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これからとアナウンス

ご覧いただきありがとうございます!




「何か見えない敵も余波で倒したけど構わんだろう」



お師匠様は、疲れた様子も見せずけろっとしてます。

あのレベルの見えなかったキマイラの残り6割のHPを超新星爆発で吹き飛ばしました…………


開いた口が塞がりません。

ミカゲさんも口を開けてぽかんとしてます。


レンさんは目を爛々とさせてますね……

お師匠様と戦うのは辞めておいたほうがいいと思います。



「お師匠様、杖はお持ちでないんですか?」

「ワタシは杖嫌いだからね。それに杖が無くても魔法は使える、イメージさえ出来ればね。でも何かから放つってイメージがあるのならそれは杖じゃなくて剣や槍でも構わないのさ」

「そ、そうなんですね……」

「ワタシは杖の代わりに指輪で代用しているよ」


ま、魔法は杖で放つものってイメージがありました!

指輪……もかっこいいですね!

イメージが重要なんですね。



「ばあさんマジでテンション上がると爆発させるの辞めようぜ」

「貴女は大丈夫でも周りが大丈夫じゃないんですよ」

「島が無事で良かったなー」

「弟子に見せる良い機会だったろう」

「……威力を抑えたのは、良しとしましょう」

「もう年なんだから大人しくしようぜばあさん」

「シリウスは夕食抜きだよ。ワタシはまだまだ元気だからね」

「なんでだよ!」


………お師匠様、星座達に叱られています。

でも全然反省されてなさそうです。


「……予想外でした……」

「…ミツキ氏の師匠さん、規格外ですなぁ……」

「わたしも初めて見ましたよ……」

「ミツキ氏もいずれああなるんですな……」

「その予定は無いんですが………」


いや本当にです。

あんなに楽しそうにモンスターと戦えるかと言われるとわたしには難しいです。

今普通に戦うのと避けるので精一杯ですからね。


あとお師匠様程の威力は出せないと思います。

あれはお師匠様の今までの経験の積み重ねでしょうからね………


でも、


「とてもかっこよかったです、お師匠様」

「そうだろう?お前さんの師匠は強いのさ」

「これからも、ご指導お願いします!」

「ゆっくり育つといいさ。焦っても碌なこと無いからね」



……わたしもお師匠様のように、自分の身を守れるように強くなりたいですね。

お師匠様一人であの強さです。きっとお師匠様くらい強くならないと行けない場所もあるのでしょう………



「今後教えてくださる時に、詳しくお願いします!」

「そうさね……アストラルハイウィザードのレベルが15になったらおいで。新しい【天体魔法】を教えよう」

「!…わかりました」

「お前さんらも、気が向いたらこの子の助けになってくれ」

「はい!ボクも負けないように強くなります!」

「はい」

「ミツキには後でアストラルウィザードとしての依頼をくれてやろう」

「!…アストラルウィザードとしての、依頼ですか?」

「依頼を選り分けるから……そうさね、5日後には用意しておこう」

「はい!よろしくお願いします!」



アストラルウィザードとしての依頼!

初めてですね!

どんな物なのか、ドキドキです。



「じゃあ帰ろうかね。そろそろ黄昏時だ」

「はい。そうします」

「私達は島の見回りをしますので、これで」

「サジタリウスさん、ケンタウルスさん、ありがとうございました」

「ありがとうございました」

「………」


サジタリウスさんとケンタウルスさんにお礼を言います。

ミカゲさんも同じように頭を下げました。

レンさんも無言ですが頭を下げます。

その様子を見て、二人は優しく微笑みました。


「自身の力を過信することなく経験を重ねるのですよ」

「繰り返し鍛錬あるのみだぞー」

「そうすれば、自ずと自分の道が見えてくるでしょう」


そう言い残して、森へと消えて行きました。

賢人の言葉の説得力はすごいですね………


「ワタシも家へ戻るとするよ」

「はい、見せて頂いてありがとうございました」

「なに、いい見本になったろ」

「……お師匠様程の威力は出せないと思いますが、少しずつ精度を上げていきます」

「ゆっくり、自分のペースでいいのさ。じゃないと潰れちまうからね。お前さん達も無理せず好きなようにやるんだよ」

「…はい」

「ありがとうございます!とても見応えがありました」

「ああ、それとミツキ。石碑で島の所有者登録を忘れずにやるんだよ」


島の所有者登録………?

レンさんとミカゲさんにも声をかけて、お師匠様は瞬きの間に姿を消しました。


ペルセウスさんやシリウスさんもいつの間にか消えています。

それぞれ、巡回に行ったのでしょう。




………島の、所有者登録………?

浮島で石碑とやらを、探しましょうか。



「レンさん、ミカゲさんは瞬間移動のスキルで選べる行き先に、名もなき浮島はありますか?」

「……ねェな」

「ボクも無いです」

「……やはりホームを建てないと、直接浮島には飛べなさそうですね」


浮島へ飛ぶのには、鍵が必要でした。

クランホームを建てれば、クランホームに直接飛ぶことで移動出来るといいのですが。

出来なかったら、この鍵の複製方法を探さないとです。



「今日はこの後、どうされますか?」

「特に予定は立ててないんですよなー」

「わたしは夜、少しだけ浮島にログインして島の所有者登録?とやらをして、これからの予定を立てます」

「ミツキ氏がいないと浮島もお邪魔できませんからね。でもその所有者登録ってのは気になりますので、探すお手伝いしますぞ?」

「今日はお前にやるって言ったからな」

「……ありがとうございます」



その後話し合い、お師匠様の家のお庭でログアウトさせてもらい、夜三人で浮島の所有者登録?をするための石碑を探すことにしました。


ひとまずログアウトして、お風呂とご飯を済ませましょう!








「ゲーム届いたから、明日やるわよ〜」

「明日なんだね?」

「今日のうちに買い物とか色々済ませてきたのよ」

「おお、やる気だね」

「ゲームなんて久しぶりだわ」


そう笑うお母さんは、とても楽しそうです。

お母さんとお父さんがどんなプレイをするのか、とても気になります。

お兄ちゃんも結局どんな職業なのか聞いてないですしね。


……お楽しみ、ということにしておきましょう。


「何かあったら聞いてね」

「勿論、頼りにするわよ満月」

「うん!ごちそうさまでした!」


洗い物をして部屋へ戻ります。

今のうちに学校の準備もしておきましょう。


……よし、完了です!時間割も確認しましたし、忘れ物はしないでしょう。


よし!ログインです!






ログインしました。

………レンさんがお師匠様のペルセウスさんと戦ってます。

庭のベンチに座ってそれをながめるアンドロメダさんに近付きます。


「こんばんは。アンドロメダさん」

「ミツキね。よくきたわ」

「……あれは、大丈夫ですか?」

「いいのよ。待っている間、暇ならやるかってあの人から言い出したの」

「ペルセウスさんからでしたか」

「ふふ、子供みたいで楽しそうだわ」


そう笑うアンドロメダさんは、とても優しい表情をしていました。

レンさんとペルセウスさんの方をみると、ペルセウスさんはレンさんに合わせて徒手空拳で戦ってます。

……確かに楽しそうです。すごい獰猛な笑みをお互い浮かべてますけど。


アンドロメダさんの隣に失礼して、空を見上げます。

……空が近い事を考えると、やはり星が明るいです。

遮る雲は島の下ですからね!


「……ふふ、本当に星が好きなのね」

「わ、わかりますか?」

「私達を見る目が他の人と違うもの。大好きだーって、目は口ほどに物を言うのよ」

「…バレバレですか」

「ええ。……嬉しいけど、照れてしまうわ」


アンドロメダさんを見ると、頬に手を当てて目を逸らします。

んぐ、何やら見てはいけないものをみた気分です……!


「でも嬉しいわ。私達の事をとても大切に思ってくれてるのが、わかるもの。これからもよろしくね」

「っはい!よろしくお願いします」


わたしも、わたしが喚び出すアンドロメダさんと仲良くなりたいです。

勿論、お師匠様のアンドロメダさんともです。



「アンドロメダ」

「おかえりなさい、あなた」


いつの間にかペルセウスさんが立っていました。

うっ美男美女……!


「中々手応えがあった」

「チッ……負けたけどなァこっちは」

「年季の差だ。もっと経験を積め」

「……わかった」


少しボロボロになったレンさんもこちらへ歩いてきました。

それにペルセウスさんとの距離が少しだけ縮まったようです。

……ボコボコにされたようですが。


「……レンさん痛くないですか?」

「ン、別にそこまでじゃねェわ」

「なら良かったです」


「お待たせしました!」


レンさんのボロボロ具合を眺めていたら、ミカゲさんがログインしました。

では、向かいましょう。


「あ、ミツキ」

「はい、どうかしましたか?アンドロメダさん」

「これ、皆で食べて」


アンドロメダさんからバスケットを渡されました。

布をめくると、サンドイッチがぎゅうぎゅうに詰め込まれてました。


「わ、よろしいのですか?」

「渡り人と言えどお腹はすくでしょう?ちゃんと食べないとね」

「ありがとうございます!」

「気を付けてね」


ペルセウスさんに寄り添って手を振るアンドロメダさんに手を振って三人で浮島へ移動します。







到着しました!

例の桟橋近く、森の入り口です。


こちらも、星が近いですね!

ちょっとテンション上がります!


「……探してからサンドイッチ食べましょうか。お腹の具合は大丈夫ですか?」

「探す分なら持つ」

「ボクもです」

「じゃあ石碑を探しましょう」


島の真ん中にあると思ったのですが、この間見たときはありませんでしたね。


ひとまず三人分かれて島を歩きます。

森の中に隠されてたりするんですかね………




足元を確認しながら森の中を歩きます。

この島には、動物の気配はしませんね。


神経を研ぎ澄ませても、生き物の気配がないです。

……どのような意図で所有されていたのでしょう、王様。


虫もいないのはありがたいんですけれどね。

通学中に空中に固まって飛んでいる虫とか苦手なんですよね……


草むらをかき分けたりしますがそれらしい石碑とやらはないですね……



ピコンッ


わ、通知音です。

静かな環境で通知がなるとちょっとビクッとしますね。


えっと、グループの通知ですね。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『魔女と狂犬とボク』





レン:見つけた

レン:島の北西

ミカゲ:向かいますわ!

ミツキ:今向かいます!




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




見つけたのはレンさんでしたか!

すぐ向かいましょう!






島の北西部に辿り着くと、レンさんがしゃがみこんで何かを見ています。

ミカゲさんも、反対側でのぞき込んでいました。


「あ、ミツキ氏」

「遅くなりました!」

「全然はやいですよー」


わたしも近寄ると、地面に埋め込まれた石碑がありました。

鍵の形に凹んでいる場所があります。


……ひとまず触れますか。


そっと人差し指で石碑に触れると、ウィンドウが出現します。



-鍵の所有者の魔力を確認しました-

-鍵を石碑に嵌め込み、魔力を流し込んでください-



鍵を嵌め込む……アイテムボックスから鍵を取り出すと、そのアンティークな形をした鍵を近付けるとピッタリそうです。



「……鍵を嵌め込めって言うので、嵌め込んでみます」

「とりあえず何が起こってもいいようにボクとレン氏は周囲を警戒しますわ」


ほんの少し離れて、レンさんとミカゲさんが武器を構えました。

わたしも片手で杖を握り締めます。


片手で鍵を嵌め込んで、その上から片手を押し付けて魔力を流します。

すると、石碑が淡く発光しました。




-鍵と所有者の魔力を登録しました-

-これよりこの島の所有者は ミツキ となります-

-島の名付けを行いますか?-



わ、わたしの所有となりました!

名前は、あとで決めることが出来るみたいなので後でにします!



「所有者になれまし……」



-ワールド初の無人島所有者が出現しました-



わたしの言葉は、ワールドアナウンスにかき消されました。

そしてわたしやレンさん、ミカゲさんの目の前にウィンドウが表示されます。



ワールド初の無人島所有者が現れました。

無人島でもクラン結成時のクランホーム設置は可能となります。しかしモンスターに襲われる可能性がありますので、十分な対策をお願いいたします。



-特殊な浮島の所有者となりました-

- 称号 特殊な浮島の主人 を手に入れました-



「はわ………称号も、貰いました……」

「うわぁ」

「……」



わたし達は、揃って顔を見合わせました。



「……どうにでもなぁれですわ……」

「あ、明日から考えましょう!ここはプレイヤーに見つからないでしょうし!」

「…やっぱり爆弾だったな」

「ミツキ氏の持ち物爆弾ばっかりー!」

「わたしもワールドアナウンスされるとは思いもしませんでしたよ!?」

「そうですな……掲示板が荒れますな……」


何故ワールドアナウンスなのか……

知らないふりして街を歩くのも精神的に疲れます……



「……明日から考えましょうそうしましょう」

「ミツキ氏も遠い目になってますな……」

「……【瞬間移動】可能になってンぞ」

「えっマジですか!?……本当だ!」


おや、そうなのですね?

…わたしの島になったからでしょうか。


色々あって考えが纏まらないです。

今後の予定を立てたかったのですが……!


ひとまず遅い時間になってきたので、ここで解散とします……!

あ、でもアンドロメダさんのサンドイッチは食べましょう!

三人でサンドイッチ片手に話します。


「……今日は考えることが多いですな……何かあったら連絡しますわ」

「……申し訳無いです……」

「いや、こう見えてめっちゃ楽しんでるので気にしないでくださいね!ミツキ氏のやらかしが積み重なってくの面白いので。ね、レン氏」

「……そうだな」


好きでやらかしてるんじゃないんですよ本当に……

しょんぼりしながらサンドイッチを食べすすめます。

……ごちそうさまでした!野菜たっぷりのサンドイッチ、とても美味しかったです!


しかしわたしもちょっと疲れましたから、お師匠様の所へ戻ってログアウトします。


「ひとまずクランホームについては調べるので、ミツキ氏はギルドランク上げ頑張ってくださいね」

「そこは頑張ります……」

「俺も素材適当に回収しておく」

「レンさん、ミカゲさん、今日はありがとうございました。お疲れ様でした」

「お疲れ」

「お疲れ様ですわ!」



挨拶してふらふらとお師匠様の所に戻ります。

疲れた顔していたのか、お師匠様に早く休めと部屋に押し込まれました。


そのままベッドにダイブしてログアウトします。







「色々あった……」


夜風に当たりながら空を見上げ、今日の事を振り返ります。

プロフェッサーとお話した後にお師匠様との顔合わせがあり、お師匠様の魔法を見て、島の所有者となりました。


………濃い!濃すぎます!

ちょっと疲れました。


今日はもう寝ようと思います。




おやすみなさい。


振り返るとこれ、1日の間で起きたことなんですね……


これからもこの作品をよろしくお願いします!

ちょっと書き溜めますので次は6/24に投稿します!

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― 新着の感想 ―
[一言] これから家族との絡みは増えていくのかな?
[一言] 【調薬】スキルなら虫よけポーション?みたいなの作れないかな。 まあ魔物みたいな敵としての虫じゃなくて普通の虫まで実装されているのかはわからないけども。
[一言] 更新有り難う御座います。 ここはやはり、某・大佐の様に言わないと!?
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