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お見合い結婚しました【本編完結済】  作者: あやぺん
日常編

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未来編「因果は巡るルルの祝言2」

 花嫁衣装なので、街を歩くだけで沢山の人に「おめでとう」と言われるので気分がいい。よく晴れているのも、とても嬉しい。

 ハ組の管轄地域をおおよそぐるっと周り、組で餅配りの準備時間になった。

 私はこの後、ティエンが同僚たちとついたお餅を家族親戚に手伝ってもらいながら、挨拶に来てくれる人たちに振る舞う。


 お餅配りの時間になったら食事をする暇がないので、休憩室で軽い食事をする。

 一緒に食べるのは、新しい母親ランと実母だ。昼食のお重はレイが運んできてくれた。

 何を食べられるか知らなかったので、レイがお重の蓋を開けてくれた瞬間、好きなものだらけで嬉しくなった。

 

「うわぁ。ありがとう」


「私が用意したのはプクイカと練り切りだけ〜」


 練り切りの形は雲のようだ。色は紅白に空色が混じっている。説明してくれるかなとレイを見つめていたら、ティエンとの思い出——雲龍紙を模したと笑いかけられた。


「綺麗……」


 思わず小皿に移動させて両手で掲げた。銀箔も使われているので、キラキラと光っている。


「かめ屋と同じく華やぎ屋でも下っ端だけど、向こうではがっつり料理に参加するから楽しみにしてて」


「いつも平気って言ってるけど元気にしてる? いびられたり、辛かったりすることはない?」


「あはは。手紙に毎回そう書いて、今日も聞くなんてしつこい。私はすこぶる元気」


 レイは帰宅した時は男装だったけど、今日は振袖姿だ。今は紐や割烹着で振袖が汚れないようにしている。

 この笑顔の裏で、レイは何を悩んでいるのか心配になる。

 

 そもそも、ユミトはなぜいきなりエドゥアールへ行ってしまったのか。

 彼の世話を一生懸命していた兄は、その突然の出来事に、とても悲しんで憤っていた。兄に相談なく、兄に迷惑をかけたくないとはなんなのか。


『絶対私のことが好きなのに置いていかれた』


 レイはそんな風に言ってユミトを追いかけていった

。だから、身分差どうのと言われるこの地を離れる—— かけおちかと思ったけど、レイは彼に「帰れ」と言われまくっている。

 彼は私たち家族に「説得しています」という手紙を何通も送ってくる。

 華やぎ屋の女将やユミト、彼の友人からの手紙の内容的にレイとユミトには何もない。

 レイは片想いをこじらせてついていった。それが家族親戚の認識で、「そこまで強い想いから見守ろう」というのも私たち家族親戚の気持ちだ。


「レオ家はこれで別荘が四つか。縁起数字にするにはあと二つ欲しいね」


「別荘が四つ?」


「ルーベル家とムーシクス家とエドゥアールにルルのところ」


「ああ。そうだね」


「お母さんもランさんも、宿代が必要ないから数日家出したくなったらいつでもどうぞ。宿代分で馬屋に頼んで南西農村区からがおすすめです」


 レイは母とランと少し喋り、愉快そうに肩を揺らして部屋から去った。

 ずっとニコニコしていた母が、とても悲しそうな顔になった。

 

「お母さん、大丈夫?」


「あなたもだけど、レイのことも一人で生きていけるように育てて、とっくに成人だからね。遠慮なんてせず、好きに生きて笑っていればそれでいいのよ」


 この台詞は、私が母に「婚約破棄はしないで一緒に引っ越す」と伝えた時にも出たもの。

 幸せな時間の始まりだったのに、鼻先が冷たくなって涙が滲んできた。


「家のことは私がいるから、ルルさんは好きに帰って大丈夫だからね。もちろん、永久帰宅は困るけど」


 義母になるランと気が合う私は、リルと同じように幸運だ。


「うるさいんで、そんなに帰さなくてええです。どうせ本人も向こうでどんどん友人を作って、実家に帰ることを忘れるし」


「なにそれ。お母さん、私はそんなに薄情じゃないよ」


「帰る家はないくらいの気持ちで励みなさい。しょうもない理由で家出してきたら追い返すから」


 ティエンも家族も素晴らしいから安心だと、母はランに笑いかけた。ランが「こちらこそ、最高のお嫁さんなので大切にします」と返してくれた。


 ☆★


 食事を済ませて、餅配りをする会場へ。

 私側のことは、姉妹総出で手伝ってくれる。二人の母とテルルもだ。

 餅を丸めたり、来客に差し出す用のお皿に置いたりなどは、ハ組の水組が手伝ってくれるので、私の家族親戚は基本的に挨拶係だ。

 早く餅を食べたいという区民たちが並んでいるけど、まずは私たち新郎新婦の関係者を招く。

 先頭はデオン先生家族で、リルとウィオラが彼を連れてきてくれた。

 彼には伝えたいことがありすぎて、口頭だけではなく、手紙を書いたので、ティエンの分も一緒に渡した。


「私はね、ルルさんが知らないネビーの苦悩を多く知っている。彼を鼓舞し、折れさせなかったのはいつもご家族だ」


 照れ屋の兄は、私にそういう話をすることはないだろう。けれども、きっと「大切な妹をお願いします」とティエンに頭を下げて何かしらを語っているはず。

 かつてロイにそうしたくて、上手くできなくてデオン先生を間に挟んでコソコソしていた時とは違って。


「それでロイ君は君のお姉さんに、とても助けられている。私はルルさんが、ロイ君やリルさんを支えてきた自慢の妹だと知っているよ」


「……そのようにありがとうございます」


 既に泣き始めているのに、デオンがさらにこう続けたのでポロポロ泣いてしまった。


「私に自慢の弟子たちを作ってくれてありがとう」


 私はぶんぶんと首を横に振った。

 デオン先生が続ける。ティエンとは短い付き合いだったが、弟子であることは変わらない。

 続きの稽古は私に頼む。デオン先生がネビーやロイ君に伝えてきたことを私は知っているから、ティエンに教えて欲しいと。


「私はもう余生なので、妻や孫と遊びに行くから観光案内を頼む。ルルさんのお喋りはいつも楽しいから、とても楽しみだ」


 デオンの家族にも、楽しみだからよろしくお願いしますと頼まれた。

 母に「しっかりしなさい」と涙を拭かれながら、「ぜひ、待っています」と返事をする。

 デオン家族を見送ると、リルに「先生孝行をしてくれると、旦那様が喜びます」と耳打ちされて頼まれた。その後、ウィオラにも同じことをコソッと言われた。

 デオン先生家族は、かめ屋の雑煮も雅屋のお汁粉も特別版で楽しんでもらうので、リルとウィオラが案内していく。


 次はひくらし関係者との挨拶で、ルカが大旦那家族を連れてきてくれた。

 デオン先生と同じく、大旦那夫婦には手紙を用意したので挨拶をして渡す。


「レオ家のおかげで貿易業までするようになって、私も息子たちも愉快な日々だ。これからも『ひくらし』の一員として、よろしく頼むよ。人手が足りない時は教えてくれ」


「はい! レオ家の情報屋ルルを、今後もよろしくお願いします!」


 楽しい話で終わると思ったら、家族に捨てられたジンの妹になってくれとありがとうと言われて、途端に泣いてしまった。


「君たちが兄妹になった頃、妹ってどうするものなのかと相談に来て、あれはとても楽しかった。妹がついに結婚しますという報告で飲めたことも。いつもありがとう」


「……とんでもないです。そのようにありがとうございます」


「あなたはもう、泣いてばかり。しっかりなさい」


 また母に涙を拭かれてしまった。ルカも少し泣きそうになっているけど、私と違って耐えられている。

 ルカが大旦那たちを、デオン先生家族がいる特別席へと案内してくれた。


 ティエン側で挨拶をするべき人たちは、軒並み祭りを楽しんだり、そこで餅つきをしているので、あとは来た順に挨拶をしていく。

 私は大家族だから、それぞれの友人たちが次々と来てくれて、お祝いしてもらえる果報者。

 札を配った関係者は、餅配りに横入りできるようにしてあるから、ちょっとした知り合いや観光人の間に友人知人が現れる。


 顔馴染みの朝日屋——我が家の味噌を作っているお店の経営者家族が来て、ぷにぷにの可愛い娘を抱っこさせてもらった。

 可愛いので抱っこしていいか聞いたら、快く了承してもらえた。

 朝日屋の旦那は、店が世話している兵官を目指す青年の故郷に伝わる、安産の石というものを、ウィオラへ贈ってくれた。


奉巫女(ほうみこ)様には龍神王様の加護がありますから心配いらないでしょうけど、これは本当に効くそうで」


 ウィオラは安産の石を受け取り、恭しいというように太陽に掲げた。


「綺麗……。不思議な色合いの石ですね。ありがとうございます」


「ネビーさんに命を救われたおかげで、こうして娘と過ごせる日々です。我が家の味噌は永年無料ですので、ルルさんも遠慮なく郵送依頼をして下さい」


「引っ越しに合わせて送ってくれるそうで、ありがとうございます」


 娘ちゃんを旦那に返して、みんなで彼らを見送る。

 入れ違いで兄が現れた。半面を被った男女を、何人も連れて。


「リルさん、本日はおめでとうございます」


 お面を少しずらして、明るい声を出した女性はリルの友人、皇居で働くルシーだった。


「ルシーさん! わざわざ来てくれたんですか!」


 リルが勢い良く立ち上がる。


「もちろんです。ルルさんはリルさんの大切な妹さんで、ティエン君は弟の友人ですもの」


 ルシーにおいでというように手招きされ、お面を頭にずらした男の子が彼女の隣に並ぶ。二人の顔立ちは似ている。

 ハウルは私の理想の旦那——雅さのある火消しを作った一人なので、この突然の登場はとても嬉しい。

 

「うわぁ、ハウル君。いえ、もうハウルさんですね。お久しぶりです。海観光に来た時以来ですね」


「お久しぶりですリルさん。姉や自分の来訪で、宴席に出席するはずの兄君が勤務になりすみません。本日はおめでとうございます」


「ティエン! ハウル君と姉君がわざわざ来てくれた!」


 兄が大声を出して、餅つきをしているティエンを呼んだ。


「うおーーーーーー! ハウルーーーーー! わざわざ来てくれたのか!」


 今日のティエンに雅なところはないだろう。今も『火消し!』という感じで走ってきた。そして、ハウルに飛びかかるように抱きついて持ち上げた。こういう無邪気なところも好き。


「あはは。おめでとう」


「お前も餅つきをしていけよ! それで超絶上手い雑煮と汁粉を食え! っていうか俺らと朝まで飲もうぜ!」


 火消しの祝言は徹夜なのかと、ハウルが愉快そうに笑う。


「大祭りだからあったりめぇだ!」


「姉上! 姉上たちに餅をついてきます!」


「お願いします」


 姉はルシーを特別席でもてなすと言った。


「ありがとうございます。リルさん、私の同僚はこのような世界に興味津々なのですが、少し餅をついたりすることは可能ですか?」


 ルシーは『ソラ』という女性を私たちに紹介した。それからソラの旦那も。


「もちろんです。このハ組は兄と仲良しなので、色々体験できます」


「じゃあルル、リルは借りていく。その前に少々失礼します」


 兄はルシーたちに挨拶をして、妻の体調をうかがった。ウィオラが朝日屋から安産の石を貰ったと報告する。


「そなたがルーベル師団長の妻であるな。オケアヌスの奉巫女よ、近う寄れ」


 ソラは皇居勤めの女性だから上流中の上流華族だ。格好はルシー同様、リルみたいな下街奥様だけど、言葉遣いも動きもかなり浮いている。


「はい、ただいま」


 ウィオラは私の周りでは一番の権力者。皇居華族より神職の方が下なんだと、どんな本でも得られなかった知識がこんなところで増えた。


「懐妊疑惑だと聞いておる。夫とは違い、私たちの接待はしなくて良い。ルシーの愉快な友、リルはそなたの姉だと聞いたので姉に任せよ」


「そのようなお気遣い、ありがとうございます」


「どれ。ハウルの友人への祝いと、そなたの安産を祈って舞と歌を贈ろう。ルシー、そなたは笛を」


「かしこまりました」


 今のやり取りに、首を捻りたくなる。ルシーはソラを同僚で親しい友人と言ったけど、上司と部下みたいな雰囲気だ。

 ルシーの笛の音は素晴らしく、ソラの舞はウィオラのように美麗で、あれだけ騒がしかったのに、場が静まり返った。

 そして、短い舞が終わった瞬間、大拍手の嵐が巻き起こる。


「いいぞ! どこかの金持ち奥さん! 最高の踊りじゃないか!」


「ティエン! 特等餅を用意しろ!」


 ティエンと餅つきをする火消したちが歓声を上げてソラたちを呼ぶ。


「火消したちにはほどほどにさせますので、ご希望の体験があればお申し付け下さい」


 兄の固さや言葉遣いも気になる。ルシーがまるで従者みたいに動き始めたことも。

 リルが彼女たちや兄と共に餅つきの場所へ移動していく。


「ウィオラさん」


 私はコソッとウィオラに話しかけた。彼女しか聞こえないように。


「ルルさん、どうしました?」


「お兄さんはウィオラさんに隠し事はしないですよね。ハウル君のこととか、あの接待についても聞いていますか?」


「ええ」


「あのソラさんって何者ですか? ルシーさんが接待するほど偉い上司ですか?」


「ふふっ。ルルさんは観察眼がありますね。知らない方がお互い楽しめるから、リルさんには内緒にしましょうね」


 ウィオラは答えを言わなかったので、ソラ夫婦が何者なのか確定せず。

 ここへ、シシド夫婦が挨拶に来てくれた。ユラの元同僚、ウィオラの友人たちと一緒に。


「……イーナさん! なぜここに!」


 元夕霧花魁、現在は皇子妃がなぜいると驚愕。


「足抜けは死罪だけど、これは平気だから、い、え、で♡」


 妖しくて美しい笑顔を浮かべたイーナの隣で、ジミーが「我が家に一人でいらしたので、すぐ通報しました」と半白目になった。


「ルルさん、お兄さんの仕事を増やしてごめんなさいね」


「イーナさん。私の夫に地味な嫌がらせをしないで下さい」


「あらあらあら。意外に元気そうね、ウィオラ。悪阻疑惑で死にかけっていうから家出してきてあげたのに」


 イーナはウィオラに抱きついて頬を寄せた。


「私のお見舞いと妹のお祝いは嬉しいですけど、正当な方法でお願いします。困るのはイーナさんですよ」


「案の定、下賤な女っていびられてるの〜。イーナ、辛すぎて泣いちゃう」


 イーナは全く辛くなさそうな顔で、ニコニコ笑った。近くにいるアイナとユラが「どこが」と呆れ顔を浮かべる。

 最近引退した伝説的な太夫二人が私の結婚をお祝いにくるとは、姉ウィオラの縁は凄すぎる。


「ユラさん、こちらはジミーさんの姪っ子さんですか?」


 私はユラと手を繋ぐ、とても綺麗な顔をした少女に笑いかけた。頭にユラとジミーとお揃いのお面を乗せている。


「私の妹分。今日だけ街から出られたの。後ろに見張りがいる」


「えっ?」


 ユラの後ろには男性が三人いるけど、普通の区民に見える。ユラは天涯孤独なのに妹分……。街から出られた……花街から出られた? だろうか。


「アサヒ。こちらのお姉さんがウィオラの妹のルルさん。それで今日の主役、花嫁よ」


「こんにちは、アサヒです」


 可憐に笑った女の子は、自分はこの通りちょっとイマイチな顔だから、アイナのお店から引っ越しすることにしたと話した。


「しがないお菓子屋の娘なんてつまらないから、大金持ちになります。で、イーナさんみたいに玉の輿」


 つまり……この子はやはり花街暮らしの女の子。おそらく遊楽女だ。私はユラとジミーを見上げた。


「流行り仕入れの達人さん。この子と文通してあげてくれない? ルルさんの役にも立つでしょうから」


「……ええ」


「良かったわねアサヒ」


 ユラに背中を撫でられたアサヒは、私に手紙をくれた。この後、ジミーがお祝いの言葉やロイをいつも支えてくれてありがとうというような台詞を贈ってくれた。


「じゃあ、私たちはレイにご馳走になるからまた」


 シシド夫婦たちが去り、気になり過ぎるのでアサヒからの手紙を開いて目を通した。

 アサヒはやはり菊屋の遊楽女で以前、ウィオラにとてもお世話になったようだ。

 誰にも望まれずに生まれた、名前のない女に「アサヒ」という名前をつけてくれたのがユラらしい。

 気まぐれで名前をくれたけど、店を出ていったユラはアサヒを特に気にかけることはなかった。

 勇気を出して手紙を書いたら、「妹というものは、楽しそうな存在のようだから」と、ウィオラの義理の妹——私たちの話を添えて、たまに顔を出すと約束してくれて、本当にそうしてくれたそうだ。


(私のおかげで姉が出来た……)


 世間知らずではないと自負していたけど、名前も持たずに育つこともあるとは。

 こうして、私に新しい奇妙な文通相手が出来た。

 彼女は数年後、飛ぶ鳥を落とす勢いの新遊女になり、あっという間に南三区で天下を取った。

 そして、他の花魁のように世話をする女の子たちを決められた。

 

 ☆★


 ぼんやり気味のリルもだが、わりと聡明なルルは祝言日に会ったソラが『ソアレ様』だと知ることはない。

 そのソアレ様が、仲良し姉妹なら情報を共有するだろうと、皇居の愉快な話や異国の珍しい話を忠臣ルシーを通じて、提供するようになったことも。


 その話題は、あれこれ繋がる縁を辿って、アサヒという娘を朝露花魁にした。


 そしてさらに月日は流れ——


 とある早朝、リルやルルの甥ジオは、卿家男児であっても罪を犯すと決意して南上地区の中では大きい分類の花街へ足を踏み入れた。

 家族親戚ぐるみの付き合い、自身も世話になっているシシド夫婦を伴って。

 犯罪行為で人生を歪められ、足抜け遊楽女として罰を受けそうな少女——ナナミを助けるために。


 友人ミズキが芸をするために一度だけ入ったことのある店を見上げ、ナナミの身元引受人である、(おぼろ)屋の朝露花魁は敵か味方かと固唾を飲む。


 ジオはまもなく知る。

 朝露花魁とユラやレオ家が縁深いことや、それでナナミ・カライト=雅屋一族のためならと、協力してくれることを。

 それはまた別の物語。


ルルのお祝い話はまだ続きます

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