったら試してみるんだよ。でも、今はまず倒す事が優先だよね」

「その通りね。さあ、始めるわよ。リーンは私の支援をよろしく!」

「わかってるよ。フィジカルガード!」


 セルシアがハウンドドッグに向かっていったので、フィジカルガードの魔法で物理防御を上げておく。

 ハウンドドッグは物理攻撃しかしてこないらしいから、これで十分なんだよ。


 ハウンドドッグは、セルシアの挑発技を受けて注意を惹きつけられる。

 人間基準だとかなり大きな犬になるけど、その爪の一撃をセルシアはしっかりと盾でガードしたんだよ。


「っつ、盾の上からでもかなり衝撃が来るわね。でも、受けられないことはない!」

「もう攻撃しても大丈夫そうね。ブレン、行きなさい!」

「私も行きます!」

「シズクちゃん、ライトニングバレット! プリムとスズランも攻撃に参加だよ!」


 ハウンドドッグの注意が十分にセルシアに集まってるのを確認して、アタッカー陣全員で攻撃を仕掛ける。

 ブレンとシズクちゃんは本気を出すとダメージを与えすぎちゃうから少し抑えめだね。


「グルゥゥゥ!」

「きゃっ! この!!」


 ハウンドドッグの体当たりでセルシアが吹き飛ばされたけど、すぐに体勢を立て直す。


「セルシア、頑張るんだよ! ヒール!」

「回復ありがとう! さあ、まだまだここからよ!」


 その後もセルシアとハウンドドッグは互角の戦いを繰り広げ、どちらも一歩も引かない戦いになってる。

 その隙にアタッカー陣がダメージを積み重ねていき、残りHPが半分を切ったその時、ハウンドドッグが動いたんだよ。


「グワァァァ!!」

「くっ!」

「わっ!」

「この!!」

「痛!」


 HPが半分以下になると使ってくる全体攻撃の咆吼衝撃波なんだよ!

 攻撃力自体はそんなに高くないけど、全員がダメージを受けるから回復が大変!


「セルシア以外、皆一度ボクのそばに集まって! 範囲回復をするんだよ!」

「了解! すぐ移動するわ。」

「はい、わかりました!」

「そっちの回復が終わったら、こっちにも回復よろしくね!」

「わかったんだよ! ……集まったね、エリアヒール!」


 全員が集まったのを確認してから、エリアヒールを使って皆まとめて回復する。

 こっちの回復が終わったら、セルシアにもヒールをかけてダメージを回復してあげる。


 その後も、何回か咆吼衝撃波を使われてダメージを受けながらも、ハウンドドッグにダメージを積み重ねていき、残り3割になった。


「さて、そろそろ全力で攻撃してもいいわよ!」

「わかったんだよ。シズクちゃん、サンダーガードブレイク、サンダーボルト!」

「ブレン、ライトニングブレス!」


 シズクちゃんのサンダーガードブレイクでハウンドドッグの雷耐性を下げようと思ったけど、それはレジストされて失敗したみたい。

 でも、サンダーボルトとライトニングブレスはしっかりと決まって、ハウンドドッグのHPを残りわずかまで削ることに成功したんだよ。


 そして、ライトニングブレスで弾き飛ばされたハウンドドッグは動きを止めちゃった。

 ……どうやら、気絶のデバフがついたみたいだよ。


「……気絶したみたいね。少しの間動かないんだし、HPも残りわずかですぐに倒せる訳だから、テイムとコントラクトを試してみたらどう?」

「そうですね。今なら安全そうですし、試してみてはどうでしょう」

「……それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらうんだよ。行くよ、テイム!」

「成功するとは思えないけどね。コントラクト!」


 ボクとサーシャは残ってたMPを使ってテイムとコントラクトを連発する。

 当然の如くなかなか成功しないけど、何回か使っているうちにハウンドドッグの体が光って消えていったんだよ。


〈エリアボス『ハウンドドッグ』を初めて撃破しました。ボーナスSP6が与えられます〉


 どうやら、テイムやコントラクトで仲間にした場合でもボス撃破扱いになるみたいだね。


「……どうやらボスを仲間にすることができたみたいね。どっちが成功したの?」

「ボクじゃないからサーシャなんだよ」

「ええ、私の方ね。……本当に仲間にするときに犬種が選べるのね。これにしよう」

「本当にボスを仲間にする事ってできるんですね……」

「サーシャ、種類は何にしたの?」

「アフガンハウンドにしたわ。リーンは自分で仲間にしたときシベリアンハスキーとか選ぶでしょ?」

「他の種類にもよるけど選ぶかもだよ。被らないように選んだの?」

「まあ、それだけでもないけどね。とりあえずコントラクトは終わったから、先に進みましょう」

「それもそうね。今日の目標はボス戦だったわけだけど、目的は次の街まで辿り着くことだものね」

「そうですね。それでは行きましょう」

「そうだね。シズクちゃん達もお疲れ様だよ」


 褒められて嬉しそうなシズクちゃん達を引き連れ、街道をさらに北に歩くことしばらく。

 次の街であるツヴァイファムに到着したんだよ。


「さて、新しい街に到着したわけだけど、今日はこれで解散にしましょう。さすがにボス戦は疲れたわ」

「そうですね。街の女神像から転移して、ギルドハウスまで戻って解散にしましょうか」

「賛成。私も疲れたわ」

「そうだね。それじゃあ、街の探索はまた今度にして今日はもう休もう」


 ボク達は街の様子を見て回らずにそのまま女神像まで行って転移でアインスベルに帰還、ギルドハウスまで戻ってきたらパーティを解散したよ。

 皆も疲れたみたいで、パーティを解散してすぐにログアウトしていった。


 ボクも疲れたし、やることは色々あるだろうけど、全部明日以降に丸投げだよ。

 それでは、お休みなさい。

いつもお読みいただきありがとうございます。

「面白かった」「これからも頑張れ」など思っていただけましたらブクマや評価をお願いします。

作者のモチベーションアップにつながります。

毎回の誤字報告本当に助かっています。

感想もありましたらよろしくお願いします。



~あとがきのあとがき~



うん、ハウンドドッグは今回仲間にする予定はなかったんだけど、ダイスを振ったらクリティカルが出たんだ。

済まないな。

……いや、うちモフでダイス振ると想定外の結果ばかり出て困りますな。

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