127:悪夢の軍勢、暴走――!
ブレスキの二次創作を書いてくださっている方が何人かおりますので、ぜひ検索してみてくださいねー!
――強敵蔓延る高難易度ダンジョンの中を、とある冒険者パーティーが必死の形相で駆けていた。
彼らの実力はなかなかのものだ。ユーリやザンソードなどのトッププレイヤーたちには及ばないが、熟練者と呼ぶに相応しき力を持ち、“いつか自分たちもトップ勢の仲間入りを”と修練に励んでいた。
そんな者たちが今……全身から血を噴き出しながら、為す術もなく逃げ惑っていた。
「あっ、あんなのありかよッ! やってられるかチクショォーッ!」
ダンジョン内に響く悲鳴じみた悪態。
ハァハァと息を切らし、何度も蹴躓きそうになりながら、背後に迫る『純白の異常者たち』から逃げ続ける。
高レベルモンスターなどではなく、奇妙極まるプレイヤーたちからひたすらに。
「くそっ、くそっ! あいつらヤベーよッ! あんなのが集団で襲ってくんなよっ!」
喚き散らしながら逃走を続ける冒険者たち。
ああ、腰抜け呼ばわりされても構わない。だが『あの連中』とやり合うことは本当に切実に無理なんだと、泣きそうな表情で逃げ続けた。
逃げて……逃げて……逃げて逃げて逃げて、逃げて――……そして。
「ッ、行き止まりかよ、チクショォ……!」
無情にも目の前に現れた岩壁。
“不運”という名の死神が、逃走劇の終わりを告げた。
「追い詰めたぜ」「喧嘩しようぜ」「さぁやろうか」「かかってきな」
そして這い寄る絶望の魔の手。
どこまでも明るく笑いながら、白き軍勢が彼らに迫る。
「っ、さ……最初に襲いかかってきた時から、おかしいと思ってたんだっ! だってここは適正レベル50以上のダンジョンだぞ!? それなのに、お前らのその恰好は……っ!」
冒険者パーティーは震えながら、追手たちの酷くみすぼらしい装備を見る。
誰もが鎧など纏っていなかった。白く染め抜いた安物のローブを身に着けただけの、駆け出しプレイヤーのごとき風体だ。
さらに、彼や彼女らが手にしているのは、最弱武器と謳われる『初心者の弓』。
驚くべきことにその集団は、適正レベル50以上とされている高難易度ダンジョンの中を、全身初期装備で駆けていたのだ。
「あぁ、その恰好は……クソォ……!」
何も知らない者から見れば、縛りプレイか自殺志願者に見えるだろう。
しかし、冒険者パーティーは知っていた。熟練のプレイヤーたちだからこそ嫌というほど知っていた。そのスタイルが、意味するところを。
ゆえにこそ、一切の油断なく武器を構える――!
「こうなったらやるぞお前らぁッ! 食らえ、遠距離斬撃アーツ『大・飛燕斬』――ッ!」
「もう破れかぶれだぁ! 攻撃魔法アーツ『ファイヤーストリーム』――!」
「死にやがれぇ! 射撃アーツ『バニシングアロー』――!」
一斉に発動させた強力アーツの数々。
どれも高レベルのプレイヤーしか使えない必殺級の絶技だ。
それらは純白の軍団に見事に直撃。激しい爆発音と共に、連中の姿を爆炎の中に消し去ったのだが――しかし。
『『『『『――まだだッ――ッ!』』』』』
――逆転を告げる覇の一声が、悪夢のごとく響き渡る。
『『『『『――食いしばりスキル【執念】発動――ッ!』』』』』
そして始まる逆転劇。最弱の装備を纏った者たちが、煙の中から次々と飛び出してきた……!
初期装備の身に必殺アーツを受けておきながら、そのダメージをスキルで無効化。さらに彼らは同時に弓を構え、己が使い魔に吼え叫ぶ――!
『『『『『――いけッ、シャドウ・ウェポン――ッ!』』』』』
その瞬間、放たれた矢は魔弾となった。
闇色の光を纏いながら鏃が自動で獲物を捉え、冒険者パーティーに降り注ぐ――!
「ぐわぁあああああーーーッ!?」
「やっ、やっぱり間違いねえッ!」
「その戦法は、スタイルはッ、再現不能と言われたはずのッ……『魔王ユーリ』の――ッ!」
かくして勝負は決着した。
消えゆくプレイヤーたちを見ながら、純白の襲撃者たちは笑みを浮かべる。
ニィッと明るく野性的な、どこかで見たかのような笑みを――!
「悪いなお前ら、オレの勝ちだぜ……!」
……そんな地獄のごとき襲撃事件が、何十か所で同時に幕開けたのだった……!
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