夜盗殲滅
○月×日 晴れ
野盗を殲滅した。殺してはいない。
村から2時間ほど歩いたところに洞穴があり、野盗達はそこをアジトにしていた。
見張りをスライムちゃん達が気づかれないように倒した後、衛兵達が奇襲をかけて野盗を倒した。
個人個人は強くないが、うまく連携して野盗を倒していた。人族は複数で戦うことに長けているみたいだ。
なぜかスライムちゃん達がそれを見て真似ていた。スライムちゃんのリーダー、ジョゼフィーヌが『戦術』のスキルを得ていた。さすが私の部下だ。
ただ、野盗の親玉は結構強かった。この間、野盗を引き取りにきていた人相が悪い奴だ。
仕方がないので、そいつは私が相手をしてぶちのめした。
モップでなければ殺していたかもしれない。あぶない。腕や足が曲がってはいけない方向に曲がっていたが、殺していないからセーフ。衛兵達にちょっと引かれた。
モップも折れなかったから宿屋の親父さんにも怒られない。完璧だ。ただ、モップに付いた血はどうしよう。
商人たちは全員無事だった。食料は減っていたが、商品は無事らしい。リンゴは無事だろうか。
それよりも収穫はこの洞穴だ。これならダンジョンの入り口として迷宮生成がやりやすそうだ。
村に戻ると野盗はまたギルドの地下牢にいれられた。衛兵たちは明日連れて行くらしい。
畑仕事から抜け出てきた魔王様が来ると、大丈夫だったかい、と聞かれた。
誰も殺していないことを伝えると、そうではなく、私自身に怪我とかないか聞いていたようだ。
昨日は野盗を殺さないように気を付けて、とのことだったが、今日は私を心配してくれた。これがうわさに聞いたツンデレというやつだろうか。
大丈夫だと伝えると、頭を撫でてくれた。もう、死んでも良い。
あと、洞穴のことを伝えると、明日、見に行こう、と言われた。
仕事は大丈夫なのか聞いてみると、休む、とのことだ。今日、休んでほしかった。
助け出した商人たちは衰弱しているようで、商売は明日になるらしい。
おかみさんが、今日はウェイトレスの仕事はお休みにしてくれた。
さらに、まかないではない普通の料理をおかみさんがタダで出してくれた。
衛兵達や商人、村人等、かなり多くの人が宿屋で食事をしていた。ちょっとした宴だったらしい。
私の代わりに受付女と雑貨女がウェイトレスをしていた。臨時のアルバイトだそうだ。給仕が甘い。
食事中に衛兵の隊長がやってきて、報奨金をくれた。全部で百数万エンだ。貯金しよう。
野盗のボスがそこそこ名の知れたやつで、報奨金が高かったらしい。報奨金の半分近くがそいつらしい。いいやつだ。
何かあったらまたよろしく頼む、と言われた。面倒だから断るといったら笑ってた。
村人はともかく、衛兵は酒が飲めないようなので、宴が終わったのは結構早かった。
明日もやることが多いので早めに寝よう。
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