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150:下剋上




「暴れろアーちゃん、お前がゲームを終わらせちまえ」


 巨大女王蜘蛛『アトラク・ナクア』の暴虐は続いた。

 黒騎士たちを生み出し続け、『始まりの街』を埋め尽くしていく。

 さらには自身も八本の足で女神側プレイヤーを潰し回り、興奮の叫びを張り上げていた(お前性格やばいな)。


「今がチャンスだ、俺たちも続くぞ!」


『ウォオオオオオオオオーーーーーッ!』


 これを逃す俺たちではない。

 ここぞとばかりに猛攻を仕掛け、次々と敵を討ち倒していく。

 相手からしたら悪夢の時間だろう。激流のごとく押し寄せてくる使い魔たちに圧倒され、低レベルの者は瞬く間に死亡。またレベルの高い者も多勢に無勢だ。アーマーナイトを切り払っている内に疲弊し、魔王側のプレイヤーに隙を突かれて死んでいった。


「こっちにとってはボーナスタイムだ。俺も暴れさせてもらうぜぇ!」


 ギリギリの戦いも好きだが、一方的に嬲るのも大好きだ。 

 俺は爆殺武装を展開すると、容赦なく敵プレイヤーどもに射出した。

 着弾と同時に膨らむ肉体。体内で巻き起こる大爆発。血肉の花火が盛大に咲き、屍山血河を作り上げる。いこいの街が血濡れた廃墟に変貌していく。


「あははっ、楽しくなってきたなぁオイ!」


 思わず興奮で笑ってしまう。鍛え上げた力を存分に振るうのは最高に気持ちいいぜ。

 アーちゃんが消えるまで残り幾ばくか。この調子で虐殺しまくってやるぜ~ガハハッ!


 ――だがその時だ。「アンタ性格やばいわね」という失礼な一言と共に、ドゴォオオオオオーーーーンッという轟音が響いた。

 音のしたほうを見れば、アーちゃんの頭部がクレーターのごとく圧し潰されていた。

 さらに、


「隙ありですよ、ユーリさん」


「ッ!?」


 背中を誰かによって刺される。

 苦痛に呻いたのも数瞬。俺は瞬時に剣を握り、背後に向かって振りかぶった。

 しかし――その時にはもう誰もおらず。俺の斬撃は空を切り裂くだけとなる。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ・クリティカルヒット! 使い魔『アトラク・ナクア』が死亡しました。


 ・状態異常! スキル【魔王の肉体】【逆境の覇者】【悪の王者】が封印されました。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「……くそっ、やってくれるじゃねえか」


 目の前に表示される二つのメッセージ。

 それを尻目に、こちらに歩み寄る二人を睨んだ。

 ああ――声の時点でだいたい誰かはわかったさ。お前たちとはそこそこ付き合い長いからなぁ。


「今度はお前らが相手か。シル、コリン」


 名を告げる俺に、二人の少女が武器を構える。

 

「ええ、これからアンタを」

「ぶっ殺します」


 アリスに続く対戦相手。それは、これまで何度か共に戦ってきた、俺の戦友コンビだった……!


  


『面白い』『更新早くしろ』『止まるんじゃねぇぞ』『死んでもエタるな』『こんな展開が見たい!!!』『これなんやねん!』『矛盾してるぞ!』『こんなキャラ出せ!』『更新止めるな!』

と思って頂けた方は、感想欄に希望やら疑問やらを投げつけたり最後に『ブックマーク登録!!!!!!』をして、このページの下にある評価欄から『評価ポイント!!!!!!!!』を入れて頂けると、「出版社からの待遇」が上がります! 特に、まだ評価ポイントを入れていない方は、よろしくお願い致します!!!



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― 新着の感想 ―
[一言] ロリっ子パーティーだー
[良い点] 今回も面白かったです。 仲間の絆が活きるのが良いですね
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