外伝13,一緒にお風呂はいるぅ事件
本編に出てこない設定や情報が多々出てきます。
そういうの嫌な人はブラウザバックです。
書いててだんだん意味不明になり、前後不覚に陥ったのでその辺が許容できない人はブラウザバックです。
ちょっと艶かしく残酷で生々しい描写がありますが、前後不覚状態の作者のためそういtt(ry
今回の語り部たる一人称視点の謎のお方が最初緊張していたため少し堅いですが、中盤後半と慣れてきて饒舌になってきたので口調が砕けたり変な表現をし始めましたが仕様です。
オーベント王国における風呂というのは湯船に湯を張り、肩まで浸かるタイプの風呂が主流である。
王宮には1度に100人以上がゆったりと入れるほどの豪華でだだっ広い風呂があるが、一般的な風呂は1人入れればいい方だ。
普及率も一般水準で2日に1回は入るほどに普及しており、それ以上の水準になると毎日入るのが基本となる。
一般水準でも湯船には入らない日でも掛け湯などして汚れを洗い流すのが普通だ。
これほど風呂が普及しているのは温水を生み出す魔道具が比較的安価で安定して販売されているのが理由だ。
魔道具なので回数制限があるため消耗品とするには安価でなければいけない。
オーベント王国では勉学に力を入れている傍らで衛生管理にも力を入れている。
そのため清潔にする為に風呂が推奨され、温水の魔道具や風呂場の工事や修理などに補助金が出る。
かくして学術都市オーベントは別名風呂の街とも、たまに呼ばれたりしたりしなかったり。
そんな風呂の街オーベントで巨大な敷地面積を誇る大貴族クリストフ家にも当然風呂がある。
1番大きな風呂は王宮にある最大の風呂である庭園風呂よりも広かったりする。
だがそこは主に使用人用に解放されている。
クリストフ家の面々は毎日風呂には入っているがそこまで重要視はしていない。
いや、していなかった、が正しい。
そう、今は違うのだ。
「さぁ今日はばーばと一緒に入りましょうねぇ~」
「あーい」
「……お嬢様、お背中お流しします。ぐへへへ」
「にーにゃ……」
「ニージャ、心の声が一部垂れ流しですよ」
「……ハッ、大奥様、お嬢様。ぱない」
クリストフ家次女リリアンヌが大きくなり、ベビーバスから誰かと一緒にお風呂に入れるようになったのもつい最近。
とはいっても毎回誰かと一緒に入るというわけではない。
大きくなったといってもやはりまだリリアンヌには普通サイズの浴槽でも危険な代物なのだ。
なので3日に1度くらいのペースである。
その誰かと一緒にお風呂に入るのも両親や祖父母や乳母や兄姉が、我先にと一緒に入る権利を争った結果持ち回り制になったという逸話があったりなかったり。
みんなで仲良く入るという案は時間が合わない両親や祖父の為、タイミングが合った時だけというのが現状だ。
ただ基本的に兄姉は毎回一緒になるのであまり持ちまわり制の意味がなかったりするが。
当然まだ10歳の兄や8歳の姉だけでは危ないので両親祖父母の誰かかまたは複数人が付き添っている。というか時間が合えば持ち回り制関係なく一緒に入っているのが現状だ。
本当に意味があまりない持ち回り制なのだ。
今回は珍しく兄姉もおらず、祖母であるアンネーラとリリアンヌの専属メイドの1人であるニージャが一緒だ。
アンネーラは何もつけていない全裸であるが、ニージャはあくまで付き添いなので薄い衣のような湯着を纏っている。
ニージャの起伏の乏しいスタイルとは比べ物にならないアンネーラの着痩せするプロポーションは黄金比を地で行くほどだ。
そんな衣服の下に隠れる双丘に包まれているリリアンヌも当然一糸纏わぬ生まれたままの姿だが未だ幼児の域を出ない為それ相応の眩しいばかりのイカっ腹だ。その神々しさたるや隣のメロンがぷるんぷるんでぽにょんぽにょんなのに対してつるつるのぺったんぽにょりんである。
ちなみに現在の湯部屋はクリストフ家でも4番目に大きい浴槽のある部屋だ。
囲むように南方で育ちやすい植物が大量に植えてあり、まるでジャングルのように部屋を彩っている。
ここは通称植物湯と呼ばれるが特に植物から成分を抽出した湯を使っているわけではない。単純に植物だらけだから植物湯と呼ばれているだけだ。
「うっほーい! 今日も溢れるほどのせくしぃさやでぇ!」
「今日は植物湯か……。私は白湯の方がいいなぁ……」
「泡泡でもこもこのリリーも輝くばかりのせくしぃさやでぇ!」
「あの白いのが肌をつるつるにしてくれてる気がするんだよなぁ……。あぁ世界の隣の森にはなんであの湯がないんだろうなぁ……」
「濡れそぼった髪が肌に張り付いて目をごしごししてる姿なんてもう最高すぎてせくしぃなんて言葉じゃ言い表せないんやでぇ!」
「極楽極楽~」
「せくしぃすぎてもうだめだあああああぁぁぁっ!」
2人の妖精の片方が展開した隠蔽魔術によりいつものように片方の噴水のように吹き出る鼻血が隠される。
その鼻血はまさに噴水と例えるのが相応しい高さと量だ。
決して流してはいけない量の血だが、残念ながら妖精族にはそんな常識は通用しない。
延々と吹き出る血が物理法則に逆らい湯に触れることなく空中で集まり、噴水の元である妖精の片割れに戻っていく。
「ごぼごっぼあぶあべむりりぃぃぃぃ」
「いい湯だなぁ~……あはは~」
噴水のように出ていた大量の血が口に逆流していく光景は何かが狂っているが、それを行っている片方は我関せずと風呂を堪能している。
「しぬしぬ! 誰だよこんなに血ぃ出したやつ!」
「おまえだおまえ」
「ハッ!? まさか、リリーの麗しきせくしぃな肢体を嘗め回すように眺めるような愚か者な曲者がっ!?」
「おまえだおまえ」
「曲者じゃー! であえであえー!」
「おまえだおまえ」
始まったいつものコントは魔力で作られた3頭身の完全武装した騎士が馬に騎乗し、突撃用の特徴的なランスを持ち、そりの入った片刃の剣――SAMURAIソードを持った着物を着たこちらも3頭身で頭に曲者という文字が付いたSAMURAIが向き合うようにして始まる。
そんなコントを完全に無視して――元々見えないが――ぷるんぷるん、と歩く度に跳ねる様に躍動する夢と希望が詰まった2つのメロンを惜しみなく曝け出したアンネーラが浴槽にゆっくりと入っていく。
当然その腕にはリリアンヌがおり、ぽよんぽよんのぷるんぷるんにぽにょんぽにょんされながら張り付いている顔はすでに悟りの境地に達している。
染み皺1つない見事な体は人生の曲がり角はどこにいったのだろうと首を傾げてそのまま地面に接触するのではないかと思えるほどのものだ。というかすでに減り込んで戻ってこない。
染み皺1つないのは当然としてもリズヴァルト大陸最強の異名を持つにしてはその体には程よく引き締まった程度の筋肉しかついていない。
完璧な造形美ではあるが、肉感的であり女性らしい丸みをしっかりと強調している。
だがこの湯部屋ではリリアンヌのみ見ることができる魔力の流れには筋肉? 何それ美味しいのという主張がはっきりと見て取れる。
【相変わらずお婆様の魔力は綺麗です。どうしたらこんな魔力になるんでしょうねぇ】
「リリーの方が綺麗だよ! 美しいよ! 可愛いよ! 最高だよ! せくしぃだよ!」
「あ゛ぁ゛ー」
【すでに50近いかそれ以上のはずなのにどうして皺1つないのかなぁ……】
「リリーだってつるつるのすべすべだよ! 皺なんて1つもないよ!」
「あ゛ぁ゛ー」
【そりゃまだ2歳だしねぇ……。これで皺だらけだったら怖いよ~】
「おばあちゃんなリリー……。イケル! イケルよ! 私、リリーだったらどんな状態でもいけちゃうみたいだよ! すごいよ、リリー!」
「……また鼻血が出始めてるぞ」
「そんなのサニーがなんとかしてよ! 私はリリーの麗しき肢体をこの瞬間を! 切り取り! 保存し! 脳内に! アーカイブに! 全てに! あぁぁぁあん!」
またもや吹き出る噴水につばぜり合いをしていた3頭身が真っ赤に染まる。
足を滑らせたSAMURAIに騎士の馬の前足の一撃がクリーンヒットし真っ赤なのも相まってスイカのように破裂する。
魔力で描かれているのにいやに描写が生々しくグロテスクだ。
だがそんな細かい描写は誰もみていない。
描写している本人ですら見ていない。いつ見てもまったくどうやっているのか理解不能な芸だ。
【クティほどほどにねぇ~】
「あふあああふーん」
一糸纏わぬ生まれたままの姿の噴水妖精がのけぞりながら薄い胸の小さなぽっちを両手で隠すようにごろごろ空中を転げまわる。
空中なのに転げまわっているのは彼女が飛べるからだ。妖精族なので今更だが。
「……ふぅ……。そろそろその見苦しい血をなんとかしろ。ほれ流すぞ」
「あふふああふふわぎゃうああああああぁあぁぁぁ」
ずっと湯船に浸かっていた妖精の片割れが使用した水流の魔術により一瞬で渦に飲み込まれ洗われるもう片方の妖精。
またも今更だが、彼女達は風呂場なので当然一糸纏わぬ生まれたままの姿――全裸だ。
例え妖精族であっても発動具となる物を持たねば魔術を扱うことはできない。
だがそんな常識は洗われている元噴水により完膚なきまでに粉砕されているのはすでに妖精達の故郷である世界の隣の森では常識となっている。
常識を破壊し、常識を作り上げてしまう非常識な存在。
それこそがこの元噴水であり、幼女の――リリアンヌのつるつるぺったんなイカっ腹に……いやその全てに興奮する淑女である。
彼女の名はクレスティルト。
世界の隣の森の最強の魔術師だ。
特に事件らしい事件はなく、何事もない至って普通の入浴風景でした。
え? 普通じゃない?
そんなことは語り部さんに聞いてください。作者の関知する所ではありません。
次から第6章になります。
今回は神がなかなか降りて来なかったので外伝も3つで終わりです。
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