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濁った瞳のリリアンヌ  作者: 天界
第一部 第1章 1年目 0歳
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4,生後4週間目



 魔力(仮)と呼んでいる力は制御するのに体力を消耗する。


 ゲームのように魔法を使うのに使用するような、魔力のような感じではない。

 なので魔力(仮)というのは間違った名称なのかもしれない。


 とりあえずの仮の名称だし。

 特に問題もないので変更するつもりも現状ではないので、どうということもないのだが……。


 正式名称は早く知りたいところだ。







  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







 転生して4週間が経過していた。


 毎日兄弟(仮)が遊びにくるし、2日に1度のペースだった母親(仮)も最近は3日に2度くらいのペースにあがっている。


 父親(仮)は相変わらずの状態だ。

 乳母(仮)は変わらず毎日お世話してくれる。




 最近の一番の変化としては、目とその周辺に魔力(仮)を集めて人を見ると、視力がかなり上がるということを発見したことだろうか。


 少しずつ上がっていた視力で、目に魔力(仮)を集めなくても、大分人間として判別できる程度まであがってきていたのだが、この制御を行うと細部まで判別できるようになった。



 わかってはいたことだが、自分の目はどうやら完全に見えないようだ。


 目を完全に開いているのに見えるのは魔力(仮)のみ。

 色は真っ暗闇の中に見える魔力(仮)が白。




 それ以外はない。




 魔力(仮)のあるものならば視力を上げることにより、細部まで把握できるようになったが、ないものはまったく見えない。



 かなりのハンデを背負って転生してしまったようだ。

 普通の転生物なら特別な力とかチート系の特殊能力とかチートな力とかチートな……。





 ハンデを背負って転生とか聞いたことないぞ?

 神様どんだけひどい人なんだよ。




 不幸中の幸いなのは魔力(仮)の制御によって、魔力(仮)をもつ物(者)ならば細部まで認識可能なことか。


 魔力(仮)のない物を認識する方法をなんとかしなければならないが、視覚に難がある人は他の部分が発達すると聞いたことがある。


 聴力とか嗅覚とか第六感とか?



 まだ生後4週だ、焦る必要はないかもしれない。

 それでもやはり目が見えないというハンデはかなりの不安を伴うものだ。

 そんな不安を感じないように……感じたくないから魔力(仮)の制御に没頭するようになった。


 前とあまり変わらないだろうと思うだろうが、実際は違う。

 兄弟(仮)や母親(仮)達に構われている時も、意識の半分以上を魔力(仮)の制御に費やしている。


 そのおかげかマルチタスク能力が飛躍的に上がっている気がする。

 生前は複数の仕事を同時にこなすのなんて、2つくらいまでが限界だったのだが、現状では制御をしながら兄弟(仮)達の相手をしながら、手足を思い通りに動かす訓練もしている。


 それほど難度の高い処理ではないとは思うが、3つの別の行動を同時にこなしているのだからマルチタスク能力で合っているはず。


 まぁ比重的には7:1:2くらいだが。







  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







 肝心の魔力(仮)の放出訓練だが、正直行き詰っている。




 まず第一に体の外に魔力(仮)を出す時の疲労度が半端ないこと。


 これはとにかく他の制御を回数こなして体力をつける他ない。


 第二にというかこれが一番の問題だが、放出した魔力(仮)を切り離せない。




 行き詰っているのはこれが原因。

 外に出した状態での制御は特に問題はない。


 一部分を限界まで細くするというのも試してみたけど、どんなに細くしても切れない。

 同時に濃度を限界まで薄くしてみても切れない。


 伸ばせるだけ伸ばして制御が不安定になると、必ず一番遠いところから消滅する。

 制御が不安定にならないところまで消滅が進むと、消滅が止まり制御ができる。


 何度も試した結果、この現象は確定という結論になったので消滅を利用した切り離しは無理だと判断した。


 魔力(仮)の制御自体、伸縮、太さの変更、濃度の変更、柔軟性の変更くらいしか思いつかずやっていない。


 柔軟性の変更は要するに魔力(仮)を好きな形に変化させることだ。

 もちろん柔軟性の変更なので堅さの変化もできるようになった。


 柔軟性の変更は他にも、部位を強化するためにその周辺を覆ったりするときにも効果を発揮する。


 覆うといっても体の内部の、外にでないぎりぎりのところに魔力(仮)を集めて形を作る感じだ。

 覆ったところの濃度を上げると強化が出来る。



 これにより目を強化することができるようになり、視力が向上したのだ。


 同じように耳にもやってみたんだが、どうにも変化がない。



 目が見えていたら普通の視力には関係がなかったりするのかもしれない、確かめようがないけど。


 魔力(仮)が見える目が強化されたんだから、魔力(仮)の音が聞こえるようになるのかもしれないが、正直そんなの一度も聞いたことないのでわからない。




 こんな感じで放出訓練は行き詰っている。


 いや正確に言えば行き詰ってはいるが、原因究明の為の努力を続けているといったところか。


 まず体力がついて疲労度の問題を克服できれば、実験の範囲も広がる。


 柔軟性の変更で強化を発見したように、他の訓練で何か解決のヒントになるようなものを発見できるかもしれない。

 なので一旦放出訓練は棚上げすることにした。



 現状は体力をつける。

 他の訓練を発展飛躍させる。



 もう一つ追加するなら、ヒアリングが多少できるようになったことだろうか。

 言葉はぶっちゃけ1歳程度になるまで話せるようになっても、話してはいけない気がする。


 生前、兄貴の娘が1歳半くらいで喋り始めて、家族総出でおおはしゃぎしてお祭りになったのを覚えている。

 まぁ当然単語を数個いえる程度だったが、それでも単語が増えて短文になった瞬間にもお祭りになった。

 当然長文が言えるようになったときには、お祭りが家族内だけでなく隣近所も巻き込んでのものになった。



 なので最低でも1歳を超えるまでは、話せるようになっても話すべきではないと思っている。





 ……ヒアリングもままならない現状で、取らぬ狸のなんとかだとは十分思うけどね。





2/12 微修正&訂正

2/16 矛盾点修正

3/9 句点、文頭スペース、三点リーダ修正

3/10 禁則処理修正


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