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女神様の愛し子じゃないから!  作者: 梨香
第四章 オークダンジョンを殲滅しよう!

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三人でマジックバッグを作りながら

『クソ聖王家から離れて、自由に生きる』を

『女神様の愛し子じゃないから!』に変えました。


知り合いに、この題だと読む気が無くなるんじゃない? と言われてから、ずっと気になっていて……


これからも、よろしくお願いします。

 次の日、ジャスが帰って来たので、マジックバッグを作りながら、パンサーの件を相談する。


 今回は、ヘビーモスの皮だから、中型のマジックバッグを作る。


「これは、ルシウスが持ったら良い」


 ジャスは、マジックバッグ小を持つ事にする。


 ジャスと私は縫いながら、そしてルシウスは魔石を粉にしながらの話し合いだ。


「エリクサー(劣)で、パンサーの腕は治るのか?」


「うん! ただ、ヘレナと組んでいるのに……」


「まぁ、ヘレナは自分でやっていけるだろう。自由都市群(パエストゥム)との関係もよくわからないからな」


 ジャスは、やはり金を持ち逃げ(誤解)したヘレナには厳しい。


「それと、『草原の風』と『クレージーホース』と協力したい」


 それも話し合わなくてはいけなかったのだ。


「『クレージーホース』は、オークダンジョンの外を警戒して貰おうと思っている。『草原の風』は、多分、『金の剣』にダンジョン内の探索を要請されると思うが……危険だな」


 オークダンジョンの最前線を戦う『金の剣』と同じ行動は、厳しい。


「シャニムも、使い潰されそうだと案じていた。撤退する時に、置き去りにされる危険もあるからな」

 

「金級のクランなのに?」と聞くと、二人が頷く。


「金級だろうと、自分のクランメンバーを最優先に考えるのが冒険者だ。そして、メンバーより自分が一番優先だぞ!」


 ルシウスは、私が甘いのを知っているから、厳しく言い聞かせるのかも。


「では、パンサーは? 借金奴隷にされて、腹を立てない?」


「それは、危機に落ちたら、全員に言えることさ! そうならない様に、考えながら行動するしかない」


「そうだぞ! アレクも危険だと思ったら、先ずは自分が生き残る事を優先しろ!」


 クッションの上で寝ていた 白猫(レオ)まで起きて怒る。


「髪の毛が伸びようと、強い魔法を使うんだな! 第一、髪を伸ばしたままで良いのだ! 女神様(クレマンティア)の姿に似ているのに、なぜ隠すのだ?」


 余計なお世話だよ! この姿が女神様(クレマンティア)に似ているのは、サーシャが愛し子だったから。でも、私は愛し子じゃないからね!


「で、『クレージーホース』には、アレクの事を話すのか?」


 ジャスは、ヘレナには話さないと決めているみたい。まだ、自由都市群(パエストゥム)との関係が切れているか、不安だから。


「そうしないと、協力し難いだろう!」


 白猫(レオ)が答える! 何故だ?

 

「そうだよなぁ……『草原の風』にも話そうと思う。契約魔法を使うけど、いずれは広まるかもな!」


「えっ、マジックバッグや魔導具や神聖魔法は良いけど……女神様(クレマンティア)の愛し子は、内緒にして欲しい!」


「つまり、アイテムボックスは秘密かぁ……マジックバッグがあるから、何とかなるのか? いや、馬車とか無理だろう?」


 ルシウスが腕を組んで考えている。


「機械兵とかは、召喚で誤魔化せるか……だが、いずれはバレるぞ」


 ジャスも難しい顔だ。


女神様(クレマンティア)から、オークダンジョンの殲滅を命じられているのに、全力で当たらないと無理だろう!」


 白猫(レオ)に叱られたけど、嫌だ!


「俺は女神様(クレマンティア)の愛し子じゃない!」


 サーシャは、愛し子だったけど、違うんだよ! そんなに清らかな心持ちじゃない。


「フン! そんな甘い考えで、オークダンジョンの殲滅なぞできないぞ! 役に立つ物は全て利用する。そのくらい覚悟を決めろ!」


「でも、女神様(クレマンティア)の愛し子だなんて、教会がほっておかないだろう!」


「フン、クソ教皇国など、ぶっ潰せば良いのだ。女神様(クレマンティア)もそれをお望みだろう!」


 ルシウスとジャスが目を剥いて驚いている。


女神様(クレマンティア)が!」


「まぁ、教会は腐っているが……」


「そんなのは、女神様(クレマンティア)も命じていないよ。オークダンジョンの殲滅だけだからさ!」


 そう、そのオークダンジョンの殲滅の為には、パンサーを借金奴隷にして、協力させないといけない。


 そして、『草原の風』『クレージーホース』との協力も必要だ。


「『クレージーホース』は、食物ダンジョンに潜っているのか?」


 ジャスが色街でルミエラちゃんとデートしている間に、『クレージーホース』は、十階まで駆け降りた。


「ああ、アレク? 本当に協力してやるのか?」


 ルシウスは、気がしれないって感じだ。


「ああ、十階から十五階まで、付き合うよ。私は機械馬に乗って、一緒に爆走するつもりだ」


 ジャスは、少し迷ってから「俺も行く!」と言い出した。

 クレアに弱いから避けているのに、やはり姉を助けたいみたいだ。


「十五階からなら、俺も参加だ! ついでに『草原の風』も連れていけ」


『草原の風』と『クレージーホース』にマジックバッグ小(劣)を一つずつ渡すことも決めた。


 後は、オークションでサンドワームの皮を落札して、マジックバッグをどんどん作る! と決めたんだ。


 先ずは、パンサーにエリクサー(劣)を使うか? 借金奴隷になるか? を尋ねる事にした。


 さて、断るのか? 断らないのか? 自由都市群(パエストゥム)との契約はどうなっているのか? そこら辺は、ルシウスに任せよう。



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― 新着の感想 ―
前のタイトルも好きでしたが、新タイトルも良い感じですね! 引き続き、更新を楽しみにしています。
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