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エーリュシオンの地へ

 歴史は語る――


 この三年後、アンピポリスの戦いにおいて、アテナイのクレオンがスパルタの猛将ブラシダスと対戦し、両人共に斃れたことを。

 人々の厭戦気分に乗り、世にいう「ニキアスの和約」が成り、長く続いた戦争が、いったんは終結を見たことを。

 締結された条約に基づき、拘留されていた戦士たちの身柄が、ついにスパルタに返還されたことを。

 

 だが、書き記された歴史には残らぬ、男たちの物語がある。



 


「もうすぐです」


 おぼつかない足取りで隣を進む男の肩を支えながら、黒髪の若者は呟いた。

 彼らの後に、何人もの男たちが列をなして続いている。

 夏の陽射しが照りつけ、彼らのゆく道に陽炎を立ち昇らせている。


「もうすぐ、エウロタス川に着きます」


「エウロタス」


 音の響きを味わうようにそう繰り返した男は、立ち止まり、大きな傷痕のために引き攣れた顔を歪めて笑った。


「懐かしいな。もう……見えるのか?」


「いいえ、まだ」


 遠くを見るように顔を動かした男の背を軽く叩き、若者は、再びゆっくりと歩き始めた。

 骨が浮くほどに痩せて、頬もこけてはいるが、驚くほどに美しい若者だった。

 その目は青く、まるで海のようだった。



 この春、アテナイとスパルタとの間に休戦条約が結ばれた。

 スファクテリア島の戦いで敗れ、捕虜となったスパルタの戦士たちは、ようやく解放され、故郷へ帰還することとなったのだ。


 三年間の獄中での生活は、彼らの肉体にまざまざと痕跡を残していた。

 かつては神々とも見紛う溌剌とした美しい身体つきを誇った戦士たちが、痩せ衰え、皮膚の張りを失い、こけた頬に落ちくぼんだ目を光らせて歩く様子は、まるで亡者たちの行進のようだった。


 黒々とした髪が、老いさらばえたような白髪に変わってしまった者もいた。

 戦いで負った傷が牢の中で腐り、足の指が全部落ちてしまった者もいた。

 だが、彼らを最も深く苦しめたのは、肉体の傷ではなかった。


『戦で死にはった兄さんらは、ほんまに勇敢な人らやったんやろなあ。ほな、こいつらは一体、何やろな?』


『あそこまで行ったら、普通、全員死ぬとこやろ! まあ、要するに命が惜しかったちゅうこととちゃうか?』


『何がスパルタの男や。こいつら、臆病もんや!』


 アテナイの兵たちから次々と投げ掛けられる侮蔑と嘲笑の言葉に、言葉を返す者はいなかった。

 彼らを苦しめたのは、アテナイ人たちの悪意ある言葉ではなく、自分たちの心に拭い去り難く在る、父祖からの教えだった。


『その盾を携えて、さもなくば、その盾に載って』


 持てる限りの力を尽くした。

 決して恥ずかしい振る舞いをすることなく、全身全霊をかけて戦った。

 敗れたのは、敵の卑怯な戦法のためだ。


 だが、自分たちはスパルタの男として恥ずかしくない振る舞いをしたと、本当に言えるだろうか?

 たとえ勝ち目のない戦いであっても、最後の一人まで勇敢に戦い、死ぬべきだったのではないか。

 パルティオスたちのように。

 熱き門テルモピュライのレオニダス王と、三百人の勇士たちのように。

 生命に背を向けて、敵の最前列に向かい、黒き死の宿命を陽の光と同様に慈しみながら――



 今、故郷へ向かう彼らの足取りは重かった。

 傷付き衰えた身体が言うことをきかぬためばかりではない。

 故郷の者たちが、自分たちをどのように迎えるか、それを思うと胸に石を抱かされるような思いがした。


 獄中にあっても、漏れ聞こえてくる看守たちの会話の端々から、スパルタ本国が彼らの身柄を取り戻すべく幾度も交渉を試みたことは伝わってきた。

 一人のスパルタ人がそれに十倍する被支配民を抑える構図となっているスパルタにとって、百名を超す男たちを一度に失うことは大きすぎる痛手であったからだ。


 だが、粘り強い交渉が実を結ぶ日がとうとうやって来たとは言え、その結果として実際に敵に降伏した男たちが目の前に姿をあらわせば、感情はまた別のもの。


 これまでのスパルタの歴史において、自らの意志で武器を置き、敵に降伏したなどという例は一度もなかったのだ。

 自分たちの姿を目にすれば、誰もが思うだろう。

 敵にくだり、獄に繋がれて衰え、生き恥を晒すこの姿よりも、誇り高き死を選んでいた方が、ずっと美しかったと――



「風にさえ、懐かしいにおいがするような気がする」


 若者に背を支えられ、よろよろと歩きながら、傷痕のある男は呟いた。


「俺の家は、まだあるかな」


 若者は頷いたが、その言葉が、男がしょっちゅう口にする冗談の類ではなく心からのものであるということに、続く言葉を聞いて気付いた。


「妻や、娘たちは……父や母は……生きているだろうか」


 盾と武器を置き、降伏する。

 その決断を下した男の名が、交渉のための使者が往来するあいだに、何らかの形でスパルタに伝わっていたとしても不思議はない。

 それを聞いたとき、妻は、娘たちは、両親は――何を思っただろう。

 町の人々は、彼女たちをどんなふうに扱っただろう。



『また、スパルタからの使者が来とったんやて?』


『アホやな。こいつらの帰りを待っとる者なんぞ、もう、おらんやろ!』


『聞くところによれば、こいつらの故郷では、仲間が死んだのに自分だけおめおめと生きて返った兵士は、町をおん出されるそうや。もちろん、家族も御同様や!』


『一族の恥晒しちゅうわけやなあ。息子がおれば、お前の父ちゃん臆病者と言われるわけや。娘も、嫁の貰い手が無うなるわ!』


『そいつの父親母親も、気の毒なこっちゃ。恥ずかしいて、表も歩かれへん。広場では隅っこに追いやられ、市場でも物を売ってくれる者はない。並の神経では、まず、一家で首括って死んでまうわなあ!』


 看守たちが聞こえよがしに交わす言葉を、彼らは涙を流して耐え忍んだ。

 堪え切れずに、獄中で首を吊って死んだ仲間もいた。


 生きることは、死よりも遥かに恐ろしく、苦しく、恥辱に満ちている――




「もちろん」


 若者は、歩みを止めることなく呟いた。


「もちろん、あなたを待っていますよ。川を渡れば、また会える」


「会って……」


 男の言葉は、陽光を受けた雪のように半ばで途切れて消えた。

 若者は、黙って唇を噛みしめた。

 男が何を言おうとしたのか、どうして言えなかったのか、彼には誰よりもよく分かっていた。


 男の右目は、額から頬までを切り裂いた大きな傷のために潰れている。

 そして左目もまた、失われていた。

 瞼が陥没し、その下の眼球はもはや用を為さないことがはっきりと分かる。


 男は盲目だった。

 家族と再会することができたとしても、もう、その顔を見ることはできない。 

 若者の両目から、涙が流れた。

 堪えようとしたが、肩の震えからそれと分かったのだろう。

 肩に回されている男の腕が、力強く若者の腕を掴んだ。


「泣かなくていい。お前のせいではない」

 


 獄に繋がれているあいだ、彼らはどれほど心を刺すような侮辱にも嘲笑にも耐え、決して短慮の振る舞いをすることはなかった。

 かくなる上は、何としてでも生き抜かねばならぬと、若者はじめ全員が固く誓っていたからだ。

 いまだ存命だったクレオンが、時折若者を獄から引き出し、寝所に引き入れることがあっても、彼は耐えた。

 虜囚としてその身は意のままにされても、一言も口を利かず、差し出される酒や料理に口もつけず、誇り高い態度を保ち続けた。

 仲間たちも心得て、若者が戻るたびに、全く何事も無かったかのように接した。

 クレオンとしては、若者だけを特別扱いにしながら、彼を捕虜たちの中に戻すことで、スパルタ人の間に疑心暗鬼と不和を引き起こそうという狙いもあったのだが――


『君はほんまに、頭のええ子やね』


 いつか、クレオンはそう囁いた。


『屈服せえへん限り、僕がいつまでも自分に執着するて、分かってやってるんやろ? でも、やっぱり君は阿呆やな。あいつはもう死んだのに、いつまでも操を立てるなんて下らんわ。昔話の女王やあるまいし。ああ、でも僕、そういうのにもそそられるわ。やっぱり、君は頭がええ……』


 それが最後だった。

 クレオンがアンピポリスの戦闘で将軍ブラシダスと戦い、両人ともに死んだという報せがもたらされた日は、捕虜たちにとって、喜びと呪いが同時に訪れた日でもあった。


『クレオンが死んだ』


 看守たちはそう言い、次々と獄中に入ってきた。


『これでやっと、俺らにも順番が回ってきたわ』


 彼らは若者を家畜のように枷に繋いだまま、かわるがわるに弄んだ。

 目の前で行われたこの暴虐が、これまで捕虜たちが抑えに抑えつけてきた狂気のような怒りにとうとう火をつけてしまった。

 何人かが手足を引き裂きながらも枷から引き抜き、あるいは枷を叩き壊して看守たちに飛びかかり、殴り倒し、絞め殺した。

 捕虜たちは奮戦したが、武器を持たぬ彼らは最後には次々と刺し殺され、騒ぎを聞きつけて外から駆けつけてきた衛兵たちがようやく虐殺を制止するまでに十数名が殺され、遥かに多くの怪我人が出た。

 男が、残る左目も失ったのは、その中での出来事だった。

 

 獄中での生活は、彼らからあらゆるものを奪い取っていった。

 最後に残されたのは、ただ、生き抜いてみせるという執念。

 それを支えたのは、愛する者に再び会うという誓い。

 


 だが、本当に、生きて再び会うことができるのだろうか。

 自分たちのしたことが、大切な者たちを苦しめているのではないか。

 もっと悪ければ――自分たちのしたことで、大切な者たちが、死を選ばざるを得ないほどの苦痛を被っているのではないか。


 自分たちが、あの日、生きることを選んだことは、間違っていたのではないか。

 皆、あの時に死ぬべきだったのではないか。

 スファクテリア島の灰に覆われた地面の上に血を流して横たわり、名誉ある戦死を遂げていたほうが、ずっとよかったのではないだろうか――



 そのとき、男が見えぬ目をふと上げて、周囲を見回すような仕草をした。

 一行は、両側を崖に挟まれた隘路に差し掛かっている。

 ここを抜ければ、エウロタス川が見える。


「何事だ!」


 動揺と警告の叫びを発したのは、馬上のスパルタ人たちだ。

 合計六騎で捕虜たちの外側を囲むように展開していた彼らは、スパルタ本国から派遣された、髪の白い老年兵たちだった。

 海路で送り返されてきた捕虜たちを港で迎え、故郷まで護衛することが彼らの任務だ。

 彼らは捕虜たちを中心に囲み、盾を外側に向けて馬を寄せ、できるかぎり寄り集まった。


「何だ、厄介事か?」


 呟く男を背後に庇い、若者は視線を険しくした。

 隘路の出口を塞ぐように、大人数の武装した男たちが姿を現している。

 振り返れば、背後も同じように塞がれていた。

 スパルタ人たちの足元に次々と矢が突き立ち、興奮した馬たちの嘶きが響き渡った。


「前後に敵。上にもいます」


 若者は押し殺した声で呟いた。

 崖の上にも、複数の人影が見える。矢を放ったのはそいつらだ。


「逃亡奴隷どもか!」


 老騎兵たちが忌々しげに唸った。


 ピュロス湾とスファクテリア島における敗戦で、ラケダイモンの威信は大きく傷付いた。

 その動揺と、国内の守りが手薄になっていることに乗じ、このところ国有農奴たちヘイロータイの逃亡が頻発している。

 彼らの中には武装して徒党を組み、盗賊となって周辺を荒らし回る者もいた。


 彼らを囲んだ男たちも、そういった手合いに違いない。

 数の上ではほぼ同じ。

 だが、不完全ながらも武装している男たちとは違い、こちらの大部分には盾も、槍もない。

 まともな訓練を受けたこともない賊どもが相手とはいえ、三年間、獄に繋がれ衰えた身体で、武装もなく、戦うことができるだろうか。


「道を開けよ!」


 怒鳴りつけた先頭の老騎兵が乗る馬の足元に、矢が突き刺さった。


「黙れ! 死にてえのか、ええ?」


 頭目と思しき髭面の男が弓を構えて怒鳴った。


「そこにぞろぞろ引き連れてる連中は、スファクテリアでとっ捕まった間抜けどもだろうが? 今になって、名誉の御帰還か?」


「……走り抜けましょう」


 若者は敵に届かない程度の声で、先頭の老騎兵に呼びかけた。

 聞こえていないのか、それともそのふりをしているだけか、老騎兵は反応を見せない。


「道を開けよと言うておる」


 老人は頑固に繰り返した。

 男たちが槍を突き出し、弓を構えながら、じわりと前後から迫ってきた。


「そうお高く止まってるこたあねえだろ、爺さんよ」


 頭目の男は馴れ馴れしく呼びかけた。

 親しげに、という調子ではない。弄っている。


「俺たちはな、金が欲しいだけなんだ。ひとつ取引といこうじゃねえか。あんた方にも馬にも手出しはしねえ。その代わり、そこの男どもを、俺たちに譲ってくれよ」


「走り抜けましょう。素人の放つ矢など、当たらない」


 先ほどよりも強い調子で、若者は声をあげた。

 老騎兵は、動かない。


「なあ。そこの男どもは、あれだろう? あんた方だって、始末に困ってるって話じゃねえか。俺たちの仲間が、ちゃあんと話を聞いてるんだぜ。あんた方は、そいつらを連れて帰って、市民権を奪っちまうんだろう? 戦わずに敵に降参しちまうような腰抜けどもだからな。御立派なあんた方とは、そりゃあ、格が違うよな」


 帰還兵たちのあいだに、動揺が走った。

 港で彼らを迎えた老騎兵たちは、それからずっと彼らに対してよそよそしく接し、スパルタの状況も、長老会が彼らをどのように扱うことに決めたのかも話さなかった。

 ただ、自分たちに従って故郷に戻り、沙汰を待てと告げたばかりだ。


「俺たちに、そいつらを譲ってくれねえか。そうすりゃ爺さんたちは見逃してやるよ。何、殺しゃしねえさ、売っ払うんだ、奴隷としてな! 大丈夫、奴隷だって、そうひでえ仕事じゃねえぜ。あんた方が俺たちにさせてたのと同じさ」


「走り抜けましょう!」


 若者は思わず叫んだ。

 何と言ったかまでは聞こえなかったはずだが、その声は崖の壁面にかすかに反響し、男たちの注意を引いた。


「……もちろん、顔の綺麗な男には別の使い途もあるだろうさ」


 頭目がにやにや笑いながら言った。


「そっちの若いやつは、盾を捨てて、ケツでアテナイ野郎どもの槍を受け止めたのかな?」


 男たちがどっと笑い、若者は歯を食い縛った。

 その時になって初めて、老騎兵が振り返り、若者をじろりと見下ろした。


「まこと、汚らわしい、虫けらのごとき輩よ」


 老騎兵はそう吐き捨て、男たちを睨みつけるが早いか、雄叫びと共に馬の横腹を蹴った。


「駆けよ、皆の衆! 押し通る・・・・!」


 凄まじい騒音が巻き起こった。

 帰還兵たちは雄叫びをあげ、一斉に前を向いて駆け出した。

 その先頭に立つのは老騎兵たちだ。二騎が、槍を構えて突撃する。

 慌てて放たれた矢は彼らの身から逸れ、男たちは馬の蹄にかけられることを恐れて思わず道の脇へと飛びのいた。

 崖の上の賊は、あるいは石を投げ落とし、あるいは続けざまに矢を放つ。

 残り四騎のスパルタ騎兵らは、彼らの攻撃から少しでも同胞たちを守るべく、背に負っていた盾を屋根のようにかざし、帰還兵たちを囲むようにして馬を進める。


 若者は、盲目の男の腕を引きながら、できる限りの速さで駆け抜けていった。

 あと少しで、隘路を抜ける。

 その時、斜め後ろで苦痛の声が上がり、一人が地面に倒れ込んだ。

 肩に矢を受けたのだ。


「クセノクラテス!」


 その声だけで誰であるかを察し、盲目の男が叫んで立ち止まった。

 彼は若者の腕を振り払い、見えない目で仲間の姿を求め、戻ろうとした。


「フェイディアス様!」


 若者は叫び、その手を再び掴んで引いた。


「馬鹿どもが、俺はいい! 行け、行け、行け!」


 地面に倒れたクセノクラテスが喚いた。

 騎兵たちが石くれを蹴立て、彼らの傍らを走り抜けてゆく。

 隘路の背後を塞いでいた賊どもが、槍を構え、大声をあげながら迫ってくる。

 フェイディアスは、見えぬ目をまっすぐに敵に向け、その場に立ちはだかっていた。


「行け、クレイトス」


 クレイトスは、かぶりを振った。

 今、フェイディアスとクレイトスの隣に、その背後に――

 幾人もの男たちが踏み留まり、倒れたクセノクラテスを守って方陣を築くように立っていた。


 痩せ衰え、汚らしい襤褸をまとい、槍もなく盾もなく、必ず生き延びると誓い――

 それでも、自分の隣で戦友が倒れたならば、決して見捨てぬ。

 彼らは皆、スパルタの男、《獅子隊》の戦士だからだ。


 遠く、騎兵たちが叫ぶのが聞こえた。

《獅子隊》の男たちは迫りくる敵を前に姿勢を低くし、獲物に襲い掛かる直前の獣のように指を曲げ、拳を固めていた。

 彼らは、死ぬためにここに立っているのではない。

 槍がなければこの手で戦い、戦い抜いて、生きるためだ――


「死ね!」


 叫んだ先頭の賊が、不意に、もんどりうって倒れた。

 その槍の穂先が、あと数歩でクレイトスに届こうかという距離だった。


 一本の投槍が、賊の身体を背後から串刺しにし、穂先が胸から飛び出している。

《獅子隊》の男たちはどよめき、思わずあちこちを見た。

 彼らの目の前で、見えぬ手に打たれたように、賊たちが次々と倒れてゆくのだ。


 だが、それは呪いの類ではなかった。

 倒れた男たちの身体に、矢が突き立っている。

 拳大の石によって打ち倒される賊もいた。

 気付けば、頭上からの賊の攻撃が完全に止み、代わりに、降り注ぐ矢と石が賊たちを襲っていた。


《獅子隊》の男たちの背後からは、老騎兵たちが勢いに乗って盗賊たちを殲滅する雄叫びが聞こえてきたが、誰も、振り向こうとはしなかった。

 倒れ伏した賊たちの背後、《獅子隊》の男たちの視線の先に、いつの間にか、一人の男が立っていた。


 まったき無音の時が流れた。

 賊たちの呻きも、老騎兵たちの雄叫びも、クレイトスの耳には届いていなかった。

 見えぬ目をさまよわせ、何事かときょろきょろしていたフェイディアスが、不意に満面の笑みを浮かべ、まったく見当違いのほうを見た。

 どうやらクレイトスがそこにいると思ったらしいが、誰もいない。それでも今、そんなことはどうでもよかった。


「整列!」


 フェイディアスが号令を発し、《獅子隊》の男たちは胸を張り、その場に並んだ。

 男が、ゆっくりと歩み寄ってくる。

 その槍を、誰もが知っている。その盾も知っている。

 衣の纏い方の癖も、歩き方も。


「……よく、戻った」


 その、言葉少なな話しぶりも。


 クレイトスは、震えていた。

 湧き上がるその震えがどこから来るものなのか、彼には分からなかった。

 涙が溢れ、言葉は出ない。

 声を発することが恐ろしいような気がした。


 今、目の前にあるのは、強すぎる望みが見せた幻ではないのか。

 一言でも発すれば、途端に消え失せ、二度と戻ってはこないのではないか――


 男は《獅子隊》の勇士たちの一人ひとりの顔を見つめ、頷くと、ゆっくりと歩いてクレイトスの目の前に立った。

 男の姿は、並の人間が不意に目にすれば、声をあげて逃げ出すような恐ろしいものだった。

 頭から顔の半分、肩、腕にかけて、右半身が赤黒く爛れたようになっている。

 だが、顔の左半分は、指ばら色の暁の乙女さえ溜め息するとうたわれた端整さをそのままに留めていた。

 そして、その目は両方とも、昔のままだった。

 彼は震えているクレイトスを見つめると、不意に腕を伸ばして、強く引き寄せた。


「お前が、無事で、良かった」


 爆発のような歓呼が上がった。


  レオニダス! レオニダス! レオニダス!


《獅子隊》の男たちは拳を突き上げ、感極まって踊り出す者あり、泣き出す者ありと、騒然たる有様だ。


「私もいますよ」


「どこだ!?」


「ここです」


 わざとらしく大きな身ぶりで見当違いのほうを向いたフェイディアスの肩に、懐かしい手が触れた。

 フェイディアスはその手を握り、腕をたどって、顔に触れた。

 その指先は震えていたが、相手は黙ってされるがままになっていた。


「……言っただろう。お前が生きている限り、俺は、決して死なんと」


「ええ」


 パイアキスが微笑んだことが、指先に伝わってくる。


「信じていました。貴方は、これまで、約束を破ったことはない」


「この目で、見たかった。お前の顔を」


「こうして触れれば、分かるでしょう?」


 パイアキスの手が、フェイディアスの手に重なる。

 フェイディアスはそのまま念弟エローメノスの身体に熱心に手を滑らせてゆき、その手が尻に差しかかったところで、とうとう腕を捻り上げられた。


「痛い、痛い! 何をするんだ、俺は怪我人だぞ?」


「私だってそうですよ。皆の面前で、いったい何をしようと言うんです?」


「お前こそ、何を期待してるんだ!? そうじゃない! 脚を……脚は、治ったのか」


「元の通りに、とは、いきませんでしたけどね」


 パイアキスは笑い、フェイディアスの手を導いて右脚に触れさせた。

 彼の足は、腿の半ばから失われ、固い木を削り出した義足になっていた。


「あれからすぐに、斧で斬り落としたんです。腐る前に。おかげで助かりましたよ」


「そうか……」


「走ることは難しいですが、私には今、これがありますから」


 言って、パイアキスは背負っていた弓と矢筒をフェイディアスに触らせた。


「走るよりもずっと速い。『臆病者の武器』ですが、これがあれば、仲間の命を救うことができます」


「さすがは俺の念弟エローメノスだ。見事な腕前だったな」


「……見えてたんですか?」


「見なくても分かる」


 三年前と何ひとつ変わらないかのような調子で続く二人のやりとりを万感の思いで聞いていたクレイトスが、不意に表情を変えた。


 賊を一掃した騎兵たちが、蹄の音を響かせながら戻ってきた。

 馬たちの前脚も彼らが手にする槍の穂先も、血に塗れている。


「脱走兵レオニダス、そして、パイアキスだな」


 帰還兵たちがどよめいた。

 脱走兵とは彼らにとって、最も不名誉な呼び名だ。

 捕縛されれば、ほとんどの場合、怯惰の罪によって処刑される。


 クレイトスと《獅子隊》の男たちの動きは素早かった。

 全員が手近な石を拾い上げ、騎兵たちを取り囲むようにして展開したのだ。


 クレイトスは、死んだ賊の頭目の身体から投槍を引き抜き、老騎兵と向き合って立った。


「彼らの奮戦で、我々は命を救われた。どうか、彼らをこのまま行かせていただきたい。ならぬと仰るならば……我ら《獅子隊》が御相手する!」


「――ん? おーい! ちょっと!」


 底抜けに朗らかな声が隘路に響き渡り、張り詰めた緊迫感を一瞬にして断ち切った。


「何を、こんなところで睨み合っているんだ? みんな、せっかく生きて会えたというのに! ……大叔父上! 何をなさってるんです、槍をお引き下さい、槍を!」


「リュクネ!」


 老騎兵は叫び、馬から飛び下りて、弓矢を担いだ金の髪の娘をしっかりと抱きしめた。


「元気じゃったか! お前、急にいなくなったりして! わしら皆、お前がこやつらと一緒にいなくなったと聞いて、葬式みたいに落ち込んでおったのじゃぞ!」


「大叔父上、相変わらず御壮健で、何よりです。……勇士たちよ、本当に久しぶりだ! 今日、こうして陽の光の下であなた方と再び会うことができ、これほどの喜びはない!」


 リュクネの姿は、三年前のスファクテリア島での夜と、ほとんど変わっていなかった。

 汚れた着物に、男のように短くした髪。

 その笑顔も、あの夜と同じだった。


「リュクネよ、お前、帰ってこんのか? お前さえその気なら、わしが長老会にねじ込んで……」


「大叔父上、まあ、ちょっとお待ちを。先に、皆に状況を説明しなくては」


 言い募る老騎兵を爽やかに制し、リュクネは、男たちと向かい合った。


「あの夜から後、まあ色々あったが、私たちは無事にスパルタに戻ることができた。エピタダス将軍が、事の次第を書いて持たせて下さったおかげで、婿殿やパイアキスが罪に問われることもなかった」


《獅子隊》の男たちは思わず安堵の声を上げたが、訝しげな表情をする者もあった。

 今の話と、老騎兵――リュクネの大叔父――が口にした「脱走兵」という言葉が噛み合っていない。


「その後すぐに、あなた方が降伏したという報せが届いた。……その直後は、もう、本当に色々あったが、とにかく長老会は、あなた方の身柄を取り戻すため、できる限りのことをすると決断してくれた。まあ、私たちが広場で暴れたり、色々と動いたから、ということもあっただろうが」


「本当に大変じゃったわい」


 老騎兵が、隣で深々と頷いている。

 彼は、興奮した女たちに髪の毛まで毟られて、散々な目に遭ったのだった。


「そしてこの春、ようやく休戦が成った。あなた方が帰ってくると分かって、皆が、どれほど喜んだか。……だが、あなた方が一番よく分かっているだろう。スパルタの掟が、あなた方を許さないことを」


 男たちは、もはや顔を見合わせることも声を上げることもせず、まっすぐにリュクネを見つめ、その続きを待った。


「長老会は、何度も議論を重ねた。そして、彼らが下した決断は、あなた方帰還兵の市民権を剥奪する、というものだった」


 ――分かっていたことだ。

 それでも、打撃は大きかった。

 アテナイ兵たちが繰り返し嘲って言った言葉が現実になったのだ。

 市民権を剥奪されるということは、スパルタ人としての名誉を奪われると同時に、与えられた土地と財産とを没収され、他人の農地で労働する立場になるということだ。


「だが!」


 リュクネは両手を上げ、声を張り上げた。


「安心してほしい。それは一時的な措置だと、彼らは言っている。このまま何事もなくあなた方を迎え入れることは、彼らにはできない。掟の必要を満たすために、一時的に市民権を剥奪した後、ある程度の期間をおいて、市民権の回復を認めることにする、ということだ」


「今、リュクネの言うた通りじゃ。今、我らスパルタ人の数は少ない。そなたらは皆、勇士と呼ばれるにふさわしい男たちじゃ。そなたらを失うことは、スパルタにとって恐るべき痛手よ。……しばしの間、耐えてもらいたい。皆、この三年間、筆舌に尽くし難い辛苦を舐めたことと思う。その三年を耐えてなお、と言うのは、わしらにとっても苦しい。だが、三年を耐え抜いたそなたらだからこそ……」


「――と、いうようなことを先に大叔父上から説明なさっていれば、皆、もう少し安心して戻れたのでは? どうせ、何も話しておられなかったのでしょう?」


「む、いや、何、長老会から、先走ってあれこれ言うなと命令されとったんじゃ。こやつらが短慮を起こして、それこそ皆脱走、反乱、などということになったら、目も当てられんからのう。……皆、今のこと、他言無用じゃぞ! よいな!?」


「では、なぜ」


 クレイトスは、思わず声を上げた。


「なぜ『脱走兵』と? レオニダス様やパイアキス様は、なぜ……」


「掟の必要を、満たすためだ」


 レオニダスが、口を開いた。

 唇の右端が癒着し、幾分か不明瞭だが、低く穏やかなその声は、懐かしかった。


「責任を取る者が、必要だった。……スファクテリアで降伏した戦士たちは、皆、指揮官の命令に従っただけ。……全ての責任は、その場の指揮官が負う、と」


「フェイディアスに」


 パイアキスが、続きを引き取った。


「フェイディアスが、指揮官として全ての責を追い、処罰を受けるということになったのです」


 その場の全ての視線が、フェイディアスに集まった。

 この場合の「処罰」が、何を意味しているか、その場の全員が分かっている。


『スパルタでは、死を逃るることこそ死なり』


 自決を迫られるか、処刑か。

 可能性は二つに一つしかない。


「それは、おかしい!」


 真っ先に声を上げたのは、クセノクラテスだ。


「そうだ、命令を下したのがフェイディアスであるとしても、俺たちは皆、自分で決断して行動した!」


「フェイディアス一人に、罪を着せるなど――」


「納得がいかん。こうなったら、長老会に直談判だ!」


「……まあ、待て」


 フェイディアスが声を発し、同時に、男たちは静まり返った。


「俺は、この通り、もう戦場で戦うことはできん。俺一人が責を負うことで、事が収まるのなら――」


 怒鳴り出しそうになったクセノクラテスを、全く見当違いの方向に強く手を突き出し、制して、フェイディアスは続けた。


「俺は、構わん。皆と共にもう一度、故郷の土を踏むことができれば、俺はそれで満足だ。だが……家族のことだけが、気にかかる。妻や、娘たち……父や母が、この先、どうやって」


 そこまでで、彼は言葉を切った。

 不意に、一つの可能性が、これまでになく真剣味を帯びて立ち上がってきたというように。


「皆は……無事なのか? 今の話……今の決定を聞いて、家族たちは」


 リュクネは、微笑んでいる。

 彼女はレオニダスを見、パイアキスを見た。

 視線を交わした三人が、すっと後ろに下がり、男たちもざわざわと下がって場所を空ける。


 何が起きているのか分からないフェイディアスは、彼らしくもなく不安げな様子で眉を寄せ、その場に佇んでいた。

 その耳に、ひそひそと囁き合う声が聞こえてくる。


「いや! ……おかお、こわい」


「しっ、ばか、父上がかわいそうでしょ」


「おめめ、どうしたの?」


「戦って、けがしたの。めいよのふしょうよ。さ、行きましょ」


「だって、おかおこわいもん」


「もう、こわがりや! いいわ、あたしは行く」


 フェイディアスの片手の指先を、あたたかい小さな手が掴む。

 ややあって、もう一方の指先を、もっと小さな手が掴んだ。


「父上、お帰りなさい! 父上に会えてうれしいわ」


「おかえりなさい」


 フェイディアスは、満面の笑みを浮かべた。

 その両目から、もう涙が流れることはなかったが、男たちは皆、彼が泣いていることを知っていた。


「ああ……」


 彼は膝をつき、娘たちを両腕に抱き寄せた。


「二人とも、大きくなった、な。それに、美人になった……」


「見えるの、父上?」


「ああ、見える」


「わたくしのことも?」


 フェイディアスが顔を上げた先に、彼の妻が微笑んでいる。


「あなた、お帰りなさい。絶対に、生きて戻ると、信じていたわ。盾と共にでなくとも……皆と共に」


「わしらもおるぞい!」


「私もねえ。まあ、この歳になって、こんなことになるとはね」


「父上、母上!?」


 さすがに慌てて叫んだフェイディアスに、


「あなた一人、罪に落とし、私たちが黙っていられると思いますか?」


 パイアキスが、笑いながら語りかける。


「私とレオニダス様は、市民権を捨て、スパルタを離れる決断をしたのです。あなたを迎えに来るために。家族たちも一緒にね」


「さっき、皆で一緒に上から石を投げていたんだ」


 何でもないことのように、リュクネが言う。


「無論、スパルタの決定には反することだ。だから、婿殿たちは『脱走兵』と呼ばれている。もしも見つかれば、ただでは済まない。――見つかれば、な」


 リュクネに悪戯っぽく見つめられ、老騎兵たちは急にあちこちを見て、天気がええのう、今日も暑いわいなどと言いだした。


「そんな……俺のために」


「いいんだ! だいたい、今更ごちゃごちゃ言ったって引き返せないぞ、フェイディアス殿」


 リュクネが景気よく言い、フェイディアスの妻と目を合わせて頷き合う。


「私たちと共に、行こう。スパルタの記録から、あなた方の名は抹消されるだろう。だが、記録から名が消えても、私たちは、生きていくんだ」


「皆は、故郷へ。……俺たちの分まで、スパルタの守りを、頼む」


 レオニダスの言葉に、《獅子隊》の男たちが深々と頷く。

 レオニダスは居並ぶ男たちの一人ひとりと、あるいは固く手を取り合い、腕を叩き合い、拳を合わせていった。


 最後に、彼は、黒髪の若者の前に立った。

 何ひとつ、声に出して問うことはしない。


 クレイトスは、レオニダスの目を見上げた。

 この三年の間に起きたこと、家族のこと、そして、故郷のことが心に溢れた。

 波立ち騒ぐようだったそれら全ての思いが、一つずつ、静まっていって、残った答えは、初めから分かっていたことだった。


「僕は」


 あの朝のように、クレイトスは微笑み、言った。

 そう、全てはあの朝、神殿の前で初めて出会ったときから、定められていたことだ。


「喜んで、レオニダス様に、この命を預けます」


「やった!」


 飛び上がって喜んだのは、フェイディアスの下の娘だ。


「きれいなおにいちゃまが、きてくれるって! あたし、およめさんになる!」


「ばか、あの人は、レオニダス様の念弟エローメノスなの。あんたみたいなちび、相手にしてくれないわ」


「うーん」


 フェイディアスがこの上なく複雑な表情で唸り、絶句したクレイトスとレオニダスを除き、全員が爆笑した。



「……では、行こう」


 レオニダスが言った。

 男たちが見送る中、彼らは歩き始める。


「おいパイアキス、何か歌え!」


「何故!?」


「景気付けだ」


 妻と娘たちに手を引かれ、フェイディアスが陽気に叫ぶ。


「今度は、死に場所じゃない、俺たちの新天地を求める旅だぞ! さあ、どこへ行きます、隊長殿?」


「遠く、北のヒュペルボレオスへ?」


 パイアキスが歌うように言い、


「それとも、南のアイティオピアー?」


 彼に肩を貸している妻が、同じくらい綺麗な声でそう続けた。


「遥か西方にあるという至福の地、エーリュシオンの園でも目指すかな?」


 リュクネがそう言って、目配せをする。

 レオニダスは、長いこと考えていたが、やがて、傍らを歩くクレイトスを見下ろした。


「お前は、どこへ行きたいと思う?」


 クレイトスは、少年のように微笑んだ。


「レオニダス様がおられるなら、そこがエーリュシオンの地です」


「ぬう、先に言われたか……」


 リュクネがよろめき、皆が笑った。


「行こう」


 レオニダスもまた、微笑んだ。


「生きるために」



          *      *      *



 この後、スパルタに帰還した兵士たちは、決定通り市民権を剥奪されたが、後にその身分を回復した。


 戦争そのものは、この後、勝者と敗者を次々に入れ替えながらおよそ20年の長きにわたって続き、アテナイの降伏によってついに終結する。

 

 あの日、スパルタを去った者たちの消息については、今日、何ひとつ記録として伝わってはいない。


 だが、歴史には残らずとも人は生き、生き抜いて、死んでゆく。


 そんな人々の生き様の一片を、詩歌女神の導きに従い、ここに語り伝えおくものである。


  

            【終】






参考文献:


アルクマン他、2002、『ギリシア合唱抒情詩集』(丹下和彦訳)京都大学学術出版会

ヴァレリオ・マッシモ・マンフレディ、2002、『アクロポリス 友に語るアテナイの歴史』(草皆伸子訳)白水社

クセノポン、2000、『小品集』(松本仁助訳)京都大学学術出版会

テオグニス他、2015、『エレゲイア詩集』(西村賀子訳)京都大学学術出版会

トゥキュディデス、2000、『歴史 1』(藤縄謙三訳)京都大学学術出版会 

トゥキュディデス、2003、『歴史 2』(城江良和訳)京都大学学術出版会

K.J.ドーヴァー、2007、『古代ギリシアの同性愛 新版』(中務哲郎・下田立行訳)青土社

プルタルコス、2015、『モラリア 3』(松本仁助訳)京都大学学術出版会

プルタルコス、2007、『英雄伝 1』(柳沼重剛訳)京都大学学術出版会

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