【共通一次試験】 (5)
大学側の都合だけで考え出された【共通一次試験】だけれども、
それが、
受験生、
つまり、
高校生に、どんな影響を与えたのか?
と、
言うと、
一番大きいのは、
理社の選択科目だろう。
第八話で書いた
『日の丸・君が代強制教育に反対して、校長室に怒鳴り込んだ』附属中出身の女は、
御茶○水女子大へ行ったんだけど、
受験生の時、
社会は、
日本史・世界史で、
理科は、
物理・化学を選択していた。
【共通一次試験】前は、
それが常識だったんだよ。
何故か?
と言うと、
【共通一次試験】前は、
各国立大学が全ての入試事務を負担していたから、
大学に依って出題可能な科目が限られており、
この四科目で受験するのが、
一番、選択肢が広かったんだ。
さて、
まず社会だけど。
私は高校生の時、
地理A、世界史、倫理社会、日本史、政治経済の五教科を履修した。
この時代は、
現代社会とか無いので、
地理B以外は全て学習した事に。
この五教科の中で、
高校生が履修する価値が有るのは、
世界史だけだろう。
世界史はね。
大人になっちゃうと、
勉強するのが大変なんだよ。
カタカナの名称が覚え辛くて。
それに、
中国も漢字が覚えられない。
やっぱり、
若い時に大学入試で身に付けるのが楽だ。
残りの四教科は、
ハッキリ言って、
大人でも苦労なく勉強出来る。
政治経済とかは、
社会を経験した方が理解し易いかな。
そして、
全く勉強する価値が無いのが、
地理だ。
『ニシンが鮭たらイカ、カニ、昆布』
これは、
第一話で書いた海軍出身の教師が、
四十七年前に言っていた言葉なんだけど、
北海道の特産品だ。
でも、
四十七年前に聞いたのだから、
データとしては、
五十年以上前だろう。
この知識を使うためには、
もう一度、
北海道の特産品のデータを調べ直す必要が。
まっ、
社会なんて、ネットで調べれば良いんだよ。
次に理科だが、
これが大問題だった。
【共通一次試験】が実施されると、
物理を受験科目に選択する受験生が減った。
それどころか、
高校で履修しない人も。
それが何を引き起こしたのか?
と、
言うと。
理系の留年者が大量に出た。
理系では、
物理は、ほぼ必修なので、
物理一教科で留年してしまう。
真面目で優秀で、他の全ての科目が好成績でも。
その現象の理由だけれども、
【物理は、
大学受験で鍛え上げないと、
一生、
身に付かない】
と言われている。
これが、
【大学受験の最大のメリット】だ。
ねっ?!
日本人の敵達って、
信じられない程、頭が良いでしょ?
まさか?
日本を衰退国にするために、
日本人から自然科学の基礎的思考力を奪うとは!
ついでに、
低学歴正義教の方々が、
「道徳教育が必要」
とか、
日本を衰退国にしたいんだろうけど。
道徳みたいな『大人になっても身に付く』事は、
後回しで良いんだよ。




