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終末ゾンビと最強勇者の青春  作者: 緑豆空
第五章 救世主編

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第303話 海上の戦いを考察

 俺達が乗る上陸用舟艇が沖に向かって行くと、何隻かの軍艦が見えてきた。それを見てクキが笑う。


「ほぼ確定だ」


「なにがだ?」


「国だよ。強襲揚陸艦の周りにイージス艦がいる。あれを保有する国は少なく、少なくともC国には無い」


「そう言う事か」


「しかし軍艦旗も国旗も揚げてない。明らかに国連海洋法に違反しているな。国籍がバレたくないんだろう、恐らくは単独で来ていると見た」


 クキが話をしているところで無線機がなる。


 話す言葉は日本語ではなく、それを聞いたクキが言う。


「なんで戻ってきた? だそうだ」


「捕虜を連れてきたとでも言え」


「了解」


 クキがその国の言葉で捕虜を連れてきた事を伝える。


「連れて来いってよ」


「至近距離に寄れ。まとめてヤル」


「了解」


 クキが船を回し、三隻いる一番南側の船舶に近づいて行った。


「あいつらはミサイルを持っているのか?」


「ああ。素晴らしい高性能の攻撃システムを搭載しているよ、アメリカ製のな」


「日本の生存者に撃ち込まれる前に片付ける」


「どうする?」


「クキは船を近づければいい、あとは巻き添えを食わないように離れろ」


「了解」


 船がイージス艦に近づき、俺はすぐ数十メートル飛び上がって甲板に飛び移った。兵士達が突然飛び上がってきた人間に驚いてポカンとしている。騒がれる前に殺す。


「冥王斬」


 その船の甲板にいる人間ごと、艦橋も斬った。砲座も全て斬れて静かになる。更に俺は縦に剣を振るった。


「大龍深淵斬」


 船の胴体を真っ二つに斬り、俺は船首に向かって走る。船が割れて上を向いて来たので、そのまま船首からロケットの様に飛び出した。前方にいる強襲揚陸艦に飛び乗ると周りの奴らが、咄嗟に銃を撃ってきた。だが金剛と結界を張っているので問題ない。


「冥王斬!」


 先ほどと同じように人間ごと、艦橋も切り落とす。


「大龍深淵斬」


 船が真っ二つに切れた。更に最後のイージス艦に飛び移る。その船は他の二隻の艦艇の異常を感じ取ったのか、その場を離脱しようとしたところだった。俺は再び同じようにして、艦艇を切り裂いた。


 俺が海を見ると、さっきまでは反対側にいたクキが、俺の近くまで船を回して来ていたのだった。


「さすがは戦いのプロだな。俺の動きを予測していやがる」


 甲板を走り、俺はクキの船に飛び移る。


「義経の八艘飛びも真っ青だな。さしずめ八百層飛びってとこだぞ」


「どうなるだろう?」


「見ろ。いい感じに脱出艇で逃げようとしている奴らがいる」


「情報を取るために捕虜はもっと必要だろうか?」


「いいや。今の自衛隊の人数じゃ五人でもいっぱいいっぱいだよ」


「ならこれ以上要らんか?」


「だな。また来た時に拿捕すればいい」


「わかった」


 おれは上陸用舟艇の船首に立ち、逃げようと小さい船に乗り込んでいる奴らを見た。


「閃光孔燐突」


 パシュッ! と飛んだ尖った剣撃は乗っている小型船を貫く。船は粉々に砕け、兵士達は海に投げ出された。俺は次々に脱出艇に向かって閃光孔燐突を繰り出して、そのことごとくを沈めた。閃光孔燐突は数キロ先の獲物も貫く剣撃だ。逃れられるものはいなかった。


「近くに寄ってくれ。泳いでいる奴らがいる」


「了解」


 俺達の船が近づくと、溺れている奴らは何が起きているのか分からずに助けを求めてきた。


「助けてくれだとよ。いきなり船が沈んで何が何だかわからねえって言ってる」


「馬鹿な奴らだ」


 俺は船首に立って、泳いでいる奴らの方向に向かって剣撃を出す。


「大水龍閃!」


 すると泳いでいる奴らの海に、水流が巻き起こり水中に引きずり込まれていった。


「クキ、あっちにもいる。しらみつぶしにするぞ」


「ははは…。あわよくば生きれた者が居たかもしれねえが、浮かばれないねえ」


「徹底する、必要はないか?」


「いや。敵は減らせるうちに減らせ。これが俺のモットーだ」


「よし!」


 俺達の船はその海域をしばらく回って、脱出した奴らを沈めて回るのだった。船は全て沈み一時間もすると海は静かになった。


「気配感知に一人もいなくなった」


「帰ろう。もしかするとまた敵が来るかもしれないが、しばらくは原因が分からないだろう。…いや、ずっと分からないと思うけどな」


「どうしてだ?」


「ミサイルを受けても沈むまでもっと時間がかかるよ。音もなく船がバラバラになって沈むなんてのは悪夢以外の何物でもない。ミサイルの飛翔も航空機の形跡もなく、船舶と戦った形跡もないなんてホラーだろ」


「そうか…。そして最初のターゲットにする国が決まった」


「そのようだな」


 会話している俺達の周りは、凪で波の無い海がキラキラ輝いていた。人の国の海を汚す者にはもったいない、美しい死に場所だと思う。クキが陸に向かって船を走らせている間、俺はもっと効率の良い海上の戦闘方法を考えていた。


 船で近づくのは危険性が伴う、今回は上手くいったが次回は上手くいくとは限らない。陸上であれば難なく処理できることも、海上となると制約がかかり倒すのに時間がかかってしまう。三隻だったからこの程度で済んだが、二十隻も三十隻も来た場合は奥義を使う事も考えねばならないだろう。


 だが今回海上で戦って思う。陸上ならばただならぬ被害を起こす奥義も、海上ならばそこまで甚大な被害は出ないかもしれない。現在はレベル百周辺の剣技で戦っているが、もっと上のレベルの剣技を使う事も検討していかねばならなそうだ。大陸や日本の国土までの距離も計算しながら、最適な奥義を使う必要があるだろう。そう思うのだった。

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