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終末ゾンビと最強勇者の青春  作者: 緑豆空
第六章 青春の冒険編

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第500話 避難した市民を軍艦に乗せる

 ここにいる大勢の人らは、どうやら都市部から逃げてきた人達だった。湾岸に逃げてきたはいいが、これ以上進むことができずに、ここで足止めされているらしい。


 俺とタケルが、その先へ進むとギャングスターのフランキー一派が居た。


「おう! あんたら! もう仕事は終わったのかい!」


「どうにかな」


「すげえ爆発音が聞こえたが、あれはあんたらの仕業かい?」


「違う。あれはこのゾンビ騒ぎを起こしている連中の仕業だ」


「くそ野郎達のかい。とにかく無事で何よりだぜ」


「船が無いのか?」


「ああ。もう逃げた後らしくてな、ここら辺には船はねえようだ。だけど戻れば空爆の餌食になるかもしれねえってんで、どうするかを市民達と相談していたのさ」


 そして、フランキーが海を指さして言う。


「なあ、あの遠くに浮かんでるのは軍艦だよな」


 そこでタケルが言う。


「軍が海を閉鎖して検閲しているらしいぜ」


「なんだって、軍は助けに来ねえんだ?」


 それには俺が答えた。


「恐らくはゾンビの流出を抑えるためだ。ここで食い止めて外に出さないようにしている」


「あんたらの力で呼べねえのかい?」


 そこでタケルが言う。


「俺たちゃ米軍じゃねえからな。ゾンビ対策の為に海外から来たんだ」


「そうか……。だけどこのままじゃ、いずれここまでゾンビが来てしまうんじゃねえか」


「いや。ゾンビは来ない。そのようにやっている」


「じゃあ、ゾンビが収まるまで、ここで待つしかねえって事か?」


「そうなるかもしれん」


「まったく、市民は見殺しかよ。あんなところで俺達を見張りやがって」


 そこで俺が言う。


「あの船をここまで引っ張って来ればいいんだな? ちょっと待っていろ」


 フランキーがポカンとした顔で言う。


「どうやって? あんたら米軍じゃねえんだろう?」


「そうだ」


 フランキーとギャングたちどころか、市民達もざわざわしている。


「とにかくあれを引っ張って来るから待っていろ」


 タケルが言う。


「また泳ぐのか?」


「ああ。タケルはここで待っててくれ」


「あいよ」


 俺はそのまま海に走り、ダッっとジャンプして軍艦の浮いている方角へと飛んだ。だが飛距離が足りなくて、そのまま海に落ちる。水中を一気に泳いで、軍艦の底に辿り着いた。


 二つのスクリューが回って船が動くらしい。今は止まっており、湾岸を監視しているようだった。


 よし。


 俺は船の船尾を押さえ一気にバタ足で泳ぎだした。すると船が動き出し、そのまま岸辺に向かって進んでいく。突然スクリューに動力が入ったが、それが回ってもかまわずに泳いで押した。


 ガッガガーン! 


 どうやら軍艦は陸地に激突したようだ。一旦水中にもぐり上空に飛んで、タケルがいる場所へと戻った。市民達はやって来た軍艦に走り寄っている。


「押して来た」


 フランキーとギャングは、目が飛び出さんほど目を見開いて俺を見ている。


「「「「「おっ、押して来たぁぁぁぁぁぁ?」」」」


「ああ」


 そしてタケルが言う。


「だけどアイツら銃を持ちだして、市民に向けて構えてるぜ」


 振り向けば米軍が銃を構え、船べりからこちらを見下ろしている。


 するとフランキーが怒った顔で言う。


「同じ国民に銃を向けるのか! 奴ら何を考えてるんだ」


「それもゾンビを防ぐ為だろう。だがちょっとまっていろ、軍艦の奴らを静かにさせればいいだけだ」


「静かにさせればいいだけ……って、銃を構えられてるんだぜ」


「問題ない。お前達はちょっと市民を避難させててくれ。タケル、よろしく頼む」


「そうしとくか」


 俺が身をたわめ一気に軍艦の上空に飛んだ。そのまま甲板に落下し、縮地で銃を構えている軍人達に接近する。


 この人らも、正義の為にやっているんだったな。


 俺は片っ端から、仕込み杖で殴り意識を刈り取っていく。すると次々に船の中から、銃を構えた軍人が出て来た。瞬間的にそれらに接近し、更に意識を刈り取り続ける。それをしばらくやっていると、甲板は倒れた軍人だらけになってしまった。


 俺が縁から顔をのぞかせると、タケルが俺に言った。


「ヒカル! ハシゴ降ろしてくれ!」


「わかった」


 周りを見るとそれらしいものがあったので、降ろそうと思ったが機械で操るようだった。仕方がないので、力で捻じ曲げてその階段を外に出してやる。


「どうだ?」


「あがれそうだ! 皆! 登れ!」


 すると市民達がぞろぞろと階段を登って来る。俺は次々に中から出て来る軍人の意識をかりまくり、市民達が甲板に寝ている軍人を変な顔で見ていた。


 そして、ようやくフランキー達ギャングが乗り込んで来た。タケルも一緒に来てフランキーに言う。


「あー、軍人達の銃を奪ってくれ! 変に死人とかを出したくない」


「わかったぜ。おい! お前ら銃を奪え」


「「「「「「「「「へい!」」」」」」」」」」


 するとギャングだけじゃなく、一般市民も協力して倒れた軍人から銃を奪い取った。中には目を覚ました軍人も居たが、銃を突き付けられて手を挙げている。そいつも銃を奪われ、数百人の市民達は船を占拠する事に成功した。


 ドアの中から銃を構えている奴がいたので、俺が直ぐに制圧する。ドアのところで振り向いて、タケルに言った。


「まだ中に二百人以上乗っているようだ。ちょっと静かにさせて来るから、むやみに中に入らないように市民に言ってくれ」


「あいよ」


 タケルがフランキーに言う。


「聞いた通りだ。ちょっと軍人を大人しくさせてくるってよ」


「海兵隊だぞ? こりゃどうなってんだ?」


「アメリカの海兵隊全員集めても、ヒカルにゃ絶対敵わねえよ。今は市民達の生き残りが最優先だ」


「は、はは…あんたら、何処の特殊部隊なんだい?」


「おれたちゃ、世界を守り隊だよ」


「わけわからねえ」


 俺は軍艦の中に潜り、次々に武装している軍人達を無力化していく。だがどうやら艦橋のドアが締められ、進入されないようにしているらしい。俺はその取っ手に手をかけて、鉄の扉を曲げて中に入る。


 パンパンパン!


 中から撃って来たが、もちろん金剛と結界で何もならない。


「貴様は何者だ! 何処から来た!」


「あー、市民を助けてくれ。ゾンビになっている人はいない」


「市民を?」


「そうだ。既に甲板にはアメリカ市民が乗り込んでいる。彼らを安全な場所へ連れて行け」


「だめだ。ゾンビはここで食い止めねばならん!」


「繰り返して言うが、ゾンビになっている奴は居ない」


「信じられるか! 乗ってしまったのなら仕方がない、俺達もここで隔離されるしかない」


「それは上からの指示か」


「テロリストには関係ない」


「なんだそれは?」


 話をしていても埒が明かないようだった。俺は艦橋にいる人間を一瞬で制圧し、市民とギャングたちに船の中へ入るように言うのだった。

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