表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/55

お誕生日

こちらに帰ってきて落ち着いて1週間程経った。シュー様は与えられている休暇をかなり使ってしまっていてお仕事が忙しいみたいであまり会えてない。

さみしい。



「うーん」

私は男性ものの服屋さんの店で素敵なシャツを前に悩んでいた。シュー様に似合いそう。でも高い。お財布もさみしい。

実はこの間、気遣いの出来る男リード様からシュー様のお誕生日を聞いたのだ。今から1週間後。危うくそのままスルーするところだった。ありがとうリード様。


お誕生日の計画はこうだ。当日仕事から自分の部屋に帰ってきたシュー様に手料理とケーキを振舞い、プレゼントを渡す。ベタだけど、捻る要素が思いつかない。


とりあえず今日のところはケーキを予約しにいこう。料理は作れるけどケーキはプロに頼むことにした。時間的な問題もあるし、シュー様は騎士団の宿舎に住んでいてお部屋にキッチンがないのだ。出来る男のリード様に鍵をお借りして準備するにしてもちょっと大変そう。なのでこの前アルバイトしていたお店にケーキは頼むことにしたのだ。


カランカラン、とお店の扉のベルが鳴る。

「あれ、リィナちゃん、いらっしゃい」

店主のマーサおばさんが声をかけてくれる。お母さんの昔からの友達で、念願のお菓子屋さんを開業したばかりなのだ。

「こんにちは、ケーキの予約したいんですけど」

「誕生日ケーキかい?こっちに見本があるよ、どんなケーキにするんだい?」

「ええっと、甘いものが好きな方なのでなんでも…」

「こっちのフルーツタルトはどうだい。新作なんだよ。季節のフルーツたっぷり」

「あ、美味しそう!これにしようかな」

などと、言いながら予約の用紙に必要事項を書き込む。


「リィナちゃん、良かったらうちでまたアルバイトしないかい?プレゼントも用意するんじゃ大変だろう」

「えー、良いんですか?嬉しいです!やります!」

私はこの渡りに船の提案に乗っかった。これであの素敵なシャツが手に入りそう。


「何をしたら良いですか?」

「新作のクッキーがあるからまた大通りで試食販売をお願いしようかね。やっぱり味を試して買えるっていうんで評判が良かったんだよ」

「わかりました。いつから来たら良いですか?」

「うちはいつでも構わないよ」

「明日朝からお願いします!」

ウキウキと予約票を手に店の外に出る。

良かった。これで当日までアルバイトしたら計画には十分な資金が手に入りそう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
::::::୨୧::::::::::୨୧:::::::::::新発売作品リンク::::::::::୨୧::::::::::୨୧::::::

【10/4発売】
i945962
溺愛策士な護衛騎士は純粋培養令嬢に意地悪したい。
ストーリアダッシュ連載版 第2話


【9/12発売】
i945962
【シーモア先行配信ページです】
素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる


【8/22発売】
i945962
婚約者が病弱な妹に恋をしたので、家を出ます。
私は護衛騎士と幸せになってもいいですよね


【6/5発売】
i945962
素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
(BKブックスf)
★シーモアのみ電子書籍先行配信作品ページ
※コミックシーモア様にて9/12よりコミカライズ連載先行開始。

:::୨୧::::::::::୨୧:::::::::::コミカライズWeb連載中::::::::::୨୧::::::::::୨୧::::

竹コミ!『溺愛策士な護衛騎士は純粋培養令嬢に意地悪したい。』

MAGCOMI『ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う』

:::୨୧::::::::::୨୧:::::::::::作品ご購入リンク::::::::::୨୧::::::::::୨୧::::

【電子書籍】婚約者が病弱な妹に恋をしたので、家を出ます。
私は護衛騎士と幸せになってもいいですよね


【紙書籍】「素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる

【紙書籍】「ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う3巻

【紙書籍】「ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う2巻

【紙書籍】「ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う

【コミック】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う THE COMIC

【紙書籍】「急募:俺と結婚してください!」の
看板を掲げる勇者様と結婚したら、
溺愛されることになりました


【電子書籍】私が婚約破棄してあげた王子様は、未だに傷心中のようです。
~貴方にはもうすぐ運命の人が現れるので、悪役令嬢の私に執着しないでください!~


【短編コミカライズ】今夜中に婚約破棄してもらわナイト

【短編コミカライズ】婚約破棄、したいです!
〜大好きな王子様の幸せのために、見事フラれてみせましょう〜


【短編コミカライズ】断罪不可避の悪役令嬢、純愛騎士の腕の中に墜つ。

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ