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新しい人生のはじめ方~無特典で異世界転移させられました~  作者: HAL
第3部 幸せは自分次第

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魔術都市アレ・テタル 食い物の恨みは安くはない。



「台所に酒やら食料を置きっぱなしにするな、誰に食われても文句は言えねぇってあらかじめ言っておいただろうが」


 厨房のスープを盗まれたと訴えたコウメイに対し、ブレナンの対応は冷たいものだった。食い物の一つや二つ盗まれたくらいでギルドに怒鳴り込んでくるな、という事だろう。


「……わかった。盗まれるようなところに置きっぱなしにした俺たちが悪かったんだ」

「そういう事だ。食われたくないものは鍵のかかるところに隠して置けよ」


 ダメ元でギルドにクレームを入れたが、冒険者同士のケチな揉め事に仲裁に入るほどギルドは暇ではなかったらしい。


「鍵を壊されて食われたら、窃盗事件として訴えても文句は言わねぇんだな?」

「おう、その時はきっちり調べ上げて、犯人を腕輪つきにしてやるよ」


 コウメイは渋々と言った様子でギルドを後にした。


「魔猪骨スープを作る手間も労力も知らないからあんなことっ」

「コウメイさんじゃないけど、食べ物の恨みは怖いんだって思い知らせてやりたいな」


 濃厚魔猪骨スープのラーメンを楽しみにしていたコズエとヒロも同行していて、もっと粘らないでどうするんですかとコウメイに怒りの矛先向ける。


「まあギルドが仲裁に入るネタとしちゃ、セコイのは事実だけどな」


 ブレナンに背を向けた途端、先ほどまでの怒りっぷりはどこに消えたのかというほどすっきりとした顔つきになったコウメイが、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。


「あれ以上やるとただのクレーマーだからな。けど言質は取れたんだ、次はねぇよ?」

「コウメイさんが腹黒い」

「アキラさんみたいな事を言ってる」


 依頼掲示板の前でめぼしい情報を仕入れていたアキラとサツキに合流し、五人は二階の喫茶室に落ち着いた。朝食時にできなかったミーティングだ。


「魔物はゴブリンとオーク、あとは竜鳥の討伐あたりだな。魔猪の他に狂鳥の討伐依頼も出ていた」

「飛ぶ魔物は羽蜥蜴だけでいいよ。狂鳥ってのも大型の魔物か?」

「そっちは鳩より一回り大きいくらいの魔動物だ。鳴き声が悲鳴に似ていて、それが群れで一斉に鳴くらしい」


 アキラは掲示板から必要情報を書き出してきたメモに目を移した。


「狂鳥が危険なのは産卵の時期と、雛が孵る時、雛が巣立ちする時期の三回。一羽が鳴いてもそれほど影響はないらしいが、産卵時期に一斉に鳴かれると正気でいられなくなるんだそうだ」

「ニワトリが一斉に鳴くみたいな感じかな?」

「あまり聞かないほうがいいらしいぞ。気が触れそうになるくらい我慢ならない鳴き声らしい。だから狂鳥と名前がついたそうだ」

「うるさいだけなのか?」

「魔獣を狂わせるんだと。暴牛が群れで村を襲うときは、たいてい狂鳥の声を聞いて発狂したかららしい」


 既に春一番に産卵時の鳴き声が草原の暴牛を凶暴化させ、近隣の村が被害にあったのだという。


「そろそろ雛が孵る時期だから、その前に巣ごと駆除して欲しいという緊急依頼が出ていた」

「食えるんだよな?」

「狂鳥は丸ごと買取りで一羽百ダル、巣は一つ二百五十ダルだ」

「結構いい報酬なんですね」

「いや、そうでもない。狂鳥はシーズンを終えれば討伐報酬はゼロだ。肉くらいしか値がつかない。翼種狙いの冒険者は竜鳥の方を狙うだろうな、年間を通じて報酬は安定しているし、素材としての価値も高い」


 狂鳥を狙うのは攻撃手段を持っていて、堅実にこつこつ稼ぐ冒険者ぐらいだろう。


「じゃあ競争率も高くなさそうですね」

「久しぶりに唐揚げ作ってみてぇな」

「お弁当にもいいですよね、唐揚げ!」


 その日の狩りは狂鳥に決まった。


   +++


 都市の南の森は広く深い。

 狂鳥が営巣するのは比較的浅い森の、背の高い木の頂上付近だ。


「あれかなぁ?」


 見あげた高い木の上に不自然な膨らみの影がある。木々に邪魔され矢は使えないし、登ろうにも太い木の幹はツルツルと滑りがよく、足場にできそうな枝も手の届くところにはない。


「魔法職がいないと難しいというのは納得だな」

「風刃で巣のある枝を切落せるか?」

「大丈夫だ」

「巣はアキラさんに任せるとして、狂鳥の方はどうやってしとめますか?」

「巣を落とされた怒りでこっちに向かってきてくれたらいいんだけどな」


 狂鳥達は木々の上を飛び交っており巣以上に手が届かない。おびき寄せられて手の届く高さまで降りてきてくれれば、何とでもできるのだが。


「まあ試してみるか。コズエちゃんとサツキちゃんは落ちてくる巣の回収を頼むな。俺とヒロは狂鳥の反撃を警戒。アキ、頼むぜ」


 それぞれが頭上を見上げて身構えた。

 アキラが右手に風刃を貯え、巣の位置を見定めて、投げた。

 バキィ!

 周辺の枝葉を巻き込みながら、風刃は巣のある太い枝を切落す。

 ぐらりと揺れた巣が枝ごと地面に落ちた。警戒しつつ拾いに走った二人は、衝撃でつぶれた巣と割れた卵を見て顔を歪めた。


「……気持ち悪い、ね」

「仕方ないけど、あんまり見たくないです……」


 巣にあったのは三個の緑色の卵。あと数日で孵るほどに成長した雛が、割れた緑の殻の間からヒクヒクと動いているのが見える。

 ギルドに提出する狂鳥の巣は、卵がついていなければならない。二人はスライム布を広げ、巣と割れた卵を包んだ。


「親鳥は襲ってこなかったな」

「上の方で飛び回っているが、降りてくる様子はないな」

「唐揚げは諦めるしかないですね」


 親鳥達の攻撃を警戒していた三人は、肩の力を抜いて武器を納めた。


「落ちてきた巣って、かなりエグイ感じです」

「解体とはまた違う感じで、ちょっとキツかったです」


 コズエたちにスライム布の中を見せられて三人も「うわぁ」と呻いた。


「害鳥退治だから仕方ないとはいえ、気持ちのいいもんじゃねぇな」

「割り切るしかないだろ。さっとさと終わらせてしまおう」


 五人は狂鳥の巣を見つけては落とし続けた。休憩を挟んでその日に駆除した巣は二十六個。ずっしりと重いスライム布の包みをヒロが背負った。


「これ以上はもう持てませんよ」

「少し早いが終わりにするか」

「……しばらく卵料理は食べられそうにないです」


 精神的な疲労感を残したまま森の出口に向かった。頭上で羽音が聞こえたが、コウメイたちは余りそちらに注意を払っていなかった。


「うわっ!」

「痛っ」

「くそ、親鳥だ!」


 巣を落とされ、卵を奪われた親鳥達が森を出た途端に襲い掛かってきた。

 鳩よりも大きく、ニワトリより小柄な狂鳥は、飛びかかっては嘴を突き刺し、振り払われると爪で引っかく。一羽一羽の攻撃力は大きくないが、集団となると侮れない。


「きゃあっ」

「戻るぞっ」


 一旦森に戻った五人は、嘴で突かれた傷や引っかかれた傷に簡単な手当てをして、狂鳥らの様子をうかがった。森の上空で群れが羽ばたいている。


「まだいるな」

「出て行ったらまた一斉攻撃ですよね」

「矢で射るのは難しいか?」

「動きが早いから、狙ってもあたらないと思うわ」


 あの攻撃の中では自動弓を構えることすら難しいとサツキが首を振る。


「アキの魔法はどうだ?」

「群れ全体に大きめの風刃を放てば、半分くらいは削げると思う」


 ただしギルドに買取を認めさせるのは難しい死骸になる可能性が高い、とアキラが言うと、それでもいいから一発頼むとコウメイは予備の短剣を抜いた。それを見てヒロも接近戦用の短刀を手に身構える。


「俺たちが出たら、アキは魔法を頼む。半分でも倒してくれりゃ、後は俺とヒロでしとめる。コズエちゃんとサツキちゃんは出て来るなよ」


 アキラは狂鳥に襲われないギリギリの位置に立ち、魔力を固めていつでも放てるように構えるとコウメイに合図を送った。

 森を走り出たコウメイとヒロに向かって狂鳥たちが空から急降下してくる。アキラは狂鳥の群れへと大きめの風刃を放った。

 舞い散る羽と血。

 ぼとぼとと落ちてくる狂鳥の死体と、風刃の魔法を避けた狂鳥の鋭い嘴攻撃。

 動体視力と反射神経に頼った本能的な戦闘は、二十分ほどで終わった。


「キツイな」

「これだけ神経を研ぎ澄ませたのって、久しぶりでした」


 コウメイもヒロも狂鳥の血を浴び、それに羽が付着して奇妙な汚れ方をしていた。


「怪我してませんか?」

「服は仕方ないけど、手とか顔は洗ったほうがいいよ」


 コウメイは自分で水を出し、ヒロはサツキが魔法で出した水で顔と手から返り血を洗い流した。嘴でつつかれた傷や引っかかれた線傷がいくつもある。


「これでも塗っておけ。サツキ、コズエちゃん、狂鳥の回収を手伝ってくれ」


 持ち歩いている治療薬用の薬草を二人に渡して、アキラはギルドの査定基準を残した狂鳥を選別し始めた。鳥の形を残しているもの、脚だけ、首だけ、羽だけ、と拾っては選別しサツキに指示を出す。


「そっちの狂鳥は首をはねて血抜きを。脚だけと胴だけのものは卸さずに俺達の食料にする。狂鳥の魔石は頭にあるから、首だけのヤツから回収を頼む」

「アキラさんは鳥類の解体ができるんですか?」


 コズエたちは魔物も魔獣も解体経験はあるが、鳥はまだ捌いたことがない。


「いや、できない。どの魔獣でも血抜きさえしておけばどうにかなるだろ。羽の毟り方はこれからギルドで教わるつもりだ」

「これだけ大量に持ち込めば、解体作業の見学くらいさせてもらえるだろ」

「鳥は絞めて血抜きして羽を毟り取れば終わりだから、他の獲物の解体よりは楽だと思うぞ」

「ここで羽を毟っていったらダメなんでしょうか」

「キレイに手早く毟る方法を知らないからな」


 集めた魔石の数は四十二個、ギルドに卸せそうな狂鳥は十八羽。コズエの槍を借り、二羽ずつ足を縛って槍にぶら下げていった。羽のついた肉片になってしまった狂鳥から、大きな塊だけを選び出して予備のスライム布で包んだ。

 ぶら下げた狂鳥から血が流れなくなったのを確認してから五人は街に戻った。


   +++


 ギルドの査定窓口で大量の巣を預け、羽を毟るコツを教わり、アパートの厨房に戻って持ち帰った狂鳥の羽を毟った。


「湯につけて羽を濡らせてから毟るのか」

「思ったより簡単だったな」

「……お湯につけただけなのに、鶏肉の匂いがしますね」


 およそ八羽分の羽を毟り終えてから、全員で洗い場に直行だ。他の冒険者が帰るよりも早かったせいで、三階の洗い場は二つとも空いていた。男女に分かれて汚れを落とし洗濯を済ませてから厨房で作業の続きだ。


「夕食は煮込みハンバーグな」


 残っていたスープ鍋にトマトピューレーを足し、ハーブと調味料を入れ濃い目に味をつけてから、焼き目をつけたハンバーグを入れて煮込み始める。


「お芋はポテトサラダですか? マッシュポテトですか?」

「マッシュポテトで頼む。アキは玉葱のみじん切りだ。ヒロは鶏肉の処理を手伝ってくれ」

「私は何をすればいいですか?」

「コズエちゃんは鍋の様子を見ててくれ。焦げ付きそうだったら火加減調節して」


 鳥から骨を外し、筋を切り、唐揚げにしやすい大きさに切り分けていく。骨は鶏ガラスープ用に鍋に入れ、香味野菜とともにぐつぐつと煮込んだ。魔猪骨スープほどではないが、食欲をそそる香りが厨房からロビーへと広がっている。

 酒と塩と香辛料を組み合わせた漬けダレを三種類用意し、それぞれのボウルに鶏肉を漬け込んだ。揚げるのは明日の朝なのだ、ボウルのまま冷蔵保管庫に納めた。


「ヒロ、食料庫からサラダ用の野菜持ってきてくれ。自分の食べたい野菜を選んでいいぞ」

「私、ピリ菜が食べたい」


 コズエがリクエストしたピリ菜はレタスに似た葉野菜で、ほのかにワサビのようなピリッとした味がする。野菜サラダに使うとアクセントになる野菜だ。ヒロは他にサニーレタスに似たエレ菜と赤芋を選んでコウメイに渡した。


「マッシュポテトできました。味付けはこれで大丈夫でしょうか?」

「うん、いいね。ハンバーグのソースが濃いからこれくらいあっさりで丁度いいと思う」


 手早く作ったサラダが大皿に盛り付けられロビーのテーブルへと運ばれていく。すでに皿やカトラリーはセッティングが済んでおり、パンの籠も置かれた。


「早く食べたいです」

「お腹すいてるのにこの匂い、我慢できません」


 ぐるる、といくつかの腹が鳴った。

 深皿にマッシュポテトを添え、中央に大きなハンバーグ、たっぷりのトマトソースをかけて完成だ。


「「「「「いただきますっ」」」」」


 表面はかりっと焼け、中は煮込まれて柔らかくトマトソースが染み込んだ煮込みハンバーグは絶品だった。


「……美味しい」

「ポテトを絡めても美味い」

「この煮込みソース、肉団子でも良さそうです」

「ハンバーグは暴牛の肉で作ってもう一回煮込んでみてぇな」

「そういえば魔猪肉でしたね」

「暴牛、狩りにいくか」


 煮込みハンバーグに舌鼓を打ち、あっさりしたサラダで舌を休めては再び濃厚なソースを味わう。笑顔で食事を楽しむ五人のテーブルの横を、戻ってきた冒険者達が羨ましげに、あるいは憎々しげに睨みつけてから足音も荒く階段を登っていく。食べるのに夢中になっていた頃は気にしなかったが、食事も半分ほど終わり食べはじめの飢えが満たされてくると周りの視線が気になってくる。


「なんか見せつけてるみたいになってますね」

「見せつけてんだよ。我慢できなくなった盗人が厨房に忍び込みそうだろ?」

「相変わらず性格が悪い」

「何言ってんだよアキ、俺は温厚で善良な一市民だよ?」

「執念深くて腹黒いくせに」

「食い物の恨みは高く買うのが常識だろ」

「そうですよね、美味しい料理には、技術も労力も材料だって時間だってかかってるんだもん。魔猪骨スープの恨みは忘れちゃダメだと思いますっ」


 正攻法で犯人に鉄槌をくらわせられないのなら、裏技でも罠でも何でも使うしかない。


「明日は朝から唐揚げ揚げるから、いい匂いが充満すると思うぜ」

「朝から揚げ物か……」


 想像して胸焼けしたのかアキラが眉間にシワを寄せた。


「ここに住んでる冒険者らなら朝からステーキ肉でも余裕だろうし。そんな奴らが出勤前に揚げ物の匂いをかいだらどうだろうなぁ?」


 ニヤリと、それはそれは楽しそうに笑ったコウメイを見たサツキは、そっと視線を逸らした。


「……食べ物の恨みって、怖いですね」


   +


 朝から唐揚げを作った日は、暴牛を狩りに出かけた。牛肉は匂いが強いので、撒き餌にはもってこいだと楽しげなコウメイに、好きなだけ魔猪骨スープ泥棒に復讐してくれ、と呆れ半分に四人は付き合った。

 唐揚げは昼休憩時にアキラの魔法レンジでチンして食べた。

 暴牛を二頭しとめて戻った夜は、暴牛のステーキと鶏ガラスープを使った野菜シチュー。具に蒸かした芋とハギ粉を混ぜて練った団子が入っていて、これがモチモチとしていて美味いと皆に好評だった。

 その夜から暴牛の肉を煮込み始めたコウメイは、とろ火のまま火にかけた鍋に、街の魔道具屋で買った罠を仕掛けた。

 寸胴鍋で煮込む暴牛肉は何ともいえない匂いを放ち、一晩中ロビーに漂っていたらしい。

 翌朝、朝食の準備に降りてきたコウメイは、魔道具の罠が見事に発動しているのを確かめて満足げに頷いた。


   +++


「魔道具の罠って、どんなものなんですか?」

「鍋の蓋に鍵を取り付けたんだよ。こじ開けようとしたり、鍵を壊そうとしたら染料が噴出してくるヤツ」

「だからこのあたりの床が汚れてたんですね」


 魔道具のコンロ前の床には血だまりのようなものができていた。これだけの染料を浴びたのなら頭から顔、衣服まで真っ赤になっているに違いない。


「お鍋の方には飛び散ったりしてませんよね?」

「それは大丈夫。せっかく作ってる煮込みを無駄になるようなこと、俺がするわけねぇだろ」


 コウメイは食にこだわる男だ。


「あ、それ触っちゃダメだ。特殊な染料だから、専用の溶剤使わないと落ちないから」


 床の汚れに指を伸ばそうとしていたコズエは慌てて手を引っ込めた。

 おもしろ魔道具屋で売っていた染料は、仲間にイタズラする時に使われるドッキリ血糊の改良版だ。演劇などで使われている血糊にリアリティを求め改良を重ねているうちに、特殊な溶剤でないと落とせない強力な染料が生まれてしまったらしい。魔道具製作者はこの技術を使って魔術師たちの使う特殊インクや、建物や看板などに使うペンキを開発して大儲けしたらしい。生活に困らなくなった魔術師はその後、趣味のおもしろ魔道具の製作を本業にしてしまった。

 証拠隠滅は絶対にさせないというコウメイの執念が、特殊染料を引き寄せたのだろうか。


「その染料、幾らしたんだ?」

「溶剤とセットで三千ダル。溶剤だけだと二千ダルするってよ」

「……」


 バカか、という一言を何とか飲み込んだアキラは、深く深くため息をつく。

 食べ物の恨みは、予想以上に高かった。


このメンバー、いつも食べ物の事ばかり考えてますね。

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