第241話 生存
■ジョーカー
わたしは空いた口が塞がらなかった。巨大な波に対して本能的に恐怖しているのだ。
このままじゃ波にさらわれる! わたしはレオの手を握って斥力バリアを展開。
巨大な波がコンテナ船を横から殴る。船は大きく傾き、甲板に積まれていた無数のコンテナは次々と滑り落ちていく。
わたしは船から投げ出されないように万有引力を用いて必死に甲板にしがみついた。大波とコンテナは斥力バリアに弾かれ、わたしの周りだけドーム状の空間が形成されている。
あぅ、引き剥がされる! すごい力だわ。これが神霊の自然を具現する力!
しかも波は1つだけじゃない。何十もの波がコンテナ船に打ち付けている。
でも耐えるんだ! 今は甲板にしがみつけ! じゃないと海の底に沈められる!
「ウォオオオ!」
いきなり巨人が叫び出したかと思うと、巨大な手の平が降ってきた。巨人はコンテナ船を掴み、無理やり海中に沈めてくる。船内にはわたしとレオ以外に、影を操るガイストとその使い手もいるはずなのに。バカなのかしらこの巨人。とはいえこのままだと沈められる!
わたしは巨人の頭とわたしとの間にはたらく万有引力を超強化し、沈められるコンテナ船から脱出。そのまま巨人の両目にそれぞれダークエネルギーの槍を叩き込んだ。眼球が潰れ、そのまま頭部を貫通する。
巨人は船を押さえていた手を離して両手で目を覆う。頭部を貫かれてもまだ生きてるなんて、さすがはアザエルの巨人ね。
船は浮かんでこない。大量の海水が船内に流入したのね。影を操るガイストの使い手がこれで溺死してくれればラッキーなんだけど。
とりあえず目の前のデカブツを処理するわ。ダークエネルギーの槍があるなら、ダークエネルギーの剣もいいんじゃないかしら?
ダークエネルギーの槍を扁平化すれば剣っぽくなるわ。まあダークエネルギーは目には見えないんだけどね。
わたしはダークエネルギーの槍をダークエネルギーの剣に変換し、巨人の腕ごとぶっとい首をかるーくちょん切る。
巨人の腕と頭部が海に落ちた。海の一部が赤く染る。巨人はまったく動かなくなり、大波に倒されて海の底に沈んでいった。
――フフフフフハハハハハハハ!
「何がおかしいの?」
――全部さ! 全てが滑稽だ! この状況を笑わずにはいられない!
仲間が全員殺されたっていうのに、どうして笑えるのかしら? ああ、コイツ悪魔だった。悪魔だから人の死なんてどうとも思っていないんだ。今のコイツはウッズとしての精神はゼロ。完全にアザエルに乗っ取られてるからそんなことが言えるんだ。
――今日はもう疲れた。器の修復と捨て駒の確保をしなくてはならない。また会おう黒き魔女! 今度はお前が黒魔術を取り戻したときに!
To be continued!⇒
ご閲覧ありがとうございます!
今日でコンテナ船のパートは終わりです! 明日からはまた新しいパートが始まります!




