26話 空襲②
残り20匹からの攻撃が基地に向かった。
最初に上空から岩を落としてきて、その後建物に体当たりして破壊し去っていった。
結果基地の半分以上が破壊された……
僕は弾薬も尽きて見ているだけしか出来なかった。基地の上空に来ないよう違う方向に挑発してみたが無駄だった。
他の人たちの事も気になったので無線で聞いてみる事にした
「こちら97複座、基地及び96式部隊無事ですか?攻撃は終了し敵は引き上げました」
「こちら96式部隊、こちらは全機無事に着陸できた」
「こちら基地。現在防空壕内ですがこちらは怪我人が少し出たのみです。97複座は着陸出来そうですか?」
「こちら97複座、基地に着陸出来そうです。上空をもう一度確認後着陸します」
「こちら基地。安全を確認出来たら着陸してください」
上空で敵の撤退を確認後着陸した。着陸すると直ぐに整備の人達が弾薬の補充を始めたので僕は近くの人に聞いた。
「また出撃ですか?」
「違いますが、敵が来たらすぐに出られるように補給しておきます。お二人は出来るだけ休んでいてください」
「ではお願いします」
「機体の整備は任せてください」
僕たちは隊長を探していると隊長もこちらを探していたようで会えた。
「二人ともよくやってくれた。君たちが居なかったらこんな損害では済まなかったと思う」
「ありがとうございます。とりあえず待機していたらよろしいですか?」
「そうだな君たちの部屋は……無事だったみたいだな。では各部屋で待機してくれ。次いつ来るか分からないからな」
「了解!待機します」
その後部屋に向かっているとエナが僕に話しかけてきた。
「私、今になって怖くなってきた……。少し、少しだけでいいからカケルの部屋に行ってもいい?」
「別に構わないが、大丈夫なのか……その立場とか……」
「本当は駄目だと思うけど……今は一人で居る方が怖いの……覚悟は出来ていたと思っていたけど」
「わかった。でも扉は開けたままにするぞ」
「私と関係疑われると大変だからね」
「今の僕は下級貴族だから余計にね」
僕の部屋に着いたエナは「匂いが落ち着く」とか言ってすぐに寝てしまった……。
僕は仕方なく部屋を出て扉の前まで寝た。
その日は何も起こらなかったが、翌日、部屋に戻る前に寝るほど疲れていたのかと皆に心配される事になった。そうではないが内容を話す方が良くなさそうなので否定はしていない。
寝ている最中にエナの護衛の方に声を掛けられたが今部屋で寝てる事、凄く疲れていることを伝えるとそのままにしてくれ、僕に布団まで持って来てくれた。助かったが……床で寝たからか少し体が痛い。
一部97複座を96複座と間違って書いてました。訂正はしましたがもし残っていたら教えて頂けると助かります。




