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第131話 エースは俺の最高の相棒

◾隆臣


 午後6時が過ぎてもエースはまだ寝ていた。俺は凛に電話をかけ、エースがまだ目を覚まさないので、今日は凛とジョーカーの2人だけでご飯を食べてもらうことにした。凛とジョーカーはそれを素直に受け入れてくれた。まったくいい子たちだ。



 午後6時30分頃、エースはようやく目を覚ました。


「んゆぅ」


 エースは目をこすりながらかわいい声を出して起き上がった。


「おはようエース」


「おはよう隆臣」


「体の調子は? 頭は?」


「体はピンピンだよっ! 頭も冴え冴え〜っ!」


 エースはかわいらしい爽やかな笑顔でそう言った。


「そっか。元気そうでよかった。本当に」


 どうしてだろう。頬に涙が伝う感覚がある。ああきっと、安心したんだ。このままエースが元に戻らなかったらどうしようって本気で思ってたから。

 俺はエースのまあるいぷにぷにほっぺをぷにーっとした。やわらかくて大福みたいですっごく気持ちがいい。ずーっとぷにぷにしてたい。


「隆臣は私のほっぺがとっても好きなんだね。何かあったら頭なでなでかほっぺぷにぷにだよね」


「そ、そうか?」


 完全に見透かされている。まあいいか。俺は頭をなでるのもほっぺをぷにるのもどっちも大好きなのは嘘じゃないし。


「それより……私どうして眠ってたの? 服も着替えてるし……」


 エースは不思議そうに首を傾げた。下ろされた髪の毛がゆっくりと揺れる。

 そうか。エースは自分が失神したことに気づいてないんだ。無論失禁したことについても。

 俺はカクカクシカジカを説明した。おしっこ事件のことを除いて。


「ってなわけだから、これからは最大分割数トップで第九感使うのは禁止な」


「そんなことがあったんだね……。トップで第九感を使ったときね、私、無の世界に行ったんだよ。無の世界は真っ暗で何も見えなくて、上も下も左も右も前も後ろもなくて、耳鳴りで何も聞こえなくて、何も感じなくて、頭がチカチカして何も考えられなくて……あぅ、思い出しただけで吐き気が……」


「バカバカ思い出さなくていい」


 俺はエースの小さな手をぎゅっと握ってやる。


「無の世界になんて行かなくていいんだ。そんな苦しい世界には二度と行くな。もしその世界に取り込まれたら……」


「心配してくれてありがとう。私も苦しいのは嫌だから、もうトップで使うのはやめるね。今日は本当にごめんね」


「何言ってんだよ。お前はみんなのためにがんばってくれたんだ。謝るのは俺たちの方だ」


 いや、謝るじゃなくて感謝するべきだよな。


「ありがとなエース。本当にお前は俺の頼れる相棒だ」


「へへへ」


 俺がそう言ってエースをぎゅーっしてると、


「んお? おしっこやろー起きたのか?」


 と言ってラナが俺たちの部屋に入ってきた。


「おしっこやろう?」


 エースはほっぺたに人差し指を当てて首を傾げた。かわいい仕草だなほんと。


「お前覚えてないのか? さっすがガキだな。お前はなぁ、外で! しかもタカオミの前で! おしっこを! しーしーしたんだぞ!」


 ラナはバカにするようにエースに告げた。告げてしまった。エースには一生秘密にしておこうとしたことを。



 To be continued!⇒

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