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第169話 惨たらしい玄武

遅くなったけど、よろしくお願いします!

◾アリス


「……っ!」


「わぁ……キレイっ! まるで花火みたいだわ」


 私の体の至る所から赤い宝石のようなつららが飛び出し、血が大量に流出している。

 痛くて痛くて痛くて……目が霞んで……頭が真っ白になって……だんだん寒くなってきて……あぁ、死ぬんだなって悟った。


「ねぇ、痛い? へー、痛いんだ。すっごく痛いんだ。だってひどい顔してるもんねっ! 整った顔が台無し〜っ! あはは! 愉快愉快! 愉快すぎるわっ! しょせんあんたは不完全なゴミクズであたしは超完璧な最強神獣! あんたみたいなゴミカスじゃ到底かなわないのよ」


 玄武の言ってることはもう半分も聞き取れない……。けど私をひどく罵倒しているのはわかる。私にどうしてそこまで憎しみを抱いているのだろう。

 さらに痛みが増したと思ったら、どうやらうつ伏せに倒れてしまい、飛び出た赤いつららが体内により深く突き刺さってしまったらしい。

 大量の魔力で私の傷を治癒することは、霊獣たる私にとっては容易だ。しかしここは「黒」の理の中。私にはそれすらおこなう権限もない。

 このままでは私の肉体が本当に壊れてしまう。でも私の肉体に縛られた私には逃げることすらできない。


「その翼さぁ……目障りだからぶった斬っちゃうね」


 玄武はそう言って灰色のモヤモヤからレイピアを作り出して、私の焔の翼を両断した。私から切断された焔の翼はたちまち消滅する。


「あとは〜こことこことこことここも〜っ! あはははは〜っ!」


 玄武は楽しそうに笑いながら私の四肢を次々に切断する。


「はいっ、ダルマさんのかんせ〜っ! って! これ以上やったら最近はやりのミンチちゃんとキャラ被りしちゃうわね。もうやめとくわ」


 ああ、終わった。もうダメだ。もう抵抗することも出来ない。

 なんてかわいそうなんだあーちゃんは。私が同化してるが故に、意識すら完全には失えない。私があーちゃんの体から抜け出るまで、永遠に激痛を味わい続ける。

 あーちゃん、今すぐ出ていくから。もう苦しまないで。

 今まで……たった2年間だったけど、本当にありがとう。あーちゃんはかわいくて運動ができて頭もよくて、オマケに銃弾加工の天才――バレット・スミス。今まで同化してきた子たちの中で最良の依代だったわ。あーちゃんと過ごした時間は、数百年生きてる私にとってもかけがえのない一瞬になったわ。

 そして、あなたの家族を殺してしまって、本当にごめんなさい。唯一それだけが私の後悔です。



 To be continued!⇒

ご閲覧ありがとうございます!

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