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終末ゾンビと最強勇者の青春  作者: 緑豆空
第五章 救世主編

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第294話 蘇る日本と勇者のやりたい事リスト

 第一空挺団と自衛隊員の参加によって、日本の生存者救出が一気に拡大した。それによって俺達の生存者救出及びセーフティーゾーンの確保は、太平洋沿岸のみに専念出来るようになる。さらに日本各地から薬の素材に使える物資が回収され、タカシマ達の研究が飛躍的に向上した。


「自衛隊を壊滅しきれなかった事は、ファーマ―社の誤算だろう」


 俺が言うと、皆が頷いた。そして操縦席のクキが言う。


「第一空挺団ってのは、自衛隊の最高峰の部隊だからな。航空機と兵器、そしてゾンビ破壊薬とゾンビ因子除去薬さえあれば、俺達より効率よくやるだろうさ。あれはそういう組織だ」


「確かにそのようだ」


「だけど。うちらの部隊も負けちゃいねえと思うがね。各人が超人的な能力を持ったスペシャリストだ。素人だとは到底思えないし、傭兵部隊をはるかに凌駕しているよ」


 それを聞いたミナミが言う。


「そうなのよね。生存者の様子を見てても、進化は私達ほどじゃないのよね」


「確かに。南の言うとおりよね。私もかなり気配を感知できるようになっちゃったし」


「わたしも。身体能力がどんどん上昇しちゃって、あっという間にゾンビを討伐できるようになったわ」


 そこで俺が言う。


「レベルアップだよ。この世界にそれを測定する機材は無いが、度重なる過酷な戦闘で全員がレベルアップしてるんだ」


「なるほど」


「もう一つは、レベルの高い者のそばで戦えば、そのレベルにつられて上がるんだよ。より上位の冒険者パーティーに組み込まれた、新人冒険者のようにな」


「ヒカルの言ってる事、俺は分かるぜ。なんつーか、一緒に戦うと自分が伸びるのが分かるようになってきた」


「タケルの言うとおりなんだ。それが感覚的に分かって来ると、更にレベルアップは進む。特に試験体やファーマ―社スパイの出現が大きく影響している」


「確かに。ファーマ―社の研究所をやったあたりから、だいぶ変わってきたよな」


「そういうことだ」


 そう。俺達は太平洋沿岸を重点的に解放していったのだが、あちこちでファーマ―社のスパイに遭遇したのだ。そいつらを討伐している間に、仲間達のレベルが急加速で上がってきた。俺達の解放作戦は格段にその速度を上げ、北海道の函館と札幌を解放、西は名古屋、大阪、神戸、岡山、広島まで進んでいる。恐らく日本全土を開放するのは時間の問題だった。


 ヤマザキが言う。


「残りは北海道の中央から北部と東部、四国と九州と沖縄を残すのみとなった。まずは北海道を制圧するという事でいいんだな?」


 それにクキが答える。


「冬になれば北海道はかなり厳しい。雪が降る前に終わらせた方が良いだろう」


「なら急ごう」


 俺達はヘリコプターの中で話をしていた。そしてクキが告げる。


「もうすぐ旭川が見えて来る。旭川駐屯地に降りるぞ」


「了解」


 北海道はかなり土地が広く生存者もまばらだった。だが俺達は継続して生存者の救出を進めて来たのだ。今まで通り、まずは自衛隊の駐屯地を制圧し、自衛隊の為の武器や航空機を確保する。ゾンビを全て殲滅させ、敷地の入り口を全て封鎖するのだ。すぐにその周辺地域にゾンビ破壊薬を散布して壊滅させ、それが終われば地域の太陽光発電を稼働し、携帯の局舎にゾンビ停止プログラムをインストールする。


 一連の作業が効率化され、今では一日で全ての作業を終えられるようになった。


 そこでタケルが言う。


「ヒカル! 北海道でまた牛を捕まえていくんだろ?」


「もちろんだタケル」


 俺達は武器の回収やゾンビの除去だけをやっているわけではなく、今は生存者達の為に食肉を確保するようになっている。また北海道のあちこちの畑では、ジャガイモや玉ねぎが自生しており、それらを大量に回収してセーフティーゾーンに配り歩いているのだ。


「みんな喜ぶだろうな」


 タケルの言葉にリコが笑って言った。


「最近はレトルトじゃないカレーも食べれるようになったし、料理人が生存者にいたおかげで、お店のような料理も食べられるようになった。少しずつ人並みの暮らしが出来るようになって、生存者にも生きる活力が湧いて来たわ。まさかここまで来るとは思わなかった」


 俺がリコに言う。


「俺には目標があるんだ」


「なに?」


「動く遊園地に行って遊び、レース場でレースをして、ライブで歌を聞き、クルーザーで海を周り、いろんな国を旅行して周る事だ」


「えっ! そうなんだ!」


 それを聞いたミオが言う。


「凛子さん知らなかった? 昔みんなで決めたの。凛子さんのやりたいことがあったら言っておいた方が良いわ」


「私は…ボードがしたいわ。スノーボード、北海道に来たら余計にしたくなった」


「じゃそれも候補の一つね」


「それはどういうものだ?」


「雪の山で、板に乗って滑るのよ。ヒカルはやったことある?」


「もちろんない」


「じゃあ教えてあげる」


「楽しみだ」


 旭川にセーフティーゾーンを作った俺達は、更に東に向かって出発するのだった。

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