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第122話:メンタルの危機

どもどもべべでございます!

さて、台風どうなるかな……吹き返しが怖いです。

ともあれ、ご投稿! どうぞ、お楽しみあれー!

 

 戦火に沈んだ故郷の生き残りを探すという、重苦しい目的の為に何故か女装をする事になったハノン。なんとも、言葉にするとすちゃらかにも程があるな。

 しかし、内容はパレードに参加する重鎮じゅうちんの護衛だ。それに、護衛対象は仲間であるオリアンティの肉親でもある。

 たとえ女装に抵抗があろうと、けして手を抜く事は出来ない案件だ。


 しかし、俺等は根本的にこのパレードに向かないらしい。パレードに向けてのレッスンは、アノンからの酷評で幕を閉じた。

 理由は、どうしてもエロさが目立つからだとか。

 いや、ハノンはわかる。あいつのクオリティは異常だからな。しかし、角兎ホーンラビットである俺からエロさが漂うって、どんだけ発情が周囲にバレバレなんだって話だろう。


 いや、わかるぞ? 俺は今絶賛発情中で、パートナーとなった柔兎クッションラビットの嬢ちゃんにどうしようもなく雄を刺激されているのは認めよう。あぁ、この際認めるとも。

 しかし、こちとら人間の尊厳を捨てないよう必死に堪えているのだ。それなのにエロいとか言われるのは心外だ。

 得心がいかんが……課題ができたんなら、それを克服せんと依頼にならん。なにか対策を考える必要があった。


「ヴォルさん……本当にこれで、大丈夫なんでしょうか」


『あぁ、俺たちはエロくなんかないってことを、証明してやろうぜ』


 翌日。俺たちは、秘策を引っ提げて劇場に訪れていた。

 対策とはなにか? それは、昨日のアノンから言われた一言に答えが隠されていた。

 今の俺たちには、万が一の隙も無いと言って良い。きっとアノン達からも、太鼓判を押してもらえるだろう。

 そう思って、意気揚々と赴いたのだが……。


「領主様の娘さんが、君に会いたいそうなんだよね。見張りの子が逆らえなくて、昨日レッスンしてた君を見られたらしいんだよ」


「!?」


「という訳で、今日は娘さんが見に来るから……気をしっかりね」


「う、うわぁぁぁ! 心の準備がぁぁぁ!」


 ハノンのメンタルが更に壊れる展開が待っていた。

 おいおい、よりにもよってオリアンティが来るのか? 女装した姿を見られた挙句、見学に来られるとは……ハノンに何か怨みでもあるんだろうか。


「ボクもね、正直やめて欲しい所なんだよね……この作戦の都合上、情報漏えいは避けたいんだよ。けど、既にボクとハノンくんが揃ってる所を見られてるわけで……」


「バレたからには、ご機嫌取りでもなんでもしないといけないのです。出なければ、塞げる口も塞げませんので」


「うぅ……だからって、あんな格好をオリィさんに見られるなんて……」


「ん? あぁ、なるほど。君とゴール家には繋がりがあったねぇ」


 少しの間考え込み、アノンは深く頷く。

 あ、これ碌な事思いついてない顔だ。


「よし、君にはご機嫌取りをしてもらう事にしよう。ボクらも準備で忙しいから、なんとかして彼女を釘付けにしておいてくれたまえ!」


「えええ! そ、そんなっ」


「適材適所だよ。今回は君をご指名なんだから、君が対応するのが筋ってものさ。それに、君なら対応をミスっても大したお咎めにならないだろうしね?」


 こいつ、オリアンティとの繋がりを見越して厄介事を押し付けてきやがった!

 更にハノンの負担を増やすとは、前世は鬼か悪魔だったに違いない。


『……とはいえ、確かにハノンが相手すんのが筋なんだよな』


「ヴォルさんまでっ」


『まぁ落ち着け。今回俺らには秘策があるんだから、恥ずかしい立ち回りはしないだろう? それに、オリアンティなら空気も読めるし、お前を貶めるような事は言わんはずだ』


 うっ、とハノンが言いよどむ。

 今回の秘策が上手くいけば、女装以外の恥を晒す事はない。心的ダメージが少ないなら、負担が小さい方が請け負う案件なのは間違いないだろう。


「うぅ……わ、わかりました。その話、お受けします……」


「いやぁ、助かるよ! よろしくねハノンくん! ……ほんと、頑張ってね」


 ……なんか、最期の一言にえらく深みを感じたが、安請け合いだっただろうか。

 ともあれ、俺たちはレッスンの前に、貴族への謁見を余儀なくされたのだった。

 

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[一言] オリィさんじゃないけどね!!!www
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