40/52
『うちひしがれながら、』
『うちひしがれながら、』
子どもにこそ、
幸せになる権利があって、
それは大人のそれより、
優先されるべきであって、
私が携わってきた子どもたちは、
いつも笑っていて、いつも泣いていたけれど、
それにはちゃんと、大人の愛が土台にあって、
しゃぼん玉のように、幸せに包まれていて、
みんなが安心できる、喜怒哀楽だったのに、
それなのに世界の端っこでは、
笑うことも、泣くことも、そして食べることすら許されないという、
子どもたちが、
大勢、
いて、
幸せの、しゃぼん玉製造機が、
どこかにあればいいのにと、
今日もテレビを前に、
うちひしがれながら、思う。




