第296話 ニヤニヤするほど愛してる
■ジョーカー
「月……?」
月ってどういうこと? エリオットは宇宙飛行士にでもなったのかしら?
「そう。ガイストのモネちゃんと一緒に3ヶ月間くらい前に月面遺跡の調査に向かったんだよー。調査隊は総勢12名でエリオットさんは魔法学者兼護衛役として任務に当たってるらしいよ」
ガイスト? モネ? エリオットにもガイストはいるのね。なんかちょっと残念……エリオットを取られた気分だわ。これって嫉妬っていうのかしら?
それともエリオットはもうわたしは興味ないの? こんなに大好きなのはわたしだけなの?
わたしのバカバカ! エリオットが浮気するわけない! だってエリオットはわたしと永遠の愛を誓ったんだから! エリオットを信じよう。
「月にはね、月の民っていう生命体が住んでいたんだよー。月の民は月の意思であるモネを信仰の対象にしていた。そう、エリオットさんのガイストのモネちゃんだよ。
エリオットさんとモネちゃんが月に行った本当な目的はアトランティス遺跡に訪れてモネちゃんの真の能力を解放するためなんだってさー。ただでさえモネちゃん強いのに、あれ以上強くなられたら序列抜かされちゃいそうだよー」
きっとモネはエリオットの相棒としてエリオットを支えてくれているはず。なら……敵視はできないわ。
そしてたしかアイラの序列は5位。エリオットは現在7位らしいわね。魔剣の蔵は6位。わたしのエリオットがあんないい加減で自分勝手な魔剣の蔵よりも序列が下なんておかしいわ! こんな序列を定めたアホは出てきなさい! シバいてやる!
「エリオットさんはいつ頃法院に戻って来ますか? わたし会いたいし、ジョーカーの方がもっと会いたいと思うから」
そう凛が尋ねた。
「うーん、来月のはじめくらいには法院に帰ってくるんじゃないかなー? 月から戻ってもしばらくはNASAの方にいると思うから」
来月のはじめ……あともう少しで370年ぶりにエリオットに会える!
「ジョーカー、とってもうれしそうだね」
「そうかしら?」
「うん、だってすっごいニヤニヤしてるもん」
「うそ!?」
ニヤニヤなんて……そんなことわたしがするわけ。
向かい側に座っていたアイラがわたしに手鏡を向けている。そこにはわたしがいて……す、すごいニヤついてるっ!
「恥ずかしいわ……うぅ」
「それほどジョーカーちゃんがエリオットさんのことを愛してるってことだよー」
アイラは手鏡をポケットにしまいながら励ましてくれた。逆にますます恥ずかしいわ!
To be continued!⇒
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