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終末ゾンビと最強勇者の青春  作者: 緑豆空
第六章 青春の冒険編

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第643話 早まるアメリカの壊滅と攻撃されるヘリコプター

 モーテルで一夜を明かし、俺とクキ、デル、タケル、シャーリーン、クロサキが集まり話をしていた。周辺のスーパーで食料を回収してきたので、他のメンバーが朝食を作っている。


「やはりな」


「ああ」


 クキが言うとデルが答える。そして、シャーリーンが頷いた。


「流石です。ノースダコタのマイノット基地に敵が来たとなると、どこかに手引きしていた奴らがいる。その読み通りに内地を調べたら、引っかかったのは、ピーターソン宇宙軍基地だったという訳ですね」


 クロサキも言う。


「宇宙軍基地ならば、市民を救助しなくても、不自然ではないですからね」


「まあ、結果論だがな」


 そして、デルが言う。


「それに、ワシントンDCが壊滅した中で、救助隊を出すほどの余力はどこにもないはずだ」


 それに、俺が言う。


「で、どうするか」


「まあ、行くしかないだろうな。ピーターソン宇宙軍基地」


 そこに、ミオがやって来る。


「ご飯、できたよ」


「わかった」


 皆が外に出ると、火を焚いて缶詰を温めていた。


 タケルが言う。


「いい匂いだ」


「スパムに鶏肉に、豆、ツナもあるよ」


「お、いいね。ツナ缶がくいてえ」


「はい」


 ツナ缶を開けて、タケルがスプーンですくい取って食う。


「うま」


「はいこれも」


「なんだこれ?」


「缶詰のパンよ」


「お、いいねえ」


 皆がパンの缶詰を開けてかじりながら、ツナ缶を口に放り込んでいく。そして、マナが研究者に言う。


「ごめんね、私たちは食べないと動けなくなるから」


 だが、研究員は首を横に振った。


「大丈夫です。むしろ、食べたくないので」


 顔色がだいぶ悪く、ただ俺達が食うのを見ている。そしてその脇では、デルが勢いよく食べていた。


「全然腹が満たされん……」


「細胞レベルで必要としているのです。とにかく、補給してください」


「分かりました。博士」


 食料を胃袋に詰め込んでいると、通りの向こうにゾンビの集団の気配がした。俺が、みんなに伝える。


「集団でゾンビが移動しているのを感じる」


「ゾンビが群れをなすのか?」


 それに対して、ゾンビ化した研究員の女が言う。


「もしかすると、操られているのかもしれません」


「操られている?」


 皆が顔を合わせた。そして、オオモリが言う。


「いや、おかしくないと思いますよ。日本でも6G技術でゾンビは止まった。こちらでは、ナノマシンまで使ってゾンビを作ってます。下手をすると、ゾンビは操作されているのかも」


 アビゲイルが頷いた。


「そうですね。光ったり音を出したり、臭いを発する対象が無いのに動いているのは、不自然です」


「通信を通じて、引き寄せられている可能性があります」


 それを、聞いてタケルが言う。


「なーんか、とんでもねえことになってんな。アメリカ」


「ゾンビを使っての実験か、それとも、これが一つの成功パターンなのか」


 シャーリーンが言う。


「いずれにせよ。ゾンビを集団で動かせば、その通り道で人は生き残れませんね」


「そういうことになるか……」


 それを聞いて、ミオが言った。


「日本より酷いわ。日本じゃ、何とか生き延びる事が出来た人もいるけど、ゾンビ達が生者をしらみつぶしにしていくって事?」


「だな」


「日本より進行が早いのは、そのせいかしら?」


 クキが頷く。


「その可能性が高い」


「日本より広いのに、パンデミックが随分早いもんね」


「奴らの試験も、次の段階に入ったのかもしれんな」


 その言葉が、デルと研究員たちの表情に、暗い影を落とす。


「なんでこんなことに」


 それを聞いてミオが言う。


「残念だけど……これは始まりでしょうね。奴らは日本や中東、そして世界中で試験をして、より効率よく壊滅させる方法を考えてやっているようだわ。今はたまたまアメリカが標的にされてるというだけで、アメリカが成功すれば、次は間違いなく他の大国に行くと思うわ」


「だろうな」


 デルがため息をついた。


「世界を崩壊させる第二段階か……」


「そんなところだろう。そして、アメリカはほぼ成功だろう。完全に軍事力は無力化されたという訳だ。アメリカが成功すれば、世界のどこでも成功するということだ」


「だ……な……」


 デルが、更に絶望的な表情になる。


「あんたらは、そんな地獄を生き抜いて来たんだな」


「まあ、そうね。恐らく世界は……これから恐怖する事になるわ」


「世界中に、狂信者がばら撒かれているってことだもんな」


 そこで、俺が言う。


「まずは、その狂信者を作り出している大元を潰す。その、トップを消さねばならん」


 クキが頷く。


「俺達は、そのためにアメリカに戻ってきたわけだからな」


 タケルがパン粉のついた手をパンパンと、はたいて言う。


「んじゃ、いくべ。ピーターソン宇宙軍基地とやらに」


「ああ」


 俺達は火を消し、ヘリコプターへと向かう。皆が乗り込み、ローターが回り始める。


「ヒカル! おそらく、飛んだらレーダーに引っかかる。攻撃が来るかもしれん」


「全部、墜とせばいいんだな。クキ」


「ああ。もはや、このあたりで動ける軍隊は敵の可能性が高い」


「わかった」


 ヘリコプターが浮かび上がり、西へと向かって飛び始める。そしてヘリコプターが飛び始めてすぐに、その反応は現れた。


「どうやら、網をはってやがったようだ。レーダーに二機の航空機を確認。速度からして戦闘機だな」


「攻撃を確認してからにするか」


 俺の耳に、航空機の飛行音が届いて来た。


「クキ。機体を四十五度左旋回」


「ああ」


 機種を横に向けたところで、ジェット機が正面に来る。


 タケルが言った。


「敵かな」


「どうか……」


 そして視界に見えた時、こちらに向けてミサイルを放ってきた。


「空接瞬斬! 四連!」


 二基のミサイルとジェット機が四散して空に散る。


「間違いない。俺達は狙われている」


「よし。このまま、ピーターソン宇宙軍に基地に向けて飛ぶぞ」


「ああ。攻撃は全て俺が防ぐから、気兼ねなく飛べ」


 俺達のヘリコプターが飛んでいくと、そのうちにヘリコプターの編隊が飛んできた。


 デルがそれを見て言う。


「コブラだ。戦闘ヘリを六機確認!」


「ヒカル! 攻撃を確認したら全部だ」


「了解だ」


 そして、それが近づいて来るとすぐにミサイルを発射した。


「空接瞬斬! 十二連!」


 ヘリコプターもミサイルも、四散して落ちていく。


 デルが言った。


「敵は相当怖いぞこれは。戦闘もしていないのに、次々に墜落しているように見えているだろうからな」


「まあ、こちらには機銃くらいしか武装が無いしな」


「チヌークだからな」


 俺達が飛び続けていると、今度はミサイルだけが飛んできた。


「空接瞬斬!」


 もちろん、それも防ぐ。そこで、クキが言う。


「的確に位置を把握されているようだ。恐らく観測用ドローンがいる。ヒカル、集中して探してくれ」


 クキに言われるように、魔力と闘気を練り上げ、精神を研ぎ澄ませて気配感知を広範囲に広げた。


「いた」


 するとデルが驚く。


「まさか、監視用ドローンも捉えられるのか!?」


「少し魔力と集中がいるがな」


「いや……集中しただけで……?」


 俺はすぐに剣を構える。


「閃光孔鱗突!」


 手ごたえがあった。遠く離れた位置で、監視ドローンとやらを破壊する。


「破壊した」


 俺達のヘリコプターが、コロラドに進入しピーターソン宇宙軍基地に近づいた時だった。


 ドン! ドン!


 と、ヘリコプターの周辺で爆発が起きる。


「榴弾砲だ!」


「わかった」


 俺はベルトを腰に巻き、ヘリコプターにフックをかけて飛び降りた。宙づりになりながら、攻撃をしてかけてきた方向に意識を向ける。丁度その時、発射を確認した。


「次元断裂」


 攻撃を他の次元に飛ばし、すぐさま剣技を重ねる。


「剛龍爆雷斬!」


 俺の剣から光の玉が放たれ、地上に向けて落ちていった。しばらくすると、地上で物凄い爆発が起こり敵の車両がことごとく吹き飛ばされて行くのだった。

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