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釣りガールの異世界スローライフ ~釣りスキルで村を大きくします~  作者: いかや☆きいろ
第三章 釣りガール、大陸を釣る。

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釣りガール、サラダ勝負をする

 私サラダ好きなんですよね。レタスや玉ねぎも好きですが大根とか茄子の浅漬け、一番はトマトを使ったサラダかな?

 私の必殺パン粉焼きを審査員に配膳する。

 ちなみに審査員はマンサ伯爵様を筆頭にニッケル騎士爵様(近々男爵位を受爵予定)、デヒト辺境伯様、イソーリズ侯爵様、最後にお爺ちゃんだ。

 お爺ちゃんには私を贔屓したら二度と魚料理を作らないと言ってある。

 マンサ様がまず、カイル君の白身魚のソテーに手をつけた。


「魚の肉質はしっかりしてるはずなのにほわほわ柔らかい……。それにこれは……」

「ハーブバターですな。白身魚の香りを引き立て、脂の旨味も足されている!」


 マンサ様とイソーリズ様が大絶賛だ。……ピンチかも知れない。


「実に美味い。どうやらソースに柑橘系も使われているようだ」

「はい、これまで食べてきた料理が霞むくらい手が込んでますね!」

「ぐぬうっ、孫はやれんと言うのに……!」


 審査員全員大絶賛だ。これ勝てるのかな?

 見守っているとまずお爺ちゃんが私の皿に手を伸ばした。


「ではシズクの方も……ふあっ!?」

「こ、これはあっ!!」


 お爺ちゃんとニッケル様がすごいオーバーリアクションだ。どこの料理漫画だ。


「パリッと、カリカリッとしたあとふわあって! 脂がなんか凄い甘いのに!」

「わずかに酸味を感じますな。どういった手法を使ったのか」

「その酸味が香りを立てているな!」


 そう、予め魚の柵をオリーブオイル、お酢、醤油、蜂蜜、胡椒、バジル、タイムなどなど香草で軽くマリネにしてあるんだよね。更にパン粉の衣を付けて揚げ焼き、最後に粉チーズとシーズニングパウダーで味を複雑に、深みを持たせてある。


 パン粉焼きはカリッカリで大好きだからちょっと研究したんだよね。


「どこの料理漫画ですかお姉さま」

「あれ?」


 ナミエにつっこまれるとは、おかしいな?

 私もどうやら料理漫画のノリだったようだ。まあ釣りと料理のファンタジーだから良いよね!


「美味い……。負けたぁ……」

「このソテーも凄いけど!」


 二人でお互いの料理を食べる。また一緒に料理をしたくなった。





 結局一回戦は私の勝ちになった。第二回戦だが、予選通過が八人なので残った四人の準決勝である。

 他の試合では料理人の二人と村人さんの三人が残っている。

 ナミエはノット君に辛子味噌と大根のお刺身サラダ対タタキ風ローストチキンの甘辛ソースレタス巻きの対決で敗北したようだ。激戦だな。


 準決勝はカイリちゃんとノット君、そして私と村人さんのカードである。また激戦になりそう!


 村人さんのお野菜は予めカイリちゃんにもらっているから負けるわけにはいかないけどね。


「……今回は……サラダ対決でお願いしたい……」

「サラダ対決?」


 村人さんからいきなり試合内容を宣告された。……実はサラダは得意メニューなんだけどな。


「良いですよ、私はお魚サラダで行きます」

「俺は……ポテトサラダだ……。俺の名前はケイ」

「シズクです。よろしくね!」


 元気良く挨拶するとケイ君がうろたえる。この子も同年代かちょっと年上っぽい。


 私のレシピの中にはもちろんサラダもある。むしろ得意レシピの中の三割くらいはサラダだと思う。


「あ、あれは!」

「ふふ、俺は農家だからな、別に特別料理が出来る訳じゃない。だが、俺が丹誠込めて育てた新鮮な農産物の旨味は桁違い、その全てをこのサラダで味わってもらおう!」


 ケイくんはマヨネーズやケチャップ、チーズをふんだんに使っている。オーロラソースか!


「俺の……オーロラサラダ!」

「美味しそう!」


 サニーレタスとポテトをベースにコーンなどの野菜で甘味とシャキシャキ感を整え、それをチーズとオーロラソースでまとめている。素材や調味料の全てが新鮮なのが分かる。更にベーコンをソテーして添えた。

 たぶん自家製だ。見てるだけで涎がこぼれそうだ。


「私も本気出すよ!」


 赤身魚の柵を強めの炭火で、表面を一気に炙る。氷で冷やしたらタタキの出来上がりだ。

 そしてこのサラダの肝の、ある野菜のスライスと調理済みのもう一つの野菜を合わせてレタスの上に盛り付ける。


「おお、シズちゃんのレシピってあれだ!」

「ど、どんな味がするんだ?」


 マンサ様とデヒト様が動揺している。私の一番好きなお魚サラダを味わってもらおう。


「なるほど、二つのサラダをきっちり一つにまとめると言うことか!」

「そう!」


 どうやらケイくんは私のサラダの内容を把握したみたいだ。

 私のサラダは、赤身魚のタタキとカプレーゼを合体させるご馳走サラダ!


「レタスにトマト、トマトに塩と胡椒、バジルを振る。チーズを細切れにしてその上に散らし、味付けた赤身魚のタタキを乗せ、上から……」

「おおおっ!」


 私の調理で皆大騒ぎだ。なんか気持ちいいなこれ。


「玉ねぎを薄切りにしたものをお酢、醤油、蜂蜜、胡椒、レモン汁、辛子、そしてたっぷりのオリーブオイルでマリネにしたものを乗せて、出来上がり!」


 私の得意なサラダ、魚のタタキとカプレーゼのお口いっぱいジューシーサラダだ。美味しいぞ。






 細かいレシピとか希望されますか?

 そんなに難しいことはやってませんけど(笑

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