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中1のバレンタイン
中1、冬の2月。
「雪哉~、今年も頑張って沢山チョコもらうのよ」
「彼女いるから無理だって」
「ふふふ、いい具合に女泣かせになったわね」
登校中
「大君くんっ、はいチョコ」
「ありがと」
カノジョからのチョコをにっこり笑顔で受け取る。
その横を通りかかる平田さん。
義理チョコでもいいからくれたらいいのに……。
はっ!!俺には彼女がいるから駄目だ駄目だ!!
でも、もしくれたらどうやって断ろうかな~。
その目線に気づく果穂子。
「おはよー、大君くん」
「お、おはよう」
あ、あれ?普通?
その後1日そわそわしてましたが、平田さんからチョコはもらえませんでした。
家でうなだれる弟を見て馬鹿にしたように笑う姉。
「なぁに~、本命からチョコもらえなかったの?」
「彼女からはもらえたよ」
「じゃあいいじゃない」
けど、なぜか納得出来ない。
「大体雪哉のいい方は他に本命がいるみたいに聞こえるわ。
変な雪哉」




