第317話 ブラックホール(仮)
■ジョーカー
わたしは10メートル先に極小のブラックホールを形成。
ブラックホールは半径20メートルのあらゆる物体を引き寄せる。木々や岩、そしてゲオルグも。
ゲオルグは踏ん張っているがブラックホールの引力には勝てずこちらに飛んできた。
周囲に万有斥力による重力緩衝領域を展開することにより、わたしと凛はブラックホールの影響を受けない。
マイクロブラックホールの生成に成功したと思った。だが違った。何かがおかしいわ。
たしかに超重力ではあるのだが、ブラックホールと切っても切り離せないアレがない。そう、時間の歪みよ。
ブラックホールの周辺では時間は遅くなる。しかし
それを観測することはできない。
つまりコレはブラックホールではなくただの超重力装置。さすがにそんなに簡単に作れるものじゃないわよね。
なーんだ。残念。もっと頑張んないとなー。とりあえずゲオルグを始末しちゃわないと。
わたしはダークマターで無数の長槍を形成し、一気にゲオルグに放つ。ゲオルグの肉質はさっきの攻撃で柔らかくなっているので、ダークマターの槍はしっかりと突き刺さった。
かなりのダメージを与えたはずだけど、ゲオルグはなかなかタフな野郎だわ。まだ息をしてる。
しょうがないからちょっと本気を出してあげるわ。じゃないとこのデカブツ、死なないもの。
わたしは空中に飛び上がりゲオルグの頭上に移動する。そしてヤツに両手をかざし、8割の力で拡散範囲70パーセントのダークエネルギーを放出。
土煙が晴れるとそこにはボロボロのゲオルグと地面に空いた大穴があった。
オーバーキルだったみたい。地面に大きな穴まで開けちゃった。
けどこれで特級昇格試験は終了ね。ふふ、楽勝だったわ。
「すごいよジョーカー! あんなおっきなドラゴンを簡単に倒しちゃうなんて!」
凛はぴょんぴょん飛び跳ねながらわたしに賛辞を送ってくれる。かわいいわねほんと。
「お見事だねロード。審査員のみんなも絶賛してるよ」
レオはおよそ100メートル先から4、5数秒でやってきて息を切らさずに平然とした顔で言った。相変わらず凄まじい身体能力ね。
「じゃあこれでわたしたちは晴れて特級魔術師に昇格できたのかしら?」
「もちろん、文句なしの合格だよ。筆記も2人そろって満点だし、君たちは本当にすごいね。おめでとう」
ちなみに筆記は夏休み前に魔術学園で受けたわ。もちろん満点よ! すごいでしょ! ほめてほめて!
さあ、フランス支部に戻って証明書を受け取りに行こう!
To be continued!⇒
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