第313話 電話レンジ(仮)は実在しない
■ジョーカー
「トーマスに会いに来た」と伝えると受付はわたしたちをトーマスのところまで案内してくれた。
「これはこれはロードルードシュタット、レディリンそしてサーレオようこそおいでくださいました。ようこそCERNへ」
白衣を着たトーマスはボウアンドスクレープをした。わたしと凛はカーテシーで返しレオはボウアンドスクレープで返す。
「こんにちはトーマスさん! 今日はよろしくお願いします!」
と、凛。
「ええ、よろしくお願いします。では施設を見学しながら色々お話しましょう」
――――――――――――――――
「……LHCではマイクロブラックホールの生成はできませんでした。ですがFCCが完成すれば理論的にはマイクロブラックホールの生成は可能です。マイクロブラックホールは直径10のマイナス17乗メートルで半径9メートルの範囲で強力な重力場を形成するとされています」
トーマスはかれこれ10分くらい話し続けている。これだからオタクは。でもトーマスの説明はわかりやすくてつい聞き入ってしまう。
「これが建設中のFCCです。まあ
さっき見たLHCのデカイ版ですね」
「わぁ! とってもおっきいです!」
「これはデカイな……」
「ええ」
凛、レオ、わたしはLHCの2倍くらいあるFCCのCMS検出器に驚嘆していた。
「FCCが完成すれば確実に世界が変わります。FCCの完成により人類は宇宙規模のエネルギーを操ることができるようになります。マイクロブラックホールの研究により新たな宇宙の秘密が解明されるでしょう。ダークエネルギーやダークマターの研究が進むでしょう。アンチマターも同様です。2050年までにはタイムトラベルも可能になるでしょう。実際日本では2010年にはすでにタイムマシンが誕生しています。我々も負けてはいられません」
世界を変える宇宙規模のエネルギーを操る装置か。
「え!? 2010年に日本でタイムマシンが完成していたのですか!」
と、凛。
「そうです。キョーマフォーウォーウィン率いる未来ガジェット研究所が開発したその装置の名前は未来ガジェット008号――電話レンジカッコ仮。詳細な情報は一切明かされておらず、キョーマフォーウォーウィンやラボメンの技術担当イタルハシダの現在の行方も――」
「――ちょっと待ちなさい」
わたしは熱く語るトーマスを止め、
「それ、ただのフィクションよ」
と。
「はえ?」
「鳳凰院凶真も未来ガジェット研究所も電話レンジカッコ仮も全部シュタインズ・ゲートっていうゲームの設定なのよ」
「ロードルードシュタット、いくらロードのあなたでも嘘はいけませんよ」
「ググってみなさいよ。シュタインズ・ゲートって」
数分後、
「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だあああ! 電話レンジカッコ仮は存在しなかったのかぁああああああ!」
トーマスは泣き叫んでいた。
To be continued!⇒
ご閲覧ありがとうございます!




