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火蜥蜴と初めての学園

第17話〜火蜥蜴サラマンダーと初めての学園









この世界の空はどこまでも青い。


無限に広がる青空の中、俺《機体》は音速を超えて飛行する。

目に映る景色はいつまでも変わらないので、一瞬だが本当に進んでいるのかと不安になることもあった。

しかし空を舞う鉄の鳥は空気を断絶し、その圧をものともしなかった。

また空の景色とは真逆に地面の方は一瞬で過ぎ去っていった。

現在、古都を出てほぼ半日が過ぎようとしていた。


「そろそろお昼だな…。リリィーお腹空いてないか?」


そう言ったが、リリィーの反応はなかった。

一応、確認のためリリィーのいる内部を目元に表示する。

そして内部に目を通すと、リリィーは爆睡しており、俺の体を抱き枕にしていた。

あまりにも幸せそうだったので、もう少し寝かせておくことにした。


何せ、昨日は今日の準備のため色々と忙しかった。

例えば学園に必要な筆記具、また予備の服や一日分の食事と水分、その他もろもろがかなり多かった。

そのため夜まで準備がかかってしまい、彼女も良い睡眠が取れていないのだろう。

俺も大概眠かったがニーズヘッグとリンクしていると、そのような感覚も遮断されているため、心配なかった。


〜一時間後〜

昼食の準備のため、森の中にあった川沿いに着陸した。

森の中は異様なほど静かで、川の流る音がうるさく聞こえるほどだった。

そして今日の昼食は古都で入手したパンと鳥のようなモンスターの肉を揚げたもの、さらにはコンソメのような味付けのスープに野菜を入れた簡単なものだ。


「リリィーもうすぐご飯ができるぞ! 今、揚げ鳥をもう一回揚げるから手と顔をそこの川で洗ってきな」


そういうと今度はちゃんと返事を返してくれた。

彼女はまだまだ眠そうに目を擦りながら、大きなあくびと背伸びを同時に行っている。

そして立ち上がると、川の方へと歩いて行った。

数分経って、戻ってきた彼女は顔を洗いすっきりしていた。

しかし走って戻ってきたのか、その表情には焦りを感じられた。

その間に俺は昼食の準備を終わらせ、犬のように待っていた。


「はあ、はあ、お待たせしましたヨグ様! それよりも、お手伝いできずごめんなさい!」


「ああ、なんだそんなことか。別にリリィーが無理して手伝わなくても大丈夫だけどな」


「いけません、私は一応、奴隷の身分です。ヨグ様の身の回りの世話をすることが本来、私のすることですので…」


「リリィーと俺は便宜上、主従関係になっているだけで、俺にとってリリィーは家族みたいなものだよ」


「家族…ですか」


その時、彼女は嫌な記憶を思い出し、表情が暗くなった。

やはり家族での問題が今の彼女にも影響しているのだろう。

ふと俺も転生前の記憶が蘇ってきた。

何度も聞いた母親の悲鳴・・と父親の怒鳴り声、その会話からは家族の愛情など程遠いものだった。

そして俺は気がつくとぼーっとしていた。

いけない、いけないと何度も頭に言い聞かせ、忘れようとその記憶を閉じ込める。


「そうだ! ほら揚げたての揚げ鶏があるんだよ。さあ、食べようリリィー」


「そ、そうですね。せっかくですので冷めないうちにいただきましょう!」


そう言って食べ始めたが、その時は食べ物の味がわからなかった。

ただただゴムゴムとしたものを食べている気分だった。

それは味のないガムを永遠に食べているように。


ーーーーーーーーーーーーーーー

昼食も終わり、再び飛び立った俺達は目的地の王都に急いだ。

もちろん特別な理由はなかったが、早く着くぶんにはいいだろう。

それに王都はとても発展していると、エルラさんから聞いているため楽しみである。

なんでも魔法技術が発展しており、国全体を覆うほどの結界や魔法で動く車のようなものもあるという。

しかしエルラさんの率いる騎士団は鎧や剣を身につけ、馬を使っていた。

そのため、いまいちイメージが合わなかった。

近未来×中世では全く想像もつかない。

そして期待を胸に膨らませ、王都への到着を急いだ。


〜人類最大の国、王国センタク〜


日が暮れた頃、目的地上空へと着いた。

しかし今は雲より上にいるため、王都は見えていない。

ゆっくりと地面に向かっておりていくと、突如警告音が鳴り響いた。


「どどど、どうしたんだニーズヘッグ!?」


「マスター! こちらに向かってくる飛行物体が三つほどあります」


「飛行物体?」


「生命反応もあるため竜騎兵でしょうか?」


「竜騎兵か! そういえばニーズヘッグ以外を見るのは初めてだな」


そう言っていると視覚には三機の飛行物体がターゲット表示のように映し出された。

その見た目はドラゴンではなく、ワイバーンのような小型で色は三機ともバラバラだった。

またニーズヘッグよりもうんと遅く、そして低い場所を飛行していた。

また羽の部分には王都の証でもある、盾と剣の紋章が大きく飾られていた。


その様子を眺めていると三機がこちらを囲むように三角形を作り、俺達に武器を向けてきた。

もちろん先帝様が王都に連絡をしてあるとは言っていたが、こちらも竜騎兵のため警戒はしているのだろう。

すると三機の内、俺の目の前にいた一機が突如変形し、中にいたパイロットがこちらに顔を見せてきた。


「こちらは王国所属の竜騎兵団、第十六小隊だ。私はリーダーのマル・ペーケだ。古都からの連絡で編入生の竜騎兵を一機と、その従者一人を送ると言われていたが、間違いないか?」


そう言われ、俺は緊張しながらも返事をした。


「は、はい! 間違いなく俺達です」


「それでは名前を言ってくれ。連絡された者とあっているか確認する」


「男爵一位、ヨグ・ランスロットとその従者、リリィーです! 間違いないでしょうか?」


「よし! 確認できた。これからは私達も同行する。着いてきてくれ!」


そう言われついて行くと見えてきたのは王国を覆っている結界だった。

結界は二十メートルおきに貼られており、中は見えないよう認識阻害がされていた。

また、中へ入るには一部の穴の空いた場所を通るしかない。

しかも、穴があるのは東西南北に一つずつ、そして今俺たちが向かっている、王国の中心の真上のみだった。


そして中心に着くと、今度はゆっくりと降りていく。

すると見えてきたのは想像を遥かに超えた大都市だった。


「これが...王都!?」


話で聞いてイメージしていたものとは大分、違った。

まず中世のものは少なく、近未来感が全面に出ていた。

中心の大きな城を軸に展開しているのは、古都と変わらないが街そのものがまるで違った。

道は細かく整理され、その道にはタイヤのない車のようなものが走行している。

しかし中には馬車のようなものが走っているのを見ると、場違い感がすごかった。


そして一つわかったことがある。

それは貴族たちが今の今まで廃れず、社会を形成しているのには、自分たちの文化を大切に守っているからだ。

どんなに技術が発展しても古きを重んじ、それを使うことで、貴族としての誇り高さを忘れないということなんだろう。

そしてなんだかんだ思いつつも、地面へと到着した。


王都の内側〜竜の巣〜


着いた場所には沢山の竜兵装が管理されており、中には壊れたものを修理している様子が伺える。

俺はニーズヘッグから降りると、先程のマル・ペーケがそこにいた。


「ヨグ男爵そして、リリィー殿、先程はいきなり武器を向けて失礼。竜騎兵の編入生は初めてだったのでこちら側もかなり警戒していたのだ」


「やっぱり野良の竜騎兵は珍しいんですね...」


「ああそうだな、竜騎兵を持つ国は王国センタクと帝国エンペラーの二国だけだから、もし野良の竜騎兵がいれば大体は敵だ」


「帝国? そう言えば先帝様が言っていた国も帝国だったような...」


「む? 帝国は長きに渡って王国と戦った間柄だからな。特に先帝様の現役時代は、それは激しい戦いだったらしいが、現国王の時代には停戦状態が続いている。それもいつまで持つか分からないがな...。おっと、いけない! そろそろ学園に案内しないとな」


そう言って案内を再開してくれるのだった。









どうも皆さんこんにちはこんばんわ永久光です!

毎度のこと今週も更新の時がやってまいりました。

さてさて今回から始まった王都学園編はどうだったでしょうか?

まあ、まだ学園は出てきておりませんんがねm(*_ _)m


そして次に更新についてですが7月は定期試験ということもあり更新が遅くなってしまう可能性がありますのでご了承ください!

最後に簡単な挨拶になりますが感想と評価とブクマを忘れずにお願い致します!

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