表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
127/130

第126話:領主との会合

どもどもべべでございます!

夜分に投稿失礼します。そして限界。おやすみなさい~

 

『ハノン、どう思う』


「なにがですか?」


 領主の館に移動中、俺はハノンに質問した。

 少しばかり、気になる事があったからだ。


『明日のパレード、ちゃんと開催されると思うか?』


「……アノンさん達は、決行するつもりみたいだけど……」


『じゃあ、言い方を変えよう。開催()()()と思うか?』


「……正直、無理だと思います」


 そうだな。俺も同意見だ。

 前を歩くアノン達には聞こえないよう、こっそりと返事をするハノンだが、その答えは確信を持っているように見える。

 まぁ、アノンには聞こえていそうなもんだがな。


「今日この段階で、襲撃事件が起こったことは、複数の人が目撃しています。たとえその場を誤魔化せても、人の口に扉は立てられないので……」


『だろうな。貴族が狙われたって噂が広まって、祭りが止まる可能性のが高いはずだ』


 それなのに、オリーベルもアノンも、普通に祭りは続くものだと思って行動している。

 いや、ある種の確信を持って判断していると言っていいな。その判断材料がなんなのかが気になる所だ。


「領主様が、祭りの続行を決断すると、そう確信している……のかな」


『あり得る話ではあるな。あのオリアンティの家系だし、強気な判断をしてきそうだ』


 しかし、市民達の不安を無視してまでやる事か?

 周囲を観察してみるが、祭りの喧騒は続いている。あの刃傷沙汰が噂になっている様子はない。

 いや……まてよ。


「ねぇ聞いた? 劇場でナイフ振り回した奴がいるんだってさ」


「おぅおぅ、今年もやってんな。今度はどこの馬鹿だ」


「さてねぇ。なんにせよ、何事もなくて良かったじゃないか」


 ……噂には、なってるな。

 しかし、内容の割に反応が緩い。普通なら結構な騒ぎになっているはずなんだが?

 なんというか、慣れている感じだ。おかしいと思うが、そうとしか思えないくらいに落ち着いている。


『どういう事だ……?』


 考えている内に、先日通り過ぎた領主の館に到着した。

 かなり大きな建物だな。庭も広いし、いかにも貴族の住む家って感じだ。

 オリーベルが門番に話を通し、そのまま中に入っていく。その顔は、まるで戦場に赴くかのようだ。


「ぎゃああああ!」


 あ、断末魔だ。

 なんだろう、緊張感がない。貴族の断末魔なのに、まったく心配にならない。

 多分、中で何が起こっているかが想像できるからだよな……。


「絞られてるねぇ、オリーベル様」


「だ、大丈夫なんですか?」


「多分、領主様にゲンコツくらってるんだと思うよ。気にしない気にしない」


 うん、だと思った。

 この様子だと、領主はオリアンティ寄りみたいだな。それなら安心して相談できるってもんだ。


「……領主様の許可が下りました。どうぞお入りください」


「ありがとうございます。失礼しますね」


「し、失礼します!」


 門を通り、敷地内の林を横切って屋敷へ向かう。

 あの林、所々焦げてたな。オリアンティはあそこで訓練をしていたんだろうか。

 だとしたら、相手は? ……オリーベルの断末魔を聞いた限り、想像はつくな。

 そして、屋敷の中へ。使用人に案内されながら、貴族特有の美麗な内装を眺めつつ進んでいく。


「うわぁ、凄く豪華ですね」


「そうだねぇ。アーケンラーブは栄えてる方だから、力を示す為にも揃えるものは揃えないといけないんだろうね」


 ふむ、なるほどな。

 そういや、アルバートも偉いさんを呼ぶために、ギルド長の部屋だけは良いもんを揃えてたもんな。

 ハノンが家を買ったら、内装はきちんとしておこうか。


「さ、領主様のお部屋についたよ。多分オリーベル様が死んでると思うけど、気にしないであげてね」


「えぇ……」


「失礼します。劇団長のアノンが参りました」


『えぇ、どうぞ』


 扉の向こうから聞こえてきたのは、女性の声。

 お母様って言ってたから、予想はしていた。しかし、領主の部屋で女の声が聞こえるのは違和感だな。


「失礼しますっ」


 アノンが扉を開け、ハノンと俺がその後ろから中を覗く。

 そこには……オリーベルが頭にたんこぶをこしらえて死んでいるのが見えた。


「うぅ……」


 あ、生きてた。

 だが、今はそんなことはどうでもいい。

 オリーベルの死体の向こうに座っている、一人の女性。

 そこにいたのは、まさにオリアンティが成長した姿。水晶に映っていた、あの女性で間違いないだろう。

 そして、女性と一緒にいるのは、筋骨隆々な偉丈夫だ。まぁ。こちらが領主で間違いないだろうな。


「いらっしゃい、初めましての方もいますね。そこのお馬鹿さんの母をしている、オリフィリアです。よろしくお願いしますね。こちらは、夫のアレクです」


「あ、あ、ハノンです! よろしくお願いいたしますっ」


「うむ」


 ……こいつら、本当に貴族か?まったくと言っていいほど隙がねぇ。

 相当な実力者だと見受けるが、さて。このまま祭りを続ける判断をしてくるのか……?

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
[一言] >相当な実力者だと見受けるが、さて。このまま祭りを続ける判断をしてくるのか……? しそうwww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ