学園の闇③
第22話〜学園の闇③〜
学園の内側〜体育館〜
俺たちは校長先生の言っていた通り、三十分後に体育館へと集合していた。
体育館は校舎の裏側にあるため、外からは見えないようになっていた。
また、体育館内には様々な機械が置かれていた。
もちろん、ダンベルやランニングマシンといった見た事のあるものもあった。
すると、体育館内で一段高い場所に校長先生と秘書のセンさん、謎の男がその姿を見せた。
謎の男はスーツに身を包み、見た目は二十代前半くらいで若めのイメージが持てる。
すると、校長先生が声を出した。
「皆さん、時間になりましたので検査を始めます。ですが、全員いますかね? もし、いない人がいるなら教えてくださいね。それではアメノ先生よろしくお願いします」
アメノといわれた男は立っていた場所から一歩前へと出てきた。
そして、少し大きめな声でこう言った。
「はい、それでは今から魔力量を検査しますので名前が呼ばれた生徒は前に来てください。えーっと、一番...」
名前が呼ばれた生徒は前へと行き、謎の器械に手をあてる。
すると、機械には数字が表記され、それを先生が書き写していた。
最初に呼ばれた生徒は魔力量が40、次に呼ばれた生徒は38と次々に生徒たちの魔力量が発表されていった。
そして、呼ばれていくことついに王子の番へとなる。
「えーっと次は十六番......レイル殿下」
「やっと俺の番か......それじゃあ、愛しいセリス行ってくるよ」
「は、はいっ! 頑張ってくださいレイル様!」
そう言って、いちゃいちゃしている彼らだが、クラス内では微妙な空気が流れ始めた。
一方は王子一向でセリスを囲い、微笑ましく笑いあっている。
またもう一方がスイレン嬢とその取り巻きの生徒たちだった。
今にもキレそうなスイレン嬢を抑えながらも、セリスに向かって睨みをきかしていた。
しかし、当の本人は周りの視線など気にしておらずケロッとしている。
そして王子は魔力を測る装置の前へと立つと、その装置に触れた。
すると、装置には数字が映し出され王子の魔力量が皆の前にあらわとなった。
「レイル殿下の魔力量は120ですね! さすがは王家の血筋ですね。魔力量が凄まじい」
「まあ、初代に遠く及びはしないがな」
確かに王子の魔力量は他の生徒とは群を抜いて多かった。
その後に続いた王子一向も王子を超える結果は出せていなかった。
また、王子はスイレン嬢の魔力量を見て笑っていた。
「ふん、セリスより低い魔力量で俺の婚約者とは笑わせてくれるなスイレン」
「...クッ」
スイレン嬢も魔力量に関しては何も言えないようだった。
スイレン嬢は悔しいそうにしながらもセリスを睨みつけるが、何も言わなかった。
もし、なにか言ったとしても王子とその仲間がセリスを守るだろう。
彼女は怒りの気持ちをグッと抑え込み、もといた場所へと戻って行った。
「それでは最後にヨグ君の番だね!」
そう先生が言うと、生徒たちの視線がこちらへと向いた。
もちろん、王子とその取り巻きたちも同様にこちらを眺めていた。
俺はそんな視線を気にせず、前へと向かっていく。
すると、背後にいたスレイとウルトとが応援してくれていた。
「頑張れよヨグ!」
「僕の友よ、世界記録くらい軽く出してくれよ」
俺は彼らの応援を尻目に、装置の目の前へと立った。
「それじゃあ、その水晶に手をおいてください」
「はい...」
俺は恐る恐る手を水晶へと当てると、魔力がどんどん吸われていく。
すると、水晶は今までにない輝きを見せた。
「えっ? まって、これやばっ!!」
俺がそう言うと同時に、装置から放たれる輝きは一層その強さをました。
そして、俺の恐れていたことが現実に起きてしまった。
「先生逃げっ...」
俺がそう言った途端、目の前が煙のようなもので見えなくなる。
また、爆発するような音と共に振動と火柱が右半身を直撃した。
どうやら、輝きを放っていた装置は魔力量の測定の際に、魔力量の限界を超え爆発を起こしたのだった。
先生はその場から少し吹き飛ばされ、破片が散らっていく。
しかし、生徒たちの方に飛んでいった破片は透明な壁によって防がれた。
その頃、俺は煙にまみれてしまい視覚が奪われてしまっていた。
そして、むせかえりながら現れた俺に、周りの人たちは皆驚いていた。
「イテテ...はっ! ヨグ君大丈夫かい!?」
「ゲホッ、ゲホ...ええ、大丈夫です!」
煙が散っていき、辺りの視界が戻ってきた。
俺は装置の方に目をやると装置は粉々に粉砕し、水晶の破片が散らばっていた。
すると、先生が駆け寄ってきて、装置を見るとニヤリと笑ってこう言った。
「す、素晴らしい!!」
「えっ?」
「素晴らしいよヨグ君!! 君の噂は聞いていたが、まさかここまで異次元だとは思わなかったよ。 そうですよね校長先生!」
「ええ、まさか魔力量測定装置を破壊される日がくるとは思いもしませんでした」
「えっと、それって褒められてます俺?」
「褒めるも何も伝説ですよヨグ君。今までこの装置を破壊した人は初代勇者様だけと言われています。なのでヨグ君の魔力量は1000以上あるということの証明でもあります」
「1000以上...ですか...」
実はこの時、既に俺の魔力量は2000程あった。
もしこれを言えばどんなことになることやら。
俺は事実を隠しながらもその場をやり過ごしたのだった。
「ごめん二人とも大丈夫だった?」
「いや、やっぱりヨグってすげんだな」
「ほんとだよ。僕も冗談で世界記録とか言ったけどほんとに出てきちゃったよ」
「いや、でも魔力量が多いだけだからそこまでだと思うけど」
「何言っているんだよヨグ! 魔力量っていうのはこの学園では爵位についで重要なんだぞ」
「ふーん、そうなんだね。でも俺は魔力量より、人間性の方が大事だと思うけどね」
俺がそう言うと、王子とその取り巻きは面白くなさそうにしていた。
中でも王子は今まで魔力量では負けたことがなかったのだろう。
その表情には抑えてはいるものの悔しさが滲み出ていた。
そして、クラス全員の魔力量が確定し俺は堂々の一位を収められた。
その後の検査でも俺は結果を残すことができた。
まず身体検査には筋力検査と持久力検査がある。
筋力検査では吸収性の強いスライムを詰め込んだサンドバックを破壊し、持久力検査では審査員の先生からストップがかかるほど走り続けていた。
続いて、竜騎兵装をどこまで使いこなせるかと言う検査だった。
この検査ではほとんどの生徒が竜騎兵装を纏うことなく終わってしまう。
もちろん、Sクラスと言うこともあるのでクラスの半分程が纏うことができた。
しかし、纏えても次の行動ができたのは俺を含めて七人だけだった。
やはり育ちがいいのか、王子とその取り巻きというのは名前だけでないのだろう。
六人とも竜騎兵装を纏い、そして的に向かって攻撃ができる程であった。
しかし、俺にとっては纏うことは当たり前、そして的は全て破壊しきってやった。
気づけば先生たちの中に混じって学者のような人が俺のことを観察しに来ていた。
そして、全ての検査が終わる頃には昼過ぎになっていた。
どうも皆さんこんにちはこんばんわ永久光です!
毎度のこと今週も更新の時がやってまいりました。
さてさてこんかいはどうだったでしょうか?
少しでも面白いと思っていただけたら幸いです!
ここで少し余談ですが最近朝起きて二度寝してしまうので早起きしても結局お昼なんですよね( ; ᯅ ; `)
夏休みでダラダラしてしまいがちですが時間は有効に使いたいというのが本音。
これからもしっかりと執筆して書籍化目指して頑張りたいと思ってます!
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