外 登場人物/使用語句説明
○登場人物
※クロウ・エンフリード
公認機兵の少年。
※ミソラ
ゼル・セトラス組合連合会の庇護を受ける魔導人形。
※セレス・シュタール
ゼル・セトラス組合連合会の幹部。
※エルティア・ラファン
総合支援施設の魔導機整備士。
※ダーレン・ブルーゾ
総合支援施設の主任魔導機整備士。
※ウディ・マディス
第四魔導技術開発室の魔導技師。
※ディーン・レイリーク
魔導機教習所の指導教官。
※ブルック・エルマルク
エフタ市軍大尉。市軍防衛戦闘団魔導機兵隊第二機兵隊隊長兼第一小隊長。
※リィナ・ルベルザード
ルベルザード土建を経営する一家の娘。
※ゴンザ
ルベルザード土建の安全保障担当。
※ゴウト・リューディス
エフタ市軍大尉。市軍保安警防団保安隊第一小隊の捜査主任。
※ラルフ・シュタール
旅団第三遊撃船隊の船隊長。
※アレイア
ラトナ館の女主人。ラルフの馴染み。
※ディオン・イスファン
バーンボルト商会所属のグランサー。
※バレット・ロウ
モルダン商会所属のグランサー。
※ヴィンス・バッツ
独立自営グランサー。
※シャノン・フィールズ
第四魔導技術開発室に所属する客員魔導士。
※ガルド・カーン
第四魔導技術開発室の魔導技師。
※ロット・バゼル
第四魔導技術開発室の魔導技師。
※ジャンド
エフタ市外、貧民街に住む男。
※ヨシフ・マッコール
ゼル・セトラス組合連合会エフタ支部の職員。
※マリー・テリーズ
ゼル・セトラス組合連合会エフタ支部にある酒場の給仕。
※フィリス・マールティ
西望楼の娼婦。
▽エフタ市軍保安警防団保安隊第一小隊のみなさん
※ターナー
エフタ市軍少佐。小隊長。
※ロータス
エフタ市軍中尉。捜査官。
※ニール
エフタ市軍少尉。捜査官
※ワイス
エフタ市軍少尉。捜査官。
※モット
エフタ市軍少尉。新人捜査官。
▽エフタ市軍防衛戦闘団魔導機兵隊第二機兵隊のみなさん
※アジェス
エフタ市軍中尉。第三小隊長。
▽第三遊撃船隊のみなさん
※バクター 参謀。
▽ジラシット団のみなさん
※クレイド レセン遺物取引所属のグランサー 小柄
※ディラム アディン商会所属のグランサー 小太り
▽話したけど名前がない人達
※洗濯屋の夫婦
○使用語句説明(各種設定とも言う)
以下、登場順(のはず)
※故郷を思う詩
厳しい環境の中で、自然発生的に生まれた郷愁歌。無聊を慰める為、或いは、自らの境遇に重なり合う為か、特に娼館内で歌い継がれている物が多い。
※香炉
臭い消し。香料として主に使用されているのは、樹木の樹脂。
※禁書
時の公権力に発行を禁じられた書物。
※禁呪
社会に与える影響が大きすぎるとして、自主的、或いは、魔術士達の互助組織により強制的に封じられた魔術。ちなみに、ミソラが存在を知っている禁呪は『隕石落とし』である。あと他に、地震を引き起こしたり、死者を甦らせたり、大嵐を巻き起こしたり、瞬間転移させたり、溶岩を噴出させたり、死人を操ったり、洪水を起こしたり、と色々あるらしい。
※魔術師の性
旧世紀の魔術師はただ魔術を行使するだけの存在ではなく、世の真理を追究し、見い出した神秘や知り得た奇跡の編纂者でもあった。当然、記録や論文を大切にするし、どのような分野であれ、経験や知識の集大成である本を大切にするのが常であった。
※魔力の色
個々人が持つ性質が色に現れると言われている。加えて、その色の透明度で当人の純粋度、簡潔に言えば、自身の信条や欲望に忠実か否かがわかるとされている。
※分解整備
オーバーホール。機体を分解して、一つ一つの部品を点検、整備します。
※二室
正式には第二魔導技術開発室で、主に魔導機及び装備品の開発を担当している。今現在においては、技術的な限界に加え、学閥による抗争や事なかれ主義、現場軽視の姿勢によって開発能力が低下しており、機体の新規設計どころか改修計画も遅々として進まない状況が続いている。
この第二開発室の他に組合連合会が抱える開発室は二つあり、第一魔導技術開発室が素材や日用品関連の開発を、第三魔導技術開発室が魔導船舶関連の開発を担っている。ちなみに、新たに作られた第四魔導技術開発室は員数外の扱いとして、既存の組織体系から外れており、セレス・シュタールが直轄している。
※厄
簡潔に言えば、人に災いをもたらす悪神のこと。
※悪戯好きの女神
その正体は、運命を司る女神だという噂がある。
※悪い事をすると砂嵐の神に連れ去られるよ
わるいごはいねがー! なぐごはいねがー!
※冥府
死後の世界。この世界では、万国共通で光が一切ない世界というイメージが持たれている。どのような世界でも、知恵を得た者は死んだ後の事を気にするのです。
※分隊
エフタ市軍で使用される最小部隊行動単位。機兵隊では二機ないし三機の魔導機で構成される。
※地面の振動を感知する装置
振動感知器。地面の振動を検知する地震計みたいなものである。
※大気中の音を探知する機器
音響探知機。簡単に言えば、聞こえてくる音を捉える聴音機……、パッシブ・ソナーのような物である。
※第二機兵隊
正式名は、エフタ市軍防衛戦闘団魔導機兵隊第二機兵隊で、市軍に三個ある機兵隊の一つ。定数十五機で、五機で構成される小隊が三個の構成。魔導機を操縦する関係もあってか、構成員は兵曹以上の階級を有している。
※小隊
エフタ市軍で使用される部隊行動単位。機兵隊では五機の魔導機で構成される。
※予定表
魔導船の出入港予定表。航行状況や運航計画といった情報が入り次第、随時更新される。
※重機銃
重機関銃のこと。対甲殻蟲においては主要火力となる。
※エフタ市軍防衛戦闘団
エフタ市軍の軍事部門として、市の防衛を担う。組織としては、市壁の防備や火砲運用を担当する防衛隊、魔導機を運用する魔導機兵隊、武装艦艇を運用する魔導艦隊の三つに大別できる。
※エフタ市軍保安警防団
エフタ市軍の警察・消防部門を担い、各門の出入管理及び市内の治安維持活動を担当する部隊。組織の下には、犯罪捜査を行い、社会の安全と秩序を守る保安隊(刑事・公安)、市門や市街において防犯及び治安維持を担う警備隊(警備・公安)、様々な災害に対処する防災隊(消防)がある。
※保安警防団保安隊第一小隊
エフタ市軍保安隊に属する隊の一つで、主に殺人や傷害事件を担当する。保安隊には他に、強盗や性犯罪を担当する第二小隊、窃盗や盗難を扱う第三小隊、知能犯や経済犯罪を取り締まる第四小隊、銃火器や薬物の取り締まり、組織犯罪を担当する第五小隊、外事防諜を専門とする第六小隊、遺留品や証拠品の調査を行う鑑識分隊等々といった隊がある。
※ローディラン工房
ゼル・セトラス大砂海南方域にあるマジール市にある中規模の武器工房。主な生産品は携帯用片刃ナイフ、魔導機用戦斧の斧頭。
※エフタ市軍の階級
旧世紀文明より伝わった制度を利用している。
佐官:大佐、中佐、少佐
士官。市軍幹部、魔導艦の艦長等の意思決定に関わる役職に就き、市長を軍事及び治安防災の面で補佐する。
尉官:大尉、中尉、少尉
士官。現場指揮官等を担当。市軍士官学校で教育を受けるか、兵曹の段階で士官教育を受けると昇格できる。
兵曹:上等、一等、二等
下士官のこと。何らかの専門性を有し、現場指揮や士官の補佐等を行う。
兵卒:上等、一等、二等
一般の戦闘員。市軍士官学校出でなければ、ここから始まる。
言わずもがなだと思われるが、士官は大>中>少であり、兵曹と兵卒は上等>一等>二等である。
※機兵徽章
軍属の機兵であることを示す証。ゼル・セトラス域ではほぼ共通の意匠で、大楯をベースとして、その上に大剣と戦斧、鉄槌を交差させている。また、所属する市名及び隊番号も刻まれている。
※吹き溜まりの砂塵処理
砂嵐到来中の雇用対策の一環として、屋根の砂降ろしと合わせて実施されている。
※階級章
軍属の制服に縫い付けられている階級を示す印。エフタ市軍では、星や線の組み合わせで構成される。
※軍人手帳
軍属であることを証明する手帳。重要物である為、取扱注意。
※小銃
単発式の歩兵用ライフル。残念なことに、甲殻蟲の甲殻は撃ち抜けない。弾薬が高価な為、一人あたりが携行する銃弾は少ない。ちなみに、エフタ市軍では銃器の類は基本的に防衛戦闘団にしか配備されていない。
※携帯糧秣
市軍兵士に配給される携帯食。ビスケットがメインである。
※料亭
食事処と宿泊施設を併せ持つ店。酒場や食事処、宿屋と異なる所は、人の目を気にすることなく、食事を伴う会合の場を提供することがメインであること。
※ラトナ館
エフタ市旧港湾通りにある老舗料亭。一見さんお断りで、既存客の紹介がなければ入れないお店。エフタ市や組合連合会の上層部の者達から公私に利用されている。
※第三遊撃船隊所属船
サティス、マラベル、イリーナの三隻。三隻共に長距離航行用に改装されたバルド級小型魔導船で、連装砲一門と連装機銃を二基装備する他、四機の魔導機を運用できる。
※エフタ船渠
エフタ市港湾地区にある官営ドック。修理用船渠四つと建造用船渠二つがある。
※ダ・ルバァ
山岳部及びその周辺域に生息する飛行型甲殻蟲。一定以上の動体を見つけると、耳障りな音を立てながら急降下して体当たり攻撃を仕掛けてくる。一群から立て続けに攻撃されるとまず逃れることはできない。別名、魔導船殺し、甲殻弾。
※ジラシット団
商会の所属する孤児グランサーの相互互助組織。ジラシットは発起人の名前である。
※ラデブ魔導工業
エフタ市工業地区にある中規模工場。魔導機の装甲を作る事を本業としていたが、他市にある新興の同業他社が流す低価格製品に市場を奪われて、経営が悪化していた。そういった事情を知るガルド・カーンより斥力盾の話を持ち込まれ、製造を請け負うという賭けに乗った。
※魔力の契約
過去に使用されていた、魔力の融通能力を作り出す儀式術。これを行うと、対象同士が魔力で結ばれ、保有する魔力をやり取りすることができるようになる。魔術を扱う者に利がある術式だが、式の構築自体が難しく、断罪の天焔の中で失伝し、遺失魔術扱いとなっている。
余談であるが、この魔術で使われている一部術式を応用して仕掛や機械を動かそうとしたことが魔導器や魔導機関の始まりである。さらに付け加えておくと、クロウが引っ掛かり、ミソラを目覚めさせた術式は、この魔術を基に作られた劣化品だったりする。
※儀式術
魔術行使法の一つで、刻印式と詠唱式を織り交ぜて行われる複合術式。刻印式や詠唱式と比べ、時間と手間がかかるが、その分だけ強力無比である。
※煙草
嗜好品。腹を満たすことはできないが、お金にはなる。その為、一部の都市で生産されている。
※口入れ屋
日雇い専門の仲介斡旋業者。
※洗濯屋
洗濯を専門に行う店。集約して洗濯する方が節水や汚水対策等々の面で利がある為、ゼル・セトラス域では奨励されている。エフタ市では助成金を出しており、低価格で利用できるようにしている。
※救命隊
防災隊に属する一隊。いち早く現地に駆け付け、緊急の応急処置を行う事に特化した部隊。極端な話、衛生兵の部隊である。
※奇跡
魔力で為された事象の別名。魔法が成立するまでは、祈りと願いから生み出される御業が全てであった。
※試作型魔導式破砕大鉄槌
魔導技術を導入した大鉄槌。打撃で生じる衝撃を魔術式でもって倍加して、表面装甲を粉砕。同時に装甲内部へ伝わる衝撃を効率よく浸透させて、内部構造を破壊する仕組みを持つ。
※魔導鉄槌
試作型魔導式破砕大鉄槌の通称。
※言の砂礫
砂礫の如く積み重なった言葉の意。木の葉を隠すなら森の中、である。
※小石
組合連合会の密偵。砂礫や砂塵に紛れ込むことから隠語として使われている。
※船籍
魔導船の所属地。主として母港となる都市になる。
※ビアーデン級貨物船
全長六十リュート程の中型貨物船。ゼル・セトラス域において、都市間航路を結んでいる。
※官舎
エフタ市においては一般に集合住宅である。
※西望楼
エフタ市にある娼館の一つ。
※鉱山送り
刑罰の一つで、ノルグラッド山脈にある鉱山での労働。危険を伴う重労働であるが、最低限の衣食住に加えて健康管理が為される。労働力は貴重なので相応の扱いである。
※市民登録
都市において市壁の中で住む為に必要な事。身元を保証する人がいて、一定額の居住税を支払い続けることで権利が得られる。
※乗船簿
出港地と船に置かれる乗客の名を記した名簿。名簿は出港時に封された後、次の寄港地で開封されるまで大切に保管される。これの封を破ったり無くしたりした場合、その地の治安機関に留め置かれて取り調べを受けることになる。要は、乗客が安全に運んでもらえる保障。ちなみに、市や郷、開拓地に戸籍を持つ人が対象となる。
※開拓民
開拓者のこと。開拓民は開拓地で土地を貰うことができる。が、それと同時に開拓地の一員として、一蓮托生となることを求められる。
※組頭
密偵の行動班長。




