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召喚に巻き込まれましたが、せっかくなので異世界を楽しみたいと思います  作者: kyo
第2章 自由時間の過ごし方

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73話 君を想う⑨デコピン

 領主は制裁を受けたらしい。それはおおっぴらに触れ回るようなことではないので、大人たちは沈黙する。だからわたしたち子供に入ってくる情報なんてほんの些細なもので、やってきたアルバーレンがどんな話を持ちかけて、セオロードがどんな判断をしたのかもよくわからなかった。噂好きな人たちなのに、それさえも上がってこない、権力的な箝口令(かんこうれい)が敷かれたのかも。

 

 ただ、国同士の争い事にはならず、領主は制裁を受け代替わりをし、また別に、この街の冒険者ギルドのトップが派遣されてやってきた。聖女の聖水は瞬く間に見なくなった。話も聞かない。あの売り子の人たちもどうなったのか、わたしたちにはわからなかった。


 でも、それは知らなくてもよかった。アルスのポーションが適正な値段で買ってもらえるようになった。ポーションの価格破壊も元どおり。わたしたちの目的は達成されたのだ。それだけで十分だった。みんなが元気で、健康で笑っていられれば、それで十分わたしたちは幸せなのだ。


 ただやはり、スラムにちょっかいをかける人は出てきた。子供が暮らしていけるぐらい稼いでいるのだ。それを丸ごと自分のものにしたいと思う奴は出てくる。

 ちびちゃんや小柄な誰かに声をかけてきたり。嫌がらせをしたり。

 わたしも市場で体当たりされて……わりと吹っ飛んだ。

 一緒に居たのが、のんびり屋のリックだったので、守らなきゃと焦ったのだが、のんびりはしているが、彼は意志の強い非常にしっかりした男の子だったのである!


「今、わざとぶつかりました?」


 と大人の手首を掴んだ時は、どうしちゃったの?とおののいたけれど。リックの握力は強かった。大人が振りほどこうにも、10歳の男の子が力でねじ伏せたのだ。


「子供にぶつかって、謝りもしないって良くないですよねぇ?」


 ものすごく、のんびりの口調なんだけど、それが却って怖かった。そしてそう感じたのはわたしだけではなく。結局、しっかりと謝ってもらった。リックは一緒に居たのに転ばされるのを防げなくてごめんねと謝ってきた。いや、全然。それより頼もしかった、とお礼を言うと少し照れた。その日わたしはリックは怒らせたらいけない人だと心に刻んだ。




 農作物の成長が楽しい。季節柄なのだろう、ものすごい勢いで成長している。間引いた菜っ葉でお浸しにでもするか。顔を上げるとトーマスがいたので驚く。畑の世話は当番制だけど、それ以外でも畑にくるのは主に、わたしかアルスかチャーリーかナッシュだからだ。


「どうしたの?」


「ひとやすみ」


 そっか。トーマスはスラムのトップだからね。やることが格段に多くなった。商いには書類仕事も必須らしく、てこずっているようでよく唸っている。木陰に座り込んだので、わたしも間引いた菜っ葉の入ったザルを持って、トーマスの隣に腰をおろす。


「あ、お前、また食べ物を自費で買っただろ」


 あ、バレてる。


「違うよ。わたしが個人的に欲しかったから買って、そんでアジト用に分けたから、そんな風になっただけで」


「お前は言うだけじゃダメだな。懲りないとまたやるだろ。よし、デコピンの刑だ」


 トーマスが指を丸めて中指を弾く動作をした。

 教えなきゃよかった。

 この間ゲームをした時に、やっと勝つことができたので、デコピンをしてやった! それからアジトで密かなブームとなっている。誤算だったのは、みんなのデコピンが結構痛いことだ。子供といっても、さすが働く男の子たちの手だ、力強い。

 トーマスは手も大きいから、かなりの痛さが想像できる。トーマスにデコピンされたエバンス、涙目になってたもん。


「マジで?」


「マジ」


 うーーー。


「わかった。いいよって言ったら、すぐにひと思いにやってね。これ待たされるのめちゃくちゃ怖いんだよ。ね。絶対、すぐにだよ」


 トーマスはめんどくさそうに頷く。ザルを横に置き、トーマスの方に体を向けて


「はい、いいよ」


 ギュッと目を瞑る。


 激痛まで痛くないのはわかっている。わかっているんだけど、このいつか来る、来る、来るってのが怖くて痛さが倍増するんだよね。


「トーマス、すぐやってよ。すぐって言ったじゃん」


 とギャーギャー騒ぐと、おでこにきたのは痛みではなく、ふにっとした感触。

 え?

 驚いて目を開けると、トーマスの顔が遠ざかる。トーマスは不機嫌を抑えたような顔をしていた。


「お前が、あんまり怖がるからさ」


 これは紛れもなくデコチューだ。


「固まるなよ。そんな反応されると、どうしていいかわからなくなる」


「えっと」


「さすがに鈍いお前でもわかったか」


 あまりに突然のことで思い切りテンパる。いや、前置きがあってもテンパるけど。


「お前がここを出ていくことも知ってるし、好きな奴がいるのもわかってる。だけど、伝えたかったんだ。今までメイのこととみんなのこと、ただ生きてくことに必死で、誰かを好きになるとか思いもしないことだった。なのにさ、お前は俺のここにすんなり入ってきた」


 トーマスが胸の辺りを押さえる。


「俺、お前、好きだ」


 胸がギューッとした。

 あ、何か言わないと。ええと。


「……ありがとう。嬉しい。でも、ごめん。わたし好きな人がいる」


 トーマスはうん、と頷く。


「でも、この世界で2番目にトーマスが好きかも」


 気がつくとそんなことまで口にしていた。そんなつもりなかったのに。

 ひどいな、わたし。なんて失礼なんだ。

 ひどいのに、トーマスは微笑む。


「ランディじゃないよな? 本当の名前は?」


「……ティア」


「ティア、か。お前に合ってる」


 かぁっと顔が熱くなるのを感じた。


「そ、そう?」


 トーマスが立ち上がって、そしてわたしの真正面で(ひざまず)いた。


「ティア、光栄だ」


 世界で一番大切なものだというようにわたしの手をとり、その手の甲に物語に出てくる騎士のようにキスをした。

 顔を上げて、にかっと笑う。


「お前、顔、真っ赤」


 わたしの両手を持ち、そのまま手を引かれて、わたしはトーマスと一緒に立ち上がった。


「分かってたし、お前は何も気にするな」


 気遣いお化けだ。何か言いたいのに、こういう時言っていい言葉を思いつけない。うんと長く生きているのに。


「お前に会えて、目標ができた」


 わたしの両手に少し力を込めるから、思わずトーマスを見上げる。


「親にいらないって捨てられても、俺には俺が必要って分かった。お前のおかげだ。お前がすげー奴なのはわかっていたんだ。たださ、ひょこって来た王族が噂を聞いてお前を欲しいと思うぐらいなのは驚いた。ただ聞いたぐらいで。(じか)で感じている俺たち以外にお前を認める奴が出てくるなんて……。上に立つ者ってのはやっぱ、すげーんだな。……今の俺じゃ、そんな奴らからお前を守れない。だから俺、守れるぐらい力を持つようになる、絶対」


 とても真剣で、真摯だ。


「今、引き止めないのは、今の俺にお前を守る力がないからだ。じゃなかったら、逃さない」


 !!


 両手を握る手が離れたと思ったら、ぎゅっと抱きしめられた。


「お前、ぼーっとしすぎ。惚れてもない奴からこういうことされるのは、これで最後にしろよ」


 トーマスは大きいから、わたしはすっぽりと彼の胸の中にいた。わたしの心臓と同じぐらい、トーマスの胸も早打ちしている。きっとわたしのドキドキも伝わっちゃってる。ぎゅっと少しだけ強く力が込められて、そうして優しく放してくれた。


「逃してやるのは俺の都合だから、お前はお前の思うまま、進め」


 この人はなんて優しい人なんだろう。わたしなんかをひたすら気遣って。わたしは頷いた。トーマスの優しさに甘えて。


「けど、お前を守れるぐらいになったら、遠慮しない。覚悟しろ」


 トーマスはそう言って、にかっと笑った。

 完全に固まっていたわたしを、トーマスはアジトまで手を引いて誘導してくれた。


 そんな固まった外側とは裏腹に、心の中はうるさく大パニックだ。

 今どきの13歳ってこんなこと言えちゃうの? それともここが異世界だから? 保護者のいないところでボスだったし。大人に混じって働いているから? さっきから心臓がマズイぐらい早打ちしている。こんなにドキドキさせてくれちゃって。思い出さなきゃいいのに、頭が勝手に台詞をリピートする。なんでリピートするの? ヤメテ! 思い返すたびに、わたしの中の何かがぼふんと噴火でもしている気がする。

 わたしはそれから、やることなすこと失敗をし、使い物にならなかった。


 


 次の日、みんながザワザワしていたので目が覚めた。

 メイと同じく目を擦りながら辺りを見渡す。

 なんかあったみたいだ。


「どうしたの?」


 ちょうど外から帰ってきたアルスに尋ねると、彼は決まり悪げな顔をした。


「まぁ、見りゃぁ、わかる」


 同じく外から帰ってきたトーマスも渋い顔でそう言った。


 昨日、アジトに帰ってきてから、トーマスは驚くくらい普通だった。いや、それはもう気遣いお化けを発動させてのことなのはわかっているけれど、あの時のことが夢だったんじゃないかと思えるぐらいの何もなかったっぷりだ。

 でも、そんなに隠すのが上手くなるほど、ボスであるのは大変だっただろうことが窺えて、胸が痛む。



 外に出てみると、お風呂の壁が崩れ落ちていた。こりゃしばらく営業できないわ。

 でも、人ではなく、対象が物だっただけ良かったのかもしれない。

 アルスが壁の残骸を集め出すと、みんなも手伝い始めた。淡々とこなして、悲壮感は感じられない。大丈夫かなと思っていると、アジトから飛び出してきたベルンが声をあげた。


「ひどい! 誰がこんなことしたの?」


 続いて出てきたクリスも涙目になる。


 ふたりに手を伸ばそうとすると、トーマスに止められた。トーマスは視線でエバンスに指示をした。

 エバンスがふたりに駆け寄る。


「壊れたら、また作ればいいだろ?」


 ふたりの頭を撫でている。


「だけど!」


「もっといいものができて、壊してくれてありがとうって思えるかもしれないだろ。そうだな、そういうの作ればいいんだ」


 にかっと笑う。


「クリスとベルンはどんな壁が楽しいと思う? 絵、描くか? 何の絵がいいかな?」


「エバ兄はダメだよ。他の上手いにーちゃんに描いてもらわないと」


「なんだと?」


 ぎこちないながらもふたりに笑顔らしきものが戻る。

 他の年長組もほっとした表情をしている。これから12歳以上は経営に力を入れていこうと言っていた。もう、動き出していたんだね。新体制に移っていこうとしている。

 素早いな。どんどん成長していって、どんどん変化していく。羨ましくも、寂しい気もするけれども。そっか、わたしもただ流されていてはいけないね。

 本当のことを告げないのは、対等でありたいからだ。そう思ったのだから、たとえ彼らと対等になるには難しくても、変化を怖がってなんていられない。突き進んでいかなくちゃね。わたしが対等になるためにできることは、何だろう?




 朝ご飯の後に、それぞれの仕事にむかい、アジトに残り組で瓦礫の撤去をしていると、道具を担いだ大人たちがやってきた。


「おはようございます」


 トーマスが走り出て、挨拶する。

 普段でもお風呂を開けるのは午後からだから、こんな早い時間に来るのはおかしい。


「派手にやられたなぁ」


 そう呟くサルベさんの後ろには、ホセが板っぱちを持って立っていた。口パクで『なんでアジトに?』と聞いてみても首を傾げる。

 後から後から、大人たちと、仕事に行ったはずのスラムの子たちと街の子たちもやってくる。


「なぁに、みんなでやればすぐに片付くさ」


 子供たちをどかして、大きなハンマーみたいので、かろうじて残っていた壁を壊し出す。

 わたしたちは口を開けてただ見ていた。

 仕事に行ったはずのアルスが戻ってきた。彼にはギルドに行くついでに、しばらくお風呂の営業ができないことを伝えてもらっている。

 アルスが教えてくれる。


「壁が壊れたので、お風呂をしばらく営業できないって言ったらね、みんな修理を手伝ってくれるって」


 っていうか、材料も全部持ってきてくれているようだ。でもそれ以上に木材が多い気がする。

 壁が見事に崩れると、これをみんなで撤去だ。街の子供たちも手伝ってくれる。

 わたしはそこまで手伝ってから、クリスとベルンに買い物を頼む。いつものパンをできるだけいっぱい。みんなの軽食にしようと思うからだ。50個なかったら、他のパンでもいいからとにかく50個以上は買ってきて、と頼む。お金を渡し、スラム専用マジックバッグを背負わせる。


 チャーリーを引きずっていって、軽食作りだ。

 お米は夕飯用に水につけておいたから、これを炊いてしまおう。夕飯用は今からつけておけばいい。

 おにぎりとホットドックを出すつもりだ。

 おにぎりの具は、生姜があった。あれを甘辛く煮て佃煮にしよう。

 わたしは生姜の下ごしらえ。チャーリーにはソーセージ作りをしてもらう。

 あと。スープもあった方がいいね。クズ野菜をいっぱい入れ込む。

 生姜は一回茹でて、それからタレと絡めながら煮る。チャーリーに味見してもらう。おいしいとお墨付きをもらったので、具は出来上がりだ。

 お米を炊き出して、スープも煮立てる。ある程度できたら、こちらは蓋をして保温調理だ。

 なんちゃってソーセージはジュージュー焼いて、キャベツはスッタイで炒めて、作りおいたマットマソース。これでパンが届いたらホットドックにしよう。

 クリスとベルンが帰ってきた。初めて使うマジックバッグに興奮気味だ。

 チャーリーが不思議そうな顔をするので、スラム専用のマジックバッグだと告げる。

 コッペパンが25個にフランスパンみたいなちょっとハードなパンが25個。まだあったかい。真ん中に切り目を入れてキャベツとソーセージを挟み込み、半分に切る。ソースをかけるのはチャーリーに任せる。お皿にどんどん置いていって、セットアップ出来たらバッグにいれておく。

 ご飯が炊けたので、急いで冷ます。魔法で風を送り込む。

 なんとか手で触れるぐらいになったので、チャーリーとふたりでおにぎりを握りまくる。毎日のお弁当に作っているから、チャーリーも職人を名乗れるぐらいになっている。生姜の佃煮を入れ込んで、塩を手につけてきゅっきゅっと握る。

 はーい、大量のおにぎりと、ホットドック、スープの出来上がりだ。スープはお鍋ごと外に運び出す。子供たちにお椀を持ってきてもらう。


 外に出て驚いた。お風呂の壁はもう出来ていた。それどころか、大量の木材は壁だけではなく屋根を作るためのものだったらしい。

 屋根部分も骨組みはできているようで、あとは細かい作業で終わりそうな勢いだ。

 大人も子供も、スラムの子も一丸となって、働いていた。


 わらわらと向こうから団体さまがくるのが見える。修理に来てくれている男性陣の奥さんたちだと思う。手には籠やら何かを持っていて、差し入れを持ってきてくれたんだろうことが窺える。

 奥さんたちと合流して、軽食を出すスペースを捻出する。積んである木材を簡易テーブルに見立てた。


「さ、みんな一休みして」


 奥さんが声を張り上げると、きりのいいところまでやり、嬉しそうにこちらにやってくる。

 奥さんたちが持ち寄ってくれたこともあって、十分足りそうだ。みんなおいしいおいしいと頬張ってくれる。


 屋根のことを尋ねると、もうすぐ雨季がやってくる。お風呂に屋根がなかったから、雨季の間お風呂に入れなくなってしまうとみんな心配していたそうだ。

 奥さんたちが、旦那さんたちに屋根を作ってくれと前からお願いしてくれていたらしい。

 それで、屋根分は木材なども元から準備されていたという。


 子供も大人も、スラムの子もみんな微笑っている。1枚の絵のような景色がそこにはあった。それを見て、ああ、もう大丈夫だなって思った。

 それを少し淋しいと感じたわたしは、きっとどうかしている。

 決心が鈍ると、ただ流されるだけになってしまうから。成長するアレが来るから去るのではなく、せめて、わたしはわたしの足で出ていきたい。わたしにできること。わたしはモードさんに会いに行く。休み時間は終わりだ。わたしも歩き出そうと思う。みんながどんどん成長するのが羨ましくて悔しくて。対等になりたいけれど、なれるとは思えなくて。だけど、せめて成長した姿を見せるわけにいかないからと後ろ向きな理由で出ては行きたくない、そう思えた。彼らはもう大丈夫だと思ったこのタイミングで、自分の足で出て行こう。だって、好きな人には情けない姿を見せたくない。



「トーマス」


「ん? どうした?」


「明後日、ここを発つよ」


 トーマスが一瞬表情をなくした。すぐにいつもの顔になって


「そうか」


 と言った。トーマスには伝えなきゃと思った。


「わたしね、トーマスに想ってもらうのに(あたい)したいからさ、進もうと思う。わたしが言えないことがあるのは、対等でいたいからなんだ。みんなどんどん成長していって、対等が難しいのは承知の上なんだけど。で、何ができるかって考えて、流されて出ていくんじゃなくて、自分の足で出て行こうと思ったんだ」


「前から思ってたんだけど、お前、賢いけど、説明下手だよな」


 うっ。こんな場面でダメ出しされるとは。


「だけど、お前の伝えたいって思いは伝わってくるから、いっぱいの気持ちが溢れ出てるから、言いたいことはわかったと思う」


 トーマスが大人のように気持ちを丸ごと包み込んでくれるように笑うから、胸を突かれる。


「ちびちゃんたちには明日わたしから言うから、まだ言わないで」


 わたし、出て行くんだ。自分で決めておきながら、言葉にすると堪えた。考えるだけで、目の付近が熱くなる。


「何、泣きそうな顔してんだ。自分で決めたんだろ、自分を信じろ」


 トーマスに頭を撫でられる。

 勢いで言ったものの、不安が押し寄せてきた。が、それが凪いでいく。

 トーマスはスゴイな。やっぱり、そう思う。トーマスのそばにいると、すっごく安心できる。

 昨日の今日で思うところもあるはずなのに、少しも気まずさを感じさせない態度に安堵と尊敬する。そんな彼に思い切り甘えていると思う。それは自覚している。

 ……自分を信じるのは難しいけれど、トーマスは信じられる。そんなトーマスに好意を持ってもらえたわたしを、信じてみよう。

 17番目の家族として恥ずかしくなく、顔をあげて生きたい。

読んでくださり、ありがとうございます。


211220>返って怖かった→却って怖かった

誤字報告、ありがとうございましたm(_ _)m

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― 新着の感想 ―
[良い点] トーマスさんかっこいい
[気になる点] こんな時のために、商業ギルドと組んでたのではなかったのでは?
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