建国祭 9日目②
ご覧いただきありがとうございます!
「…目を開けろ」
「!」
背後からヘラクレスさんの声が聞こえて目を開けると、ヘラクレスさんがわたしの背を支えてくれていました。
………目の前には、ゴーレムの影も形もありませんでした。
「わ、わぁ……」
「そのアーツでゴーレムが全て吹き飛んだようだ」
「再生する間もなかったな」
両サイドにペルセウスさんとオフィウクスさんが立っていました。
わたしも無事ですし、仲間にダメージは無かったです。
これは中々怖いアーツですね……
ダメージを受け続けないといけない所も怖いですが、周りへの被害が及ばない場所で使うべきですね。
森だと吹き飛びます、森が。
岩や砂が徐々に集まり、ゴーレムを形作ります。
スクトゥムを還して、杖を構えます。
(【彗星】!)
立ち上がったマッドゴーレムに彗星を落とすと、マッドゴーレムの一部が凍り付きました。
凍り付いた場所をヘラクレスさんが手に持つ棍棒で打ち抜くとバランスを崩して地面へと転がり、さらに追撃のためにヘラクレスさんは棍棒を振り下ろしました。
ペルセウスさんはマッドゴーレムの手足を斬り落としながら空中を舞い、マッドゴーレムを蹴り転がします。
(【流星】!)
蹴り転がされたマッドゴーレムに流星を落として、飛んできた石塊を避けます。
レベル上がったからか、敵の耐久力も高くなってます!流星の一撃だと削りきれませんでした。
(ウォーターボム!ファイアーボム!)
それでもヘラクレスさんがほぼボコボコに、瀕死にしてくれてるのでわたしは攻撃避けてるだけですけどね……
ヘラクレスさんわたしと同じレベルで召喚されてるんですよね??
マッドゴーレムから落ちた石塊を思い切り投げ付けたりしてます。
母の宇宙速度みたいな速さと重さがありそうです……強肩ですね。
オフィウクスさんは全体を回復しながらマッドゴーレムを燃やしてます。
盛大なキャンプファイヤーですね……って!
「うわああああ!?」
(【重力操作】!)
燃えながらマッドゴーレムがこちらへと転がってきました。
慌てて自分を浮かせて直撃を避けます。
び、びっくりしました。
(【流星雨】!)
そのまま杖を掲げて空中で魔法陣を展開します。
流星雨はゴーレム達の身体を穿ちながらフィールドへと叩きつけられてます。
わあ、穴だらけです。
それでも耐えてるゴーレム達……よく見るとマッドゴーレムの中にブロンズゴーレム、ゴールドゴーレムと表示されるゴーレムが混ざってました。
き、金のゴーレム!倒したら金落としますかね!?
金鉱石とか!
あと見慣れないゴーレムが一体います。
マーブルゴーレム Lv.67
アクティブ
【???】【???】【???】
【???】【???】【???】
マーブルって何でしたっけ……?
でもあの流れるようなぐにゃっとした模様はもしや大理石では??
「マーブルゴーレム絶対倒さなければ……!」
(【彗星】!)
マッドゴーレムへと彗星を放ってマーブルゴーレムへと近寄ります。
硬そうですが、大理石はダイヤモンドよりは柔らかいはず……!
まあダイヤモンド壊したことありませんけどね!大理石の硬さはコンクリートと同じくらいの硬さだったような!?
(【彗星】!【宇宙線】!)
彗星で凍らせた場所へ向かって宇宙線を放ちます。
それは違わず凍り付いた場所で爆発が起き、マーブルゴーレムがバランスを崩して地面へと倒れました。
その衝撃で、身体にヒビが入りました。
それもダメージに入るんですね!?HP減ってます。
(【二重詠唱】ウォーターボム!)
背後から飛んできた光線、ペルセウスさんの攻撃でHPの減っていたマーブルゴーレムはウォーターボムによってそのHPを全て飛ばしました。
ふぅ……MP消費が激しいですね。
倒すのにいつもより魔法使ってます。
ですがわたしが戦えているのは、ヘラクレスさんとペルセウスさん、オフィウクスさんのおかげです。
よし、このまま回復しながら倒しましょう!
MPポーション5回使い終えて、わたしが石塊でダメージ受けたりなんだりして終わりました。
ぐぬぬ……悔しいです。制限時間いっぱいまで戦えませんでした。
ヘラクレスさんにお礼を言う間もなかったです。
ダンジョンから出るときに、召喚も解除されました。
後でお礼を伝えるとしましょう。
今回は挑む階層を上げたので、鉱石がたくさん貰えました。
鉄鉱石×30
白鉄鉱×26
御影石×18
石炭×21
銀鉱石×21
銅鉱石×32
金鉱石×10
石灰岩×15
レアメタル×5
大理石×5
大理石貰えました!!!
依頼達成分も賄えますし、他の採集依頼もその場で達成出来るかもですね。
それに鉱石とかはもしかしたらリーフくんが武器作るのに使うかもしれませんし、素材保管庫に入れておきましょうか。
よし!
では王都の方へ歩きながら、途中の森で魔力草と魔力キノコを採取しましょう。
わたしは鉱山を出て、街道をそれて森へ向けて草原を歩き出しました。
人工的な明かりが無いので、星空が綺麗にみえます。
……あれはオリオン座、あれはおおいぬ座……冬じゃないのに冬の空になってます。
不思議……あまりにも不思議です。
あ、あっちはへびつかい座もあります。
へびつかい座とへび座を一緒に喚び出したら何かありますかね……セットですもんね。
「〈おおいぬ座〉〈へびつかい座〉〈へび座〉」
探索のお供にはいつもシリウスを思い浮かべてしまいます。
あとはへび座が気になりました。
「……医者を働かせる。ブラックか?」
「戦闘しなけりゃ働かないでいいだろ」
「フン……俺の代わりにアリアが働くだろう」
「ウヌクアルハイではなく、アリアと呼べばいいんですね」
「アリアのが良いらしい」
オフィウクスさんの身体に、大蛇が巻き付いています。
わたしの腕よりも太い胴体と、長い身体をしている大蛇です。
「よろしくねアリア」
シャー!と返してくれました。
……歓喜の思いが伝わってきたので、恐らく威嚇ではないはずです。
そしてその身体を浮かせると、わたしに巻き付いてきました。
「わっ」
「お、ゴキゲンだなアリア」
「……アリア、軽くないですか?」
アリアに巻き付かれながら歩いていますが、全然重くないです。
締め付けられてる訳でも無いですからね。
「アリアは僅かに浮いているからな。その為だろう」
「そうなのですね」
点々と生える月光草を採取します。
月明かりに照らされた月光草は神秘的です。
すると、アリアがわたしから離れてスルスルと草原を進みます。
月光草を採取しつつアリアの動きを追うと、アリアが月光草を咥えながら戻ってきました。
「わ、ありがとうアリア」
「………待て、ミツキ」
シャー!と鳴いたアリアは再びわたしに巻き付きます。
特に確認もせずアイテムボックスへと仕舞おうとした所、オフィウクスさんから静止がかかりました。
「?」
「……確認してから仕舞え」
ため息つきながら頭を抱えたオフィウクスさんの言葉に首を傾げながら、月光草を鑑定します。
月光神草
月光草の群生の中で稀に見つかる。
月光の魔力が宿っている。超元気。
「………何ですかこれ」
「アリアの逸話……いや、俺の神話を知っているか」
「オフィウクスさんの、ですか?」
「俺が死者を蘇らせられるのを見た瞬間でもある」
「!……蛇が、薬草を死んだ仲間に……って話ですか?」
「そうだ。……その月光神草を、薬師の師に持っていくといい」
………まさか、ですよね。
もうオフィウクスさんの話を聞くとそれにしか聞こえてこないんですがね!
「まどろっこしいな。蘇生薬の素材って言えばいいだろ」
「シリウスーーーー!!」
「うお、なんだよ!」
シリウスが言うとアンサーなんですよ!
わたしは手に持った月光神草をじっと見つめます。
………あまり見分けつかないです。
「すごいですね、アリア!」
「アリアはそう言った素材を見つけるのが得意だ」
「素晴らしいです!」
アリアの頭をそっとなでます。
アリアは嬉しそうにシャーってしました。
月光草を採取しつつ、森へとたどり着きました。
魔力草や魔力キノコを採取します。
……ふと思うと久しぶりですね。
こんなにゆっくりと素材集めるのは久しぶりです。
夢中になって集めました。
大量です!
「すみません、夢中で集めました」
「構わない。俺も草花の観察をしていた」
「ここらはレベルが低いみたいだからな。俺達の気配に近寄ってこねえし」
「全然近寄って来ないのはレベル差でしたか」
何度かモンスターの気配は察知しましたが、近寄って来ないので無視してました。
それに離れた場所でプレイヤーの気配も感じましたからね。
ひっそりと採取してました。
依頼分以上に集められましたし、ここまでにしてギルドに向かいますかね。
「今日はここまでにしますね。ありがとうございました」
「おう。またな」
「怪我したら喚べ」
それぞれ言葉を残して、還りました。
アリアも鳴いて、身体を浮かせて消えました。
たまにはゆったり採取もいいものです。
わたしはギルドへと転移しました。
今日は採集依頼を3つも達成できました。
コインも銅コイン6枚手に入れました。
明日は討伐依頼をやりましょう!
ホームへ戻ると、アルタイルが降りてきました。
「ただいま、アルタイル」
アルタイルは小さく鳴くと、再び飛んで行きました。
……これは、おかえり、ですかね!
アルタイルを見送った空には、綺麗な天の川が浮かんでいました。
やはり雲の上は素晴らしいです。
よし、ではログアウトしますかね。
順序立てて、ゆっくり進めて行きましょう。
ベッドに寝転んで、ログアウトしました。
ログアウトして、ベッドから起き上がります。
携帯を確認すると、兄からメッセージが入ってました。
『2週間後に帰るわ』
おや、帰ってくるみたいです。
いい写真が撮れたんですね。
敬礼しているスタンプを押して、ベッドへと携帯を置きます。
………もう少し星座について、神話について知識を入れておきますかね。
本棚から星座に関する本を取り出して、眠気に襲われるまで知識を吸収しました。
少しずつ星座の能力を明かしていきたい所存……
これからもこの作品をよろしくお願いします。
作者体調崩しまして……1週間程度お休みします。
復活しましたらバリバリ書かせていただきます!




