第297話 魔女隊ナディア班
■隆臣
午後5時。晩餐会開始まであと1時間。
俺とエースは燕尾服を身にまとい法院の廊下を歩いていた。俺、エース、レオの3人は晩餐会で凛とジョーカーの護衛を行う。そのためにレオと合流して打ち合わせすることになっている。
レオのいる会議室に向かっている最中に様々な人とすれ違った。
燕尾服の男たちを引き連れる豪華なドレスを着たお姉さんや荒地の魔女に似たおばさん、絢爛な甲冑を身にまとった騎士風な大男や両手に骨付き肉を持って食べながら歩くおデブちゃん、無邪気に廊下でかけっこする少年たちや大量の重たそうな本を魔力で浮かして運ぶ女の子など。
法院には本当に色んな人がいる。MMOの総本部とは思えない。まるで大きな公園だ。
そして身知った人たちとも出会った。
「あれ? タカオミクン?」
「わーわー! 本当だあ!」
「かっこいいね〜」
「エースもかっこかわいいし!」
「ぎゅーってされたい!」
「全然かっこよくないでしょ! 似合ってないもの」
魔女隊の制服を着たホリー、オーラ、エーリン、ルシア、ジャンヌそしてナディア……魔女隊ナディア班だ。やっぱりみんなかわいいなあ。
魔女っ子たちが俺の周りに集まってきた。
こんなかわいい女の子たちに囲まれるなんて俺は幸せ者だ。ああ癒される……ここは天国か?
――ポカッ
「いてっ!」
天国なのに痛い? どうして?
――ポカポカポカッ
「鼻の下伸ばすなっ! この変態野郎っ!」
「ナディア! 叩くな!」
「うるさいロリコン! ロリコン変態!」
ナディアはチャップリンのような杖で俺の頭を叩くのをやめてくれない。
「俺はロリコンじゃねえ! かわいい女の子に囲まれりゃあ男は誰でも鼻の下伸ばすもんなんだよ!」
知らんけど。
「バカバカ! バカ隆臣!」
そう言ってナディアはほっぺを膨らませて俺に背中を向けた。ふう、やっとポカポカ地獄から開放されたぜ。
「ごめんねナディア。隆臣ってドーテーだけどえっちなへんたいふしんしゃさんだから」
と、エース。
バカ! 童貞とかみんなの前で言うなよ! それにえっちじゃねーよ! 変態不審者でもない!
「エースに免じて許してやる」
許された。よかった。
俺は煩悩を振り切り、
「みんなはどこに行くの?」
「晩餐会会場だ。私たちの班は晩餐会会場の警備だからな」
「魔女隊は総出で法院の警備をするよ」
俺の問いかけにナディアとエーリンがそれぞれ答えてくれた。
「そっか。俺とエースもレオと一緒に凛とジョーカーの護衛なんだ。お互いに頑張ろうぜ」
To be continued!⇒
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