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濁った瞳のリリアンヌ  作者: 天界
第一部 第3章 2年目 中編 1歳
38/250

36,地獄のちさらなる地獄






 翌日も嬉々とした女性陣――エナとエリー、昨日と同じメイドさん達による着せ替えは朝から続いている。


 一体何着あるんだろうか……この服達は。

 大部分はドレスタイプの服だが、ほんの少しだけレディーススーツのような物も混じっていたりする。


 男装の令嬢ってやつをイメージして作っているのだろうか……こちとら幼児なんですが。

 スーツタイプの服もなんていうか……リクルートスーツのような簡素な物はないが、装飾の少ないすっきりしている物から、装飾過多の軍服を通り越した幹部が着そうな物まで混じっていたりしていた。


 ぼやけてしか見えることのなかった服の形状がなぜわかるのか。

 それは比較的簡単だ。

 以前は自身が着ている場合も、服はぼやけているが視認することができた。

 ここから直に触れば、ある程度はイメージで補いながら把握できた。


 しかし、訓練を重ねた魔力を用いればイメージによる補足は " 色 " だけに抑えることができるようになったのだ。

 圧縮強化した視力で服を集中的に見てみると、かなり精度が上がり細かく判別できるようになったので、形状までわかるようになったのだ。

 集中しないと体の内に流れる魔力の方が見えてしまうので、ちょっとコツが必要だったがすぐものにすることができた。



 なんというかピントを合わせるという言い方がしっくりくる感じだろうか。



 ただ、圧縮強化した視力でも、他の人が着ている服の細部の判別は難しい……ができないわけではない。

 ピントがなかなか合わず、合っても維持が難しくてほんの一瞬でまたぼやけてしまう。


 しかしやはり圧縮強化した視力でも、魔力がないモノは見えないようで " 服やアクセサリー " 等の " 体に身に着けている " 状態でなら見えるという不思議な境界線は存在し続けている。


 ハンガー役をしているメイドさん達が持っただけでは、この境界線には当てはまらない様で着ていないと見えないのが残念だ。

 ちなみにハンガー役のメイドさん達の格好はというと、ロングスカートの古風な装飾のほとんどない実用性の高いエプロンドレスに、頭にはちょこんと小さめのホワイトブリムで室内帽やヘッドドレスではない。

 所謂ヴィクトリアンメイドといった感じで、萌えをメインに据えた近年のメイドさんとはまったく違っていた。

 残念ながら素敵装備(うさぎ耳)のお方はロングスカートで隠れていて尻尾は見えなかった。


 長い尻尾を持ってる素敵なお方達のスカートはどうなっているんだろうか……。

 ちょっとしたことで尻尾が反応するなら外に出してないとスカートが捲れちゃって大変なことだろう……実に楽しみだっ!



 ソレはそれとして身に着けているという境界も、身に着けてからすぐ見えるようになるというわけではなく、身に着けてから少しの時間がかかる。

 この時間の長さも個人差があり、自分だったら1秒かからない程度なのだが、テオやエリーやエナは30秒前後かかっている。

 他の人の着替えは見た事がないためわからない。

 ちなみに、見えるようになるまではどう見えているかというと……服の部分だけ真っ黒の背景と化すのだ。

 一種のホラーだな。



 もうすでに今日だけで30着以上は着替えているはずだ……。

 だが、未だにエナとエリーはきゃっきゃと姦しく服を選び続けている。


 これだけの量の……しかも自分の体にぴったりのサイズの服を、だ。

 明らかにまだまだ成長するはずの体にぴったり合うサイズの服達。



 採寸なんてされた覚えもないのだが……。



 ある程度の成長を見越して作り始めるとしても、仮縫いではサイズの微調整くらいしかできないのではないだろうか?

 裁縫の知識が乏しいのであまりよくわからないが、これだけの量のサイズぴったりな服を集めるのは大変だろう。



 大量生産品なのだろうか?



 生前なら幼児用のドレスでも、ある程度の大きさなら各種取り揃えている子供服専門店もあったが、この世界にそんな専門店があるのだろうか?

 レンタルという選択肢もあるのだが、ここは異世界。

 正装のドレスなどのレンタルという概念があるのだろうか?

 しかも、今回は幼児用だ。


 その上この家はお金持ち……まさかとは思うが全部今現在の自分の成長に合わせて作られた物なのだろうか……。



 家族の自分への溺愛っぷりを思うと、十分ありえそうなのが怖い……。



 生前の趣味と遊びに給料を費やし、貯金何それの生活ではまずありえないことだけに思考が及ばない。

 考えるのをやめて無心になりたいという衝動に駆られるが、無心になろうとすると相棒様のことをつい考えてしまう。

 そうなると当然気落ちするので、必然的にエナ達にまた心配を掛けてしまう。

 それだけは避けなくてはいけない。


 つまるところ、自分に残された選択肢は常に何かを思考しつつ、この着せ替え地獄をひたすらに耐えるということだけだった。



 ……誰か助けてくれー!



 結局のところ、お出迎えの正装選びは3日間にも及んだ……。

 恐るべきは、それを本当に嬉しそうに真剣に行い続けた2人+メイドさん3人だろう。


 とてもではないが真似できない……彼女達は本当に自分と同じ性別の人達なのだろうか。

 女性とはかくも恐ろしい性別だったとは……軽く女性不信になりそうだ、自分も女なのに。







  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







 お出迎え用の正装も選び終わり、後回しにしていたはずのエリー自身の服はすでに決まっていたりと驚きの耐えない3日間だった


 3日間かけて決められた正装はサマードレスタイプのオーガンジードレス。

 胸元で重なり合うオーガンジーの縁を、スパンコールのような物が綺麗にラインを作っている。

 左胸に付けられたワンポイントの薔薇とウエストを調節可能なふんわりリボン、ふわふわのオーガンジーと合わさって " 妖精のようだ " とお披露目した時にテオがぼんやりした顔で呟いていた。

 スカートも3枚仕立てで、裾部分にはボリュームを出すためなのか短めのチュールが縫い付けてあるようだ



 この3日間で慣れないスカートに多少慣れたのだが……やはりスースーして微妙だ。

 なんか心許ないのだ……。



 温度調整されている部屋ではまったく寒くないが、肩もだが背中も肩甲骨の少し上あたりから全開なのでちょっとどころじゃなく心許ない。

 色は相変わらず不明だが、エリーが



 「あぁ……リリーにはやっぱり白が似合うわぁ……」



 と、うっとりしていたので白なのだろう。

 ちなみにドレスの形状を選ぶのに2日と半分。

 残りの半日は色の選択だった。

 半日とはいえ、比較的短く済んだ方ではないだろうか……。

 考えたくないことに、色の数だけ同じ服が部屋にあったようだ。

 単色だけでも最低5色はあり、当然単色だけなんてのはありえず……もはや部屋にあった服の数は……恐ろしくて考えたくない。


 ちなみにこちらのドレスが決まった時には、すでに自分のドレスを決めていたエリーはというと。

 圧縮魔力での強化視力のピントを何度も合わせて確認したところ、自分とほぼ同じオーガンジードレスで、違いは色と胸元にあしらったワンポイントの薔薇の位置だけだった。

 色はエナが



 「互いを引き立てあう白と黒。素敵ねぇ~」



 と言っていたので黒なのだろう。


 二人は!とか思ったけど自重しておこう。

 装飾の少し少ない軍服のような正装をしたテオの立場がなくなってしまう。


 テオは軍服らしく、腰には細身の剣を佩いている。

 レイピアというよりは、鞘が少し太いのでサーベルくらいだろうか。


 軍人というよりは、鎧のない幼い騎士様って感じで格好よい……可哀想なので見習いはつけないであげたい。


 3人共頭部には装飾なしとなっている。

 お出迎え用なので当然といえば当然かもしれない。



 お出迎えなので、簡単な挨拶の仕方をエナとエリーで手取り足取り教えてくれる。

 右足を斜め後ろの内側にして、もう片方の膝を軽く曲げて背筋を伸ばして、両手でドレスの裾を摘んで軽くあげる――所謂カーテシーだ。



 だが思い出しておくれ、お二人さん……自分は1歳半の幼児ですよ?そんなの覚えられるわけないじゃないですか……常識的に考えて。

 いやもしかしたら、この世界の常識では1歳半の幼児でもこういった挨拶を覚えるのか?


 常識がわからないというのは、こういうときに恨めしい。

 だが、もし覚えられなくてもソレはそれで、自分を物覚えのよくない子だと思わせることができてちょうどいいのではないだろうか。



 とか思ったけど、1歳で100人規模のパーティでお礼を言えたりと色々やらかしている身だ。

 最早そんな低レベルの工作では意味をなさないかもしれない。


 あまり考えたくはないが、楽観視はいけない。



 まぁやるやらないは、祖父母が来るまでに決めればいいことか。

 ていうか、数日で来るとは言ったけど具体的にいつ到着するのかは言ってなかったよなぁ……。

 いつ来るんだろう?



 お三人さんに聞くわけにもいかないし、どうしたものやら。







  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







 翌日はお昼前になんだか慌しくドレスを着せられた。



 ドレスを選んだ部屋に連れて行かれて、今回はメイドさん達にも手伝ってもらいながらだった。

 あの地獄の3日間では、半径1m以内には絶対に入ってこなかったメイドさん達にまで着替えを手伝わせている。

 部屋にはエナとメイドさん3人と自分だけだ。

 4人とも結構焦っているのが伝わってくる。

 これは所謂緊急事態ってことだろうか。



 素敵装備《うさぎ耳》のあのお方がめっちゃ近くにいる……これは、行かねばならないのではないでしょうか!

 あ、でもよくわからないけど一応これって緊急事態だよね?

 そんな時に本能に任せた行動を取っていいものだろうか……。

 あぁでも自分今赤ん坊でした、はい、そうでした!

 これはやっちゃっていいよね!?

 やっちゃっていいんですよね!かーみさーまー!



 伝説のもふもふ神様にお伺いを立て終えて



  " おーけーいっちゃいなYO You!! "



 と、お返事を頂いたのでいざ逝かん!と思ったところで、いつの間に接近されたのか――というかいつの間にいたんだ――エリーががっちりと自分の手を握っていた。

 いつの間にか自分の着替えも終わっており、握られた手から順にギギギと音を立ててエリーを見上げて、もう一度ギギギと正面を見返した時にはすでに部屋の壁際なのか、素敵装備(うさぎ耳)のあのお方は目測5m以上離れて深々とお辞儀をしていた。



 「さぁリリー、お爺様とお婆様がもうすぐ到着されるわ。

 えっと……」



 エリーが何か言っている。

 深々とお辞儀をしている素敵装備(うさぎ耳)のあのお方まではとてもじゃないが、その手を振り払って捕獲されずに到達するのは不可能だ。



 どうしてこうなった!

 もふもふ神よ! 我が願いは届かなかったというのか!?



 心の中で血の涙を流していると、エリーが正面に回って自分を抱え挙げようと頑張っていた。

 彼女の中で手を引いて歩かせて、連れて行こうという選択肢はないようだ。


 脇の下あたりに手を添えて抱き上げようとしているけど、エリーの非力さとやり方が悪いのか無理やり抱き上げようとしているので痛かった。

 まぁ彼女なりに頑張っているのだろうけど、如何せん幼児といってもそこそこ成長し続けて、エリーでは抱っこは無理と判断されている。

 生前なら小学生に上がったばかりくらいの少女が、幼児を抱き上げようとしているのだ。

 無理な体勢になりがちになってしまうのは致し方ないのかもしれない。


 まぁソレはそれとして、目の前の手がすぐにでも届きそうな位置でゆらゆら揺れていた素敵装備(うさぎ耳)が、最早手の届かない遥か彼方に行ってしまったので、なんだかもう全てがどうでもよくなっていた。



 「ねーね、いたい」


 「ぇ……ご、ごめんなさい! リリー大丈夫? ごめんね?

 え、えっと……ど、どうしよう……」



 つい言ってしまった一言にエリーがきょとんとした顔で小さく声を発した後、慌てて謝ってきた。

 なんだかちょっと可哀相なくらいにおろおろしてしまっている。

 自分の正面――エリーにとっては後ろに控えているメイドさん達は動かない。

 主人からの命令があるまでは差し出口を挟むことはできない――動かないのではなく " 動けない " ということだろうか。



 表情はかなり心配そうにしているし、助けに入っても別にいいんじゃなかろうか。



 エリーがおろおろして挙動不審になっていると、しばらくして誰かがドアをノックする



 「着替えは終わったかしら?」



 透き通る美声――これは間違いなくエナの声だ。



 さっきまで自分の着替えを手伝っていたはずなのだが……一体いつの間に部屋を出たのだろうか?



 その声を聞いたエリーが、挙動不審な態度からやっと回復して明らかに安堵の表情になる。



 「エ、エナ! あ、あのね、リリーが!」



 今にも泣きそうな声を出すエリーに危機感を覚えたのか、エナが自分から見て左手の方向にあるはずのドアを破壊しそうな音を立ててその姿を現した。



 「どうしたの!? 何があったの!?

 リリー! 大丈夫!?」



 横目で見えたエナは凄まじい勢いで瞬時に距離を詰める。

 その速さは以前見たあの速度に近いものだったかもしれない。

 ものすごい剣幕で超接近してくるものだから、驚いて硬直してしまった。

 あまりの速さと剣幕に圧縮強化の視力のピントも合わせることができなかったが、薄っすらとドレス姿なのはわかった。

 あまりの速さにピントの位置がおかしくて、見えた足の先での魔力の動きが少しおかしかったようにも見えたが、一瞬すぎて見間違いだったかもしれない。



 「何があったの!? エリー!」


 「は、はい! ぁ、あのリリーをも、持ち上げようとしたら……そ、その……リリーが痛いって……」



 凄まじい鬼気迫る表情のエナに、完全にその勢いに飲まれてしまったエリーが今度は完全に半泣きで答える。

 涙は見えないのだが、横目で見た表情が完全に泣く一歩手前だったし、可哀想なくらいにどもってしまっている。

 鬼気迫るエナはというとそれを聞くと、すぐさま体中を触って異常がないか調べ始めていた。



 「リリー、痛いところはない?

 我慢しないでちゃんと言うのよ? ここは? ここは?」



 全身余すところないくらいに触られながら聞いてくる。

 その鬼気迫る表情と有無を言わせぬ迫力にはこくこくと頷くしかない。


 実際痛いところなんてないし、エリーが言ったことは事実だけどエナはちょっと落ち着いた方がいいと思うなぁ。

 心配してくれるのは嬉しいけど、これはさすがに過剰だと思うよ。



 「エリー何があったのかきちんと話しなさい」



 有無を言わさぬ迫力にエリーがすぐさま自分を抱き上げようとしたことを話しだす。

 それを真剣な表情で聞いていたエナの表情が、思案気な表情に変わり小さな溜め息を一つ吐く。



 「エリーもしかしてこうやって抱き上げようとしたのかしら?」



 エナの手がこちらの脇の下を掴むように添えられる。

 力が入っていないので当然痛くはない。


 こくんと頷くエリーに困ったような表情になるエナ。

 もうすでに鬼気迫るような雰囲気は霧散している。

 なんとかピントを合わせて確認したエナは、ドレスを着せている時には着ていなかったはずの、これが正装なのだろう――胸に薔薇をあしらったシンプルなホルターロングドレスを着ていた。

 大きく胸元が開いているが、下品にならないところはさすがエナといったところだろうか。

 背中の方は見えないが、ドレスの作りからして大きく開いてるのだろう。

 是非ともじっくり眺めたいところだ。

 早く後ろを振り向いて欲しい。



 「エリー、今日のリリーはドレスを着ているでしょ?

 このドレスは割と薄い生地で作られているから、いつもの厚い生地で作ってある服とは違って無理やり抱き上げようとすると、その分リリーにはちょっと痛いと思うの。

 だからどこか怪我してるとか、そういうのじゃないと思うわ」


 「そ、そうだったんだ……」



 困ったように微笑むエナに、安堵の表情を浮かべたエリーはもう大丈夫そうだ。

 目尻に溜まっていたのだろう――涙をハンカチだろう物で優しくエナが拭っている。


 雰囲気が和らいだからか、壁際に控えていたであろうメイドさん達がドアのある方に移動していた。

 一人が何かを――恐らくドアだと思われる物を支えながら、一人が何かをごそごそしている。



 まさか、蝶番がぶっ壊れたのか?

 さっきのあの衝撃音では仕方ないかもしれないな……。

 むしろよくドアごとぶっ壊れなかったものだ。



 メイドさん達を眺めていると、エリーを慰めていたエナに抱き上げられる。

 先ほどのエリーとは違って無理やり引っ張り上げるように抱き上げるのではなく、包み込むように軽やかに抱き上げてくれるので、痛みはまったく感じない。

 むしろ抜群の安定感と安心感だ。


 そんな様子を確かめて、エリーが抱き上げられたこちらを見つめてそっと両手で手を包み込んできた。



 「リリーごめんね……頑張ってもっと力をつけて今度は痛くないように抱っこするからね。

 ……だから嫌いになんてならないでね?」



 また泣きそうなエリーになんか努力するところが違うよお姉ちゃんと突っ込みを入れつつ、微笑んであげる。



 「……っ!!」



 それを見たエリーが一瞬硬直したあと、花が咲いたような笑顔になる。

 まさにパアアァァと効果音がしそうなほどの劇的な変化を起こしていた。

 背景にお花畑が見えそうなくらいに素敵な笑顔になったエリーは、さっきまで半泣きだった少女にはまったく見えない。


 一体何がどうなったのかさっぱりだったが、泣いているよりは笑顔の方が遥かに良いと思い直すことにした。



 エナはそんな自分達を微笑ましそうに見ていたが、少しするとエリーを促して歩き出した。



 「さぁ、もうすぐローランド様達がお着きになるわ。

 しっかりお出迎えしないとね?

 あ、でもあとでランドルフ様にちゃんと診てもらわないと」



 なんかさっき聞いたようなことを言っている気がするが、気のせいだろう。

 それと……別に怪我したわけでも病気したわけでもないんだから、いちいち医者のご老人呼ぶのやめようよ、エナさん……。



 それはそうと、やはり今日の慌しさはじいさんばあさんが到着したからだったのか。



 少し歩くとテオが合流し、またしばらく歩いていく。

 エリーのるんるんとスキップしそうなほどの上機嫌に不思議な顔をしていたが、特に理由を聞くということもなく進んでいく。



 この屋敷は本当に広い。

 一体どれだけ歩かないと――玄関かな?――お出迎えの場所に到着しないのだろうか。



 10分くらい歩いて到着したところは、かなり上の方に――部屋にあるような照明のような魔力の流れを持った細かい物がたくさん浮かんでいた。



 形状と場所から考えて巨大なシャンデリアだろうか?



 3階ぶち抜き分くらいの吹き抜けになっているのだろう高さに、かなり巨大なシャンデリアと思しき物がある。

 そして、視線を目の前に移すとそこには数多くのメイドさん執事さんがずらっと整列している。



 ここはエントランスホールなのだろうか?



 ずらっと並んだ使用人達の道の終わりに、左右にテオとエリー。

 自分を抱きかかえているエナは真ん中で準備万端といった感じだ。



 左右に立っている二人を見た後、エナを見上げた時だった。



 ドアが開く音がして正面を向くと、そこには深々と頭を垂れる使用人達の先に二人の人物がいた。




小学生低学年の子って無理やりにでも、赤ちゃん抱っこしますよね。


割と強引にやるので結構痛いそうです。

無理やり抱っこされるとわかりますよ。


テオの正装についての描写が少ないのは、テオの立ち位置的な問題です。

テオって結構不憫なキャラです。


ご意見ご感想お待ちしております。




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