報告、そして王宮へ
ご覧いただきありがとうございます!
おはようございます!
雨ではありませんが、曇りですね。
ランニングをしてから、ゲームをやろうと思います。
ジャージに着替えつつ、通知を開きます。
Your Story -ミツキ-
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レダン帝国帝都レガリアで買い物しました。
フラワープラントの壺、転送箱、魔法の絨毯など色々ありました。
『エレガント』の食器を入手しました。
レダン王宮御用達です。値段相応の品質です。
新しいアイテムを作製しました。
レシピの無いアイテムには、製作者の名前が記されます。
初めて、レシピに無いものを作りました。
世界樹と、宇宙からの視線によるものですね。
お疲れ様でした。
……なんと、あの食器店、王宮御用達でしたか。
そりゃ高いわけでしたね!
そしてレシピがないものには製作者が記されるんですね。
確かにミカゲさんの爆発薬、いつもミカゲさんの名前が記されていました。
星のポーションはレシピ通りですからね、一応。
今回宇宙の秘薬は完全に色々と闇鍋にしましたからね!
コスモス様の加護と世界樹の祝福のおかげも、あるのかもしれませんね……?神秘の威力が上がってたかもです。
ぐぬ……頭をスッキリさせてログインしたいところ。
ランニング行ってきます!
ランニングから戻って来た所、入れ替わりで兄がランニングに出発しました。
兄を見送って、母が用意してくれた朝食を食べます。
スクランブルエッグとソーセージと……焼き鮭……!
ご飯が進みます。美味しい……
「あれ、お父さんは?」
「朝食を食べて、ユアストにログインしたわ。幼なじみの人と待ち合わせしてるんですって」
「楽しそうで何より……」
「私もこの後ログインして、世界樹の所で本でも読もうかしら」
「ゆったりする日があってもいいよね」
……わたしはこれから、気合を入れなければなりません。報告と、世界樹……!
「よし、ごちそうさまでした!」
「お粗末さまね」
皿を洗って、食休みも兼ねて部屋の掃除をして……よし!ログインしましょう!
ディアデムを喚び出して、キッチンを覗きます。
そこにはレンさんとミカゲさんがいました。
「おはようございます」
「はよ」
「おはようですわ!ミツキ氏もご飯ですね!」
「アルフレッドさんが作った軽食があるはずです」
アルフレッドさんの軽食は、イングリッシュマフィンのバーガーでした。
うまあ……これは真珠星のトマトとレタス、ワイバーンのハンバーグ……!スライスチーズも挟まれて!
「おいし……」
「美味しすぎる……」
「……追加効果、あるんだが」
「へっ」
レンさんの言葉を聞いて、慌てて食べかけのイングリッシュマフィンバーガーを鑑定します。
イングリッシュマフィンバーガー
アルフレッド作。
ワイバーンの肉で作られたハンバーグと真珠星のトマト、真珠星のレタス、スライスチーズで作られたバーガー。オリジナルソースで旨味が増している。
特殊効果:回復力、防御力上昇(1時間)
「はわ」
「わお……スピカさんの野菜パネェですわ」
「……料理人じゃなくても、追加効果が出るとはな」
「恐ろしい……料理人ならもっとエグい効果が追加される可能性がありますぞ……」
三人で遠い目をして腹ごしらえをしつつ、お互いの今日の予定を話します。
レンさんは依頼とレベル上げ、ミカゲさんは素材集めとアイテム製作だそうです。
「あ、わたし今日アストラルウィザードとして、世界樹の世話をしにレダンの王宮に行ってきます」
「おおん……今度はレダンの王宮へ……」
「……何かあったら連絡しろよ」
「な、何も無いはずですが、連絡しますね!」
きっと、恐らく……!
ラクリマを喚び出してマフィンを差し出します。
『おはよう!』
「おはようラクリマ。朝ごはんね」
『いただきます!……新鮮なトマトがお肉の脂っこさをさっぱりにさせてるね!チーズもいいアクセント!』
「さすがラクリマ先輩ですわ。安定の語彙力」
『ごちそうさまでした!』
よし、では祭壇と世界樹の所に寄って、出発するとしましょう。
ハニージンジャーケーキとフルーツゼリーをテーブルに置いて、手を合わせます。
隣でレンさんとミカゲさんも手を合わせました。
コスモス様のおかげで謎のアイテムもできました。
量産できたら、お供えさせていただきます。
本日はレダンの世界樹の世話をしてきます。
よし、気合も入れました!
一礼して、世界樹の方向へと歩き出します。
『気を付けて行くのじゃ、愛し子達よ』
『楽しみにしてるよ。君達の物語』
『ふぉっふぉっ。死が共に在る事を忘れてはならんぞ』
「「「!」」」
聞こえてきた声に慌てて振り返りましたが、姿は見えませんでした。
二人と顔を合わせて、もう一度、一礼して世界樹の元へ向かいました。
「世界樹、アルフレッドさんの料理だよ。この後レダンの世界樹の所に行ってくるね」
世界樹の枝がマフィンに近付き、料理が消えました。
プレアデスの《枝》
世界樹から浮島プレアデスへと伸びる枝
《枝》:カリッとしたバンズ……イングリッシュマフィン?トマトの酸味とチーズの塩味、ハンバーグの肉汁をレタスが受け止めて……相性抜群だね!
レダンの《枝》も色々あるみたいだからよろしくね
「……わかった」
「すごい苦々しい顔のミツキ氏が隣に」
「……どうした」
「いえ、世界樹が……レダンの《枝》も色々あるみたいだからよろしくね、と」
「……本当に、何でも連絡して下さいね。すぐ行きますから」
「その時はお願いします……」
『ラクリマもいるから!』
そう会話をして、各々目的地へと移動しました。
わたしはお師匠様の所にきました。
「おはようございます、お師匠様」
「おはようミツキ、ラクリマ」
『おはよう!』
「本日はご報告がありまして……」
星のフルポーション、星のフルMPポーション、星の蘇生薬を一つずつお師匠様に渡しつつ、宇宙の秘薬を見せました。
「……なんだいこれは」
「世界樹と、素材全部混ぜてみたら良いんじゃないかという流れで作り上げた……オリジナルアイテム、です」
素材を伝えるとお師匠様が頭を抱えました。
世界樹の葉が一番素材としてヤバイんですよね……
「……素晴らしい、素晴らしいんだが。素材が真似出来ない代物すぎてね」
「世界樹の葉がですね……」
「リゼットには?」
「これから報告しに行きます……」
「……人前で出すなよ」
「はい……」
絶対に怖いので、出しません……!
宇宙も、星の力も……強大で未知数ですからね!
「星の霊薬もそうだが、他に何か作った時が恐ろしいね」
「スピカさんのトマトを使った料理も、追加効果が……」
「アレか……気付いちまったんだね。野菜のやり取りも気を付けな。信頼のおける相手となら、問題ないだろうが」
「はい……」
似たような野菜が出回るまでは、ひっそりと活動します!スピカさんの野菜はひとまずホームでだけ消費します。
「本日はレダンの世界樹の世話にも、行ってまいります」
「ああ、アレかい。クリスティアの世界樹の件があったからね。冒険者の弟子を捕まえられたら依頼してみろって言ったのさ。何かあれば連絡しておくれ」
「はい、しっかりと世話をしてきます!」
「頼んだよ」
お師匠様に挨拶して、ルクレシアへと移動しました。
やはり休日はプレイヤーの人口が多いです。
リゼットさんの店を覗くと、カウンターで作業されていました。
「リゼットさん、おはようございます」
「あらミツキさん、おはよう。アナタも元気そうね」
『おはよう!』
笑みを浮かべたリゼットさんに手招かれ、カウンターに近寄ります。
「作業は大丈夫でしたか?」
「箱詰めしていただけだから問題ないわ。どうかしたのかしら?」
「お渡ししたいポーションと報告がありまして……」
お師匠様と同じように星のフルポーションたちを渡しつつ、宇宙の秘薬を取り出します。
一つ一つを手に取ってジッと見つめたリゼットさんが、頬に手を当てました。
「ステータスのアップは星の、と名のつくミツキさんたち星詠みのオリジナリティなのは分かっているからいいのだけど……この蘇生薬の、蘇生後の受けるダメージが大幅に減少する効果……素晴らしいわ。どうしても蘇生後は無防備になりやすいもの」
蘇生後は自身へのステータスバフも消えますからね。
蘇生直後に攻撃されて戦闘不能になる、なんてことは多々あるそうです。攻略サイトでみました。
受けるダメージが少なければ、立て直しもしやすいですからね。
「……そしてこの秘薬ね。素材が素材だからそうそう真似は出来ない所が、幸いかしら。熟練度への上昇効果は初めてみたわね。世界樹の葉の効果かしら」
リゼットさんがジッと宇宙の秘薬を見つめます。
熟練度へのバフは、わたしも初めて見ました。とんでもないなと……
「……中々珍しいアイテムよ。扱いに気を付けましょうね」
「はいっ!」
「でも良くできているわ。さすがミツキさんね。とっても誇らしいわ」
「……!ありがとうございます」
嬉しい言葉をいただけました。頬が緩みます。
褒められるのは、とっても嬉しいです。
「また作れたら、リゼットさんにお渡ししますね」
「まあ。私しか見えない場所に飾ろうかしら」
「使ってくださいね!?」
「ふふ。優秀なお弟子さんがいて嬉しいわ」
軽く世間話をして、依頼がありますのでお店を出ました。
深呼吸して、よし。ではレガリアへ移動します。
クリスティア王城は城!って感じでしたが、レダンの王宮は横に広い建物です。海外の宮殿のイメージですね。
帝都レガリアの北部、背後を高い岩山で覆いつつ頑丈な塀に囲まれた場所に建っています。
近付くと、数人のプレイヤーが王宮を眺めているのが見えます。
城好きとかいますもんね。似たようなものでしょう。
フードを被りつつ、依頼書を手に門の近くに立つ虎の獣人の兵士に話しかけます。
「本日は依頼で参りました」
「……!ようこそいらっしゃいました。こちらからどうぞ」
「この子も一緒に入ってよろしいですか?」
「……確認いたします。……問題ないようです」
ラクリマも一緒に行っていいかどうか尋ねると兵士は一瞬目を閉じて、頷きました。
よかった、ラクリマを腕に留まらせたまま扉を潜ります。
クリスティア王城とはまた異なる、すっきりとした庭が広がっています。
……なんだか、訓練場みたいです。緑は、少ないですね。
そんな事を考えていたら、通知音が鳴りました。
おや、ソウくんからです。
『先日のクランの誘いについて、話がしたいです。ご都合の良い時に会えますか』
兄が相談に乗っていましたからね。
……この依頼が終わったら、会いに行きましょう。
そう返信していると、近付く気配を感じました。
「星詠み様、本日はよろしくお願いいたします。話は伺っておりますので、ご案内させていただきます」
「はいっ!よろしくお願いします」
「申し遅れました、私は世界樹の研究者のアルブと申します」
「ミツキです。彼女はラクリマです」
白衣を纏った、眼鏡をかけたウサギの獣人の方が案内してくれるようなので、そのまま自己紹介しました。
アルブさんは、ゆっくりと、わたしの歩幅に合わせて宮殿を歩きます。
わたしがキョロキョロと見回していると、簡単に説明してくれました。
「華美な庭園が無いのは緑が育ちにくいのも一つの理由ですが、帝国軍の訓練場でもあるからなのです」
「訓練場……」
「帝王様は華美な装飾を好まないのもありますが……」
なるほど、本当に訓練場だったのですね。
でも、宮殿の雰囲気を損なってはいません。
「帝王様は実力主義な所もあります。そして、民を想う賢王でもあります。よく市井にこっそりと向かっては民に迎えられているようです」
「フットワークが軽いですね……」
「若いですが、とてもお強い方なので護衛をつけずに歩いてらっしゃる。近衛はいつも帝王様を探しておられます」
アルブさんが遠い目をしました。
それは王様として、良いのでしょうか!?
「術師達と宮殿に色々と仕掛けを施したり、子供たちと遊んだり……でもそんな所も慕われておりまして」
「……良い王様なのですね」
「ええ。……あ、世界樹へ至る通路もセキュリティとして最近新たな魔法陣が設置されましたが、ミツキさんなら問題ないでしょう」
世界樹ですもんね。クリスティアも生体認証みたいなので扉を開けていた気がします。
アルブさんに続いて通路に足を踏み入れた時、足元で魔法陣が光りました。
「えっ」
「なっ!?」
『わっ!?ミツキ!』
紫色の魔法陣が淡く発光し、鎖が出てきてわたしを拘束します。
そして次の瞬間、魔法陣に体が沈みました。ラクリマがわたしから弾かれ、糸でわたしを引き上げようとしましたが糸も弾かれました。
な、何もしてませんが!?
『ミツキっ!』
「ミツキさん!」
「わああああ!?すみませんんん!?」
完全に体が沈んだと思ったら、硬い地面にお尻から落ちました。
いたた……体をよじってどうにか起き上がると、薄暗く、ジメジメとして、四方を石壁で囲まれた場所にいることがわかりました。
目の前には、鉄格子があって……まるで牢獄のような……
-称号 はじめてのろうごく を入手しました-
「……え?」
えっっっっ??
わたしは空耳かとも思いつつ、開いた口がふさがりませんでした。
一部始終を見ていた概念達
宇宙:宇宙神殿の玉座から転がり落ちた
破壊:抱腹絶倒
太陽:二度見した結果レダンの気温が一度上昇した
海:たまたま見ていたら牢獄にいて驚き海に大渦が出来た
死:死と近い場所のためしわしわの表情となった
月:祭壇を今か今かと見つめていたら牢獄に飛ばされ焦って供物の林檎を握り潰した
運営:アイエエエエ!?ナンデ!?!
これからもミツキの物語をよろしくお願いします!
TOブックス様の公式Xで、ミツキやリゼットのデザインのチラ見せもあります!
よろしければご覧ください!




