最悪ノ日
Twitterにも載せましたが、今回をもちまして、毎週更新をストップさせていただきます。
理由としては公募の作品に力を入れたいと思いますので、気長に待っていただけると幸いです。
必ず完結までは更新しますので、また会う日まで!
第60話〜最悪ノ日
部屋に入ると寝具の上には布団に包まるエクシアの姿があった。
「むっ、こんな朝方に誰である?」
「リリィーです。気分は......優れるわけないですね」
「うーむ、わかっているならなぜここに来たのである! どうせ我は何もできぬ! 民一人として救えない、名ばかりの聖女である!」
そう言って不貞腐れるように布団を頭まで被ってしまう彼女。
そんな彼女にリリィーは一つある提案を試みた。
「もしその民を救えると言ったらどうしますか?」
「なに!? できるのであるか!」
「ええ、ですが成功するのは極わずかな可能性です。もしこの話に乗るというなら、着いてきてください」
もちろん藁にもすがる思いのエクシアにとっては、千載一遇のチャンスであった。
ーーーー
その頃、分隊長たちは再び集まり、最後の作戦会議をおこなっていた。
「よし、作戦自体は完璧に近いが......」
「まあ、生き残るのは余程の運がなければ不可能でしょうな」
「やはり、これは......あまりにも非道ではないだろうか。操られているとはいえ.......」
「メリーヌ様はこれをどうお考えでしょうか?」
分隊長たちの意見は五分五分で別れており、作戦は評価できるものだが、これを現実で行うとなれば、人の心痛むというものだった。
そんな中、最後まで何も言わなかったメリーヌがついに口を開いたのだった。
「はぁー、そろそろかな.....」
「ん? と、言いますと?」
「よく聞け君たち。本当にリリィーがこの作戦を作ったと思うかい? 」
「確かに、いつも誰にだって優しく接していた彼女が、急にこんな提案をするとは思えませんね」
「なら考えてみなよ。これはただの最悪の結果に過ぎない。例えば......なぜこの作戦は開始時刻がこんなにも遅いんだい?
普通なら朝早くからやった方が効率的だろう。なのに開始は今日のお昼すぎだ」
「はい? 確かにそうですが、それと何が関係あり......」
話し合いの途中で遮るように一人の伝令が飛び出し、報告をした。
「伝令いたします! 今朝より、エクシア様とリリィー分隊長が姿を消し! 痕跡より竜騎兵装を使用したと思われます!」
「なに!? どこへ向かったんだ!」
「おそらくですが......」
「どうした! 話せ!」
伝令役の兵士は息を飲むように彼女たちの行先を告げた。
「ほ、方向から予想するに......聖王国と見られます!」
そう告げられた瞬間、分隊長たちは一斉に驚いていた。
するとメリーヌは高らかに笑い、足をバタバタさせていた。
「メリーヌ様! これはどういう......」
「まあ、落ち着きなって! 僕も直接関わっているわけじゃないけど、予想だけど住民の説得かな」
「はい!? 民は皆洗脳されているのではないのですか?」
「いいや、おそらく洗脳はされているだろう。でも深くまで洗脳することは不可能だ。いいかい、洗脳魔法は強力な分扱いが難しい。例えば一人に洗脳をかけるのと、国全体に洗脳を行うのじゃ、効率も効果も薄くなるだろうね」
「はっ! もしやリリィー分隊長はそれに気づいて! ならば我々も.....」
「ダメだ! 僕たちは作戦の時刻まで待つ」
「何故です! これならば民を救い、悪に断罪を.....」
「これはあくまで時間稼ぎ。つまり、時刻までに洗脳が解けなければ作戦を実行する。これが彼女の狙いだよ。全く、無慈悲なのか優しいのかどっちなんだろうね!」
「つまり、最後の情けということですか?」
「そうそう、少なくともリリィーは主人を傷つけられて激怒してる。もちろん僕も腸が煮えくり返りそうだよ。僕の大切なヨグをあんなふうにしたんだ。滅んでしまえばいい。でも彼女は優しいね。だから僕は、僕たちは彼女の優しさになってはいけない。無慈悲で残酷で冷酷な王国の守護者として......」
その時のメリーヌの目を見た者は皆背筋を凍らしただろう。
「全てを破壊する」
まさに王女であり、王国の天に立つにふさわしい人物だった。
また彼女を怒らせれば国が滅ぶと同時に恐怖をその身に感じたと言う。
どうも皆さんこんにちはこんばんわ永久光です!
毎度のこと今週も更新の時がやってまいりました。
さてさてこんかいはどうだったでしょうか?
少しでも面白いと思っていただけたら幸いです!
最後に感想とブックマーク、そして評価(☆☆☆☆→★★★★)をしてくれると、大変喜びます!




