水泳部ってさ、部屋で服着ない率高いんだわ。俺の周りは100%だった。
つっても、全裸じゃないぞ?
最低限パンツは履いてる。
◇◆◇◆
有利side
さて、飯も食ったし風呂にも入ったし、だいぶ早いけど、明日から大会だしゆっくり体を休めようかなと思い、ベッドに入ったところでprrrrrrと、内線電話が鳴り響く。
「もしもし?」
『あ、もしもし有利君? 今城之内先輩と坂本先輩と近藤先輩が来てて、部屋でUNOとかしてるんだけど、よかったら来ない?』
内線電話をかけてきたのは奏ちゃんだったらしく、遊びに誘われる。
「おう、いくいくー……部屋どこだっけ?」
『502だよ』
「おっけー、今からいくわ」
俺は電話を切ると、携帯と財布を持って部屋を出ていく。おっと、ちゃんと鍵も持ってくぜ。オートロックだからこれがないと戻ってこれないんでな。
「奏ちゃーん、来たよー」
「はいはーい」
ドアの向こうから、鍵の開く音が聞こえてくる。
「お邪魔しまーす……ってうぇぇおおう!??」
ドアを開けて、部屋に入る。そして、予想外の光景に驚き、思わず変な声が出る。
なぜなら、全員が下着姿でUNOをしていたからだ……いや、全員というのは語弊がある。正確に下着だけしか着ていないのは坂本先輩だけで、他の三人はスウェットかジャージを履いているが、共通して全員上はブラしかつけていない。
いやいやいや! なんて格好してんだよ!
「有利君どうしたの?」
不思議そうな表情でそう言う奏ちゃん。
どうしたの? って、いやいやいやお前らがどうしたの? だよ。
「服を着ろよ!」
「……はっはーん、空条君、もしかして女子の裸に恥ずかしがっているのかな? 以外とウブよのう」
いや、普通の反応だと思うけど? 部屋に来たら全員下着姿だったとか、誰でも驚くと思うぞ。しかし今はありがとうという言葉を送ろう。
「いや、上だけならまだしも坂本はせめて下は履いたらどうだ?」
坂本先輩にそう言う近藤先輩。間違ってはないけど、あんたも上を着てほしい。いや、別に着なくてもいいんだけどさ……むしろ俺はそっちの方がありがたいんだが、目のやり場に困る。誰のを見るべきか……城之内先輩のものか、近藤先輩のものか、坂本先輩のものか、奏ちゃんの下敷もとい、まな板もとい、ちゃぶ台もとい、絶壁にするべきか。
「有利君、そんなところに立ってないでこっちにお出でよ」
「あの……せめて、服着てくれるかな?」
俺個人としては着てない方がうれしいんだけどさ……絵面的にヤバイし、何より本能を抑え込むのが大変だ。
「そうか……わかった」
近藤先輩はそう言ってジャージを着る。それにならって他の皆も同じように着る。危ない危ない、もう少しで俺の聖剣が性剣として覚醒するところだった。
「UNO入るでしょ?」
カードをシャッフルしながらそう言う奏ちゃん。
「あ、うん」
俺はそう返事すると、奏ちゃんの隣に座る。
「UNOはもう飽きたぜ! 次はこいつで勝負だっ!」
そう言って坂本先輩が取り出したのは割り箸。
それは……あれだな。深夜0時になるとクラス全員の携帯にメールが送られてきて、そこに書かれている指令クリアしないと、色んな方法で死ぬっていうあのゲームだな。
「王様ゲーム?」
坂本先輩にそう聞く城之内先輩。あ、城之内って名前は、これもう先はないですわ。最初の犠牲者だわ。
「先輩、いつの間に割り箸なんて用意してたんですか?」
奏ちゃんが坂本先輩にそう聞く。
「コンビニに飲み物を買いに行ったときにね……あ、そこの冷蔵庫に入れてあるから、自由に飲んでいいよ」
奢りっすか? アザーっす! 流石先輩っす!
「あ、もう……私の部屋なのに、勝手な事を」
と、坂本先輩に文句を言う奏ちゃん。別にいいじゃないか、奢ってくれるっていうんだしさ。
「まぁまぁいいじゃん、それより早く引けって」
坂本先輩にそう言われ、割り箸を一つ引く奏ちゃん。そして順に割り箸を引いていき、残った二本の内の片方を俺が引き、残りを坂本先輩が引く。
「王様だーれだ? 私だぁーーー!」
王と書かれた割り箸を掲げてそう言う坂本先輩先輩。
「残り物にはなんとやら……だな」
それを見てそう呟く近藤先輩。たしか、残り物には福がある……だったな。
「まぁー、私は幸運の神に愛されてるからね(まぁ、本当は初回だけ私が王様になるように細工してたんだけど……割り箸を用意したのは私、細工は簡単でしたよ)」
「命令はなんですか?」
ま、初回から無茶ぶりはしないだろ。
「(たしか……空条君は2を引いていた筈……ならば) 王様と2番の人がチューをする!」
「うげっ」
今の台詞は俺じゃない、城之内先輩だ。俺は2番じゃなく3番だから。
「2番は私だ……」
手をあげてそう言う城之内先輩。
「えっ……空条君じゃないのっ?」
「俺は3番ですね」
「3……だと……(はっ! 自分の指で3の下の部分を隠していたのかっ! し、しまった~!)」
「じゃあ、城之内先輩と坂本先輩がチューですね」
いやぁ、美人同士のチューとかエエもん見れるわー。眼福眼福。ありがたや~。
「えー……本当にしなきゃダメですか?」
「だって、王様の命令は絶対ですもん」
じゃないと死ぬし。
「……うぐっ……イヤだ……」
「私だってイヤだよ」
「いや、命令したの王様なんだから、お前は自業自得だろ」
「くっ……仕方ない……行くぞ城之内!」
「私も女……覚悟を決めるわ……来い!」
「うおおおおおおお!」
「やあああああああ!」
チュー一つに無駄に熱いな。あと、ありがとうございました。眼福です。
「「……うおぇ」」
チューが終わると、二人とも顔をしかめてそう言う。
まぁ、男の同士のチューもそういう趣味じゃない人からすると気持ち悪いからな、そうなるのも無理はない。
「よし、気を取り直して次のゲーム行こう!」
口を拭ってそう言う坂本先輩。
「「おー」」
そんな調子でドンドンと王様ゲームは進んでいく。
あ、けどこの前、焼き肉屋で全裸になったやつ居たな。
チ○コ股に挟んで「女体化」って言ってた。
まぁ、個室貸しきりだったから出禁にはならなかったけど……やりすぎだろ。
なぁ、K君。




