第220話 ペスト医師
■ジョーカー
「D)d29!@d4j?97ei”r.16b」
「はっはっは……そうかそうか。禁忌の魔女がガイストとして第二の生を受けたという噂は本当だったのか」
くちばしマスクは呟いて首肯し、ウッズは早口になって言った。
このくちばしマスク、わたしのことを知っている。まさか……。
わたしはくちばしマスクにピシッと指をさし、
「あんた、やっぱりあのときのペスト医師なのね?」
「heo39?,@-sh3m?2,7」
ペスト医師は頷きながらブツブツ呟いている。まさかこんな場所であんたと再会できるなんて思ってなかったわ。
ペスト――黒死病とも呼ばれた死の感染症。当時は対応策がなく、何世紀にもわたる流行で何億人もの人々が亡くなった史上最大のパンデミック。
17世紀のヨーロッパではペストの治療にあたる医師たちは独特な防護服を身にまとい、鳥のクチバシのようなものが付いたマスクを着用していた。彼らは貧富の差関係なくどんな患者にも治療を施したが、彼らの中には生きたまま患者を解剖する外道や、上級感覚などの特殊能力で患者を殺す者が現れ、以降ペスト医師は感染症の恐怖とペスト医師の黒い噂により不吉の象徴として捉えられるようになった。
わたしのお父さまとお母さまもペストを発症していて、先の欠けたくちばしマスクのお医者さんが来て治療をしてくれていた。
しかしそのペスト医師は触れたものを即死させ、ゾンビとして蘇らせる特殊能力を持ち合わせており。全身の皮膚が黒くなったお父さまとお母さまを使って酷い実験をしていたのだ。それがわたしに見つかったペスト医師は何かをブツブツ呟きながら屋敷を去っていった。
お父さまやお母さまだけでなく、わたしの大切なお友だちもペストを患ったり、多様な悪いペスト医師の被害にあった。
そんなのも1つのきっかけで、わたしはペストを根絶するためにシュヴァルツの大魔法をつくりあげたけど、結局ペスト根絶にはまったく役には立たなかったけど。
その後特殊能力持ちのペスト医師はSCP-049としてSCP財団に収容され、ペストの収束とともに地上から姿を消した。
そんな因縁たっぷりの先の欠けたくちばしマスクのペスト医師と再会できるなんて……宿命ってやつかしら?
To be continued!⇒
ご閲覧ありがとうございます!




