第299話 宣言
■凛
わたしとジョーカーは豪華なゴシックドレスを身にまとい左胸にはプトレマイオスのブローチを付けています。
18時00分。いよいよ晩餐会が始まります。
ブラドおじいちゃん曰くわたしたちはブラドおじいちゃんについて行くだけで何もしなくていいらしいです。
ステージ裏から会場を覗きます。老若男女問わずたくさんの人がいます。全員正礼装です。
なんか心臓がバクバクしてきました! 何をするわけでもありませんがあんな大勢の偉い人の前に立つのは緊張しますね。
それはジョーカーも同じ見たいです。ソワソワして落ちつきがありません。
わたしはジョーカーの手を握ります。
「大丈夫だよ。立ってるだけでいいんだから」
「ええ……そうね」
わたしとジョーカーは深呼吸をしました。
深呼吸のポイントはできるだけ長く息を吐くことです。そうすることで心臓の副交感神経の機能を亢進できるので心拍数が減少します。
「リン、リンカ。おいで」
ブラドおじいちゃんがわたしたちを呼んでいます。いよいよわたしたちの入場ですね。
「大丈夫。おじいちゃんが2人を守ってあげるから」
「わーい! ありがとうございます。おじいちゃん!」
ブラドおじいちゃんは法院の異能序列1位です。そんな最強の男の言葉は本当に安心感があります。
「あ、あんたなんかに守られなくても自分と凛くらいは守れるわよ!」
ジョーカーはやっぱりブラドおじいちゃんが嫌いみたいです。ほっぺをぷくぷく膨らませてフグになってます。
「リンは素直でいい子じゃのう。リンカもちょっとぐらいはおじいちゃんを頼って欲しいなあ」
ジョーカーはブラドおじいちゃんを完全に敵視してますが、ブラドおじいちゃんはジョーカーのことを孫にしか思っていないようです。2人の関係はどうなることやら……。
「合図したら出ておいでね。じゃあおじいちゃんはお話しないといけないから」
ブラドおじいちゃんはそう言ってステージの方に出ていきました。
おじいちゃんが二度手を叩くとそれまで少し騒がしかった会場が静まり返りました。
そしてスタンドマイクの前に立って話を始めます。
「この度はお忙しい中法院晩餐会にようこそおいでくださいました。各国から……」
2、3分が経過し、
「そして今回はみなさまに……いえ、全世界に向けて宣言したいことがございます」
わたしたちに合図が送られました。
わたしとジョーカーはステージに出てブラドおじいちゃんの横まで移動します。
「おいおい嘘だろ!」「そんな……まさか!」「いいえ、あの顔は間違いありません」「おとぎ話じゃなかったのかよ!」「ありえませんわ!」
一瞬のうちに会場がざわつきました。
「この2人は異能序列第78位のロマーノ・マリーノとスペードを倒し新たにその座に着いた三鷹凛とそのガイストのジョーカーでございます」
会場はブラドおじいちゃんの次の言葉を待っていました。
「禁忌の魔女リンカ・フォン・シュヴァルツブルク=ルードシュタットが復活したことを、ここに宣言いたします!」
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